木造住宅の腐朽について勉強しました!
住宅関連の勉強会で、京都大学藤井先生(公益社団法人日本木材保存協会・副会長)のお話を聞きました。
木材について、なかなか詳しく勉強する機会がないので、大変勉強になりました。
講演の中で一番、衝撃だったのが、「腐朽菌・かび類はどこにでも付着している」ということでした。
住宅の木材・建材などすべての表面に付着しているそうです。
なぜ?衝撃を受けたのか・・・
壁内にかびが発生した不具合物件
以前、「カビ臭が壁内からするので、調査してほしい」とご相談いただきました。
温湿度センサーなどその物件の測定を行い、原因を追究したことがありました。
そのやり取りの中で、「かびがいないか検査してほしい」という話も・・・
勉強会の話を聞いて、「かびがない」ことはない!が真実なんだとあらためて、理解できました。
無菌室でもつくらない限り、かびはどこにでも付着しているそうです。
菌類・かびとは?
上図は腐朽菌の生活サイクルです。
赤丸の胞子(ほうし)は空気中を浮遊して、どんな所にも付着している。
そのため、どこの表面から菌を培養しても検出されるそうです。
つまり、全く健全な住宅でも、どこにでも胞子は付着しているのです。
どうすればいいの?
胞子の付着を防ぐことはむずかしいですが、胞子が発芽しないようにすることはできるのです。
胞子が発芽する条件は、水分と温度が2週間程度、いい条件内に入っていること・・・
特に、木材の含水率・30%以上がつづくこと・・・
この条件を作りださないために、
・雨漏りを防ぐ
・通気して乾燥させる
・結露を防ぐ
・設備からの漏水を防ぐ
ことを徹底した家造りが重要となります。
腐朽した事例
屋根からきのこ
屋根から腐朽菌のきのこが発生した事例
化粧スレート屋根からの雨漏りで、野地合板に腐朽菌の子実体(きのこ)が発生!
長期に渡り、雨水浸入していた!
壁がぐちゃぐちゃ
壁に腐朽菌が広がっている事例
モルタル直貼り外壁が雨漏りしたので、モルタルを剥がした合板表面!
長期に渡り、雨水浸入していた!
まとめ:かびが全くない住宅はない。発芽・成長させないことが大事!
かび・菌類の胞子が全く付着していない家はないので、抗菌、殺菌などに対して、あまり神経質にならない方がいい。
それよりも、発芽・成長しない構造の住宅を選ぶ必要がある。
「屋根・壁」通気が基本ですよ!
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