こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
新建ハウジングという業界誌に「屋根の重さで耐震性に最大4割の差」という記事が載っていました。
本当なのでしょうか?
屋根の重さ?建物の重さによって、壁量の基準が変わっています。
その基準では足りないということでしょうか?
この記事は木耐協の8月のレポートからのようです。
いままで、耐震診断を行った24,486件のデータから持ってきているようです。
建築時が昭和25年~平成12年の建物について行った耐震診断だそうです。
つまり、昭和56年~平成12年までは新耐震基準の住宅(12,407件:約50%)も入っているそうです。
それなのに、9割が現行の耐震性(平成12年の基準)を満たしていないそうです。
新耐震基準の約84%が倒壊する可能性があるそうです。
こういうデータがあるのに、「屋根の重さ」を強調する必要があるのでしょうか?
データを計算してみると、新耐震基準の約41%は「軽い屋根」となっています。
少なく見積もっても「軽い屋根」の約6割は倒壊する可能性があることになります。
つまり、「屋根の重さ」では解決できないのです。
現行の耐震性に合致するように、建物全体で耐震改修を検討する必要があります。
コストパフォーマンスを考えても、屋根を葺き替えする費用はかなり高額になるため、躯体の補強を優先することが重要と言われています。
それなのに、木耐協のレポートのまとめが屋根の軽量化が効果的な方法としていることにとても疑問を感じます。
日本建築防災協会の耐震改修テキストでも屋根の軽量化はその他扱いで、費用が掛かるため効果的ではないので、その他の改修に合わせて検討してくださいとなっています。
大地震を心配される方が多い中、何をすればいいのかを正しく情報発信していただきたいと思います。
昭和56年~平成12年までの新耐震基準の住宅にお住まいの方は新耐震基準だから安心とされるのではなく、是非、耐震診断をされた方がいいとのことです。
約84% が倒壊の恐れがあるそうです。
新建ハウジングさんも屋根ではなく、これを伝えていただいた方がいいのではないでしょうか?・・・
この件については、さらにしっかり内容を把握していきたいと思います!! \(^o^)/
神清からのお願い
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