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岡崎市の瓦屋根耐風対策事業費補助制度が開始されました
2022年4月1日から瓦屋根耐風対策事業費補助制度が開始されました。
これは令和元年房総半島台風において、古い住宅の瓦屋根で大きな被害が発生したために「専門家に瓦屋根の耐風性能を診断してもらい、脱落のおそれのある瓦屋根は耐風改修工事を行いましょう」という補助制度を受けてのものです。
瓦屋根の耐風性能を上げることは、耐震性能の向上にもつながります。
愛知県では東南海トラフ地震で震度6以上の大きな揺れが予想されています。
古い瓦屋根では、震度6以上で棟部(屋根の頂部)が崩れるなどの被害が発生しますので、合わせてご検討ください。
補助制度は聞きなれない言葉・条件なども多く、わかりにくいので、その内容についてこれから解説していきますね。
岡崎市の瓦屋根耐風対策事業費補助制度とは?
今年4月1日から新しくできた補助制度です。
強風や地震による住宅の瓦屋根の脱落被害を軽減するため、瓦屋根の診断や改修を行う費用を、予算の範囲内で補助するというものです。
瓦屋根の耐風性能を高め、巨大台風等による災害に備えることができます。
補助の対象となる瓦屋根の住宅
①令和3年12月31日までに粘土瓦・プレスセメント瓦で葺いたものであること。
②現在居住している住宅であること。
以上の2つを全てに該当するものとなります。
対象の事業内容
- 瓦屋根診断
かわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、瓦屋根診断士のいずれかの専門家が、昭和46年建設省告示第109号(令和2年改正)への適合状況を調査する。
- 瓦屋根改修
瓦屋根診断の結果、上記告示の基準に適合しない屋根の全面を、瓦屋根標準設計・施工ガイドライン(2021年改訂版)に準拠した瓦屋根等に改修する。
補助金の金額
- 瓦屋根診断
瓦屋根の診断に要する費用×2/3(上限21,000円) 予算:3件
- 瓦屋根改修
瓦屋根の改修に要する費用×23/100(上限552,000円) 予算:3件
受付期間
令和4年4月1日(金)~令和4年12月28日(水)
但し、予算件数に達した時点で終了となります。
留意事項
- 契約前に補助金申請をして補助金交付決定を受けることとなっています。
- 同時に瓦屋根改修以外の工事を行う場合は、契約を分けるようにする必要があります。
建築基準法の告示(昭和46年建設省告示第109号)の改正内容とは?
改正内容は瓦の留め付けに関する内容です。
改正以前は、瓦を留め付けなければならない場所が限定的でした。
改正後は、全ての瓦を留め付けなけらばならなくなりました。
建物に瓦をくぎ、ねじ等で留め付けることで、地震や台風に耐えることができるからです。
改正内容について詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。
令和4年度の補助の流れ
令和4年度の補助の流れを紹介します。
お問い合わせ先:岡崎市住環境整備課耐震促進係
事前相談
必ず住環境整備課へ事前相談を行ってください。
- 補助対象となるか?
- 申請手順の説明
- 提出書類の説明
瓦屋根診断実施者、屋根改修業者へ費用を見積
診断は瓦屋根の有資格者へ依頼して、見積しましょう。
有資格者はかわらぶき技能士、瓦屋根工事技士、瓦屋根診断技士となります。
※弊社や全日本瓦工事業連盟の加盟店にご相談ください。
申請書類の準備をしてください。
補助金交付申請書提出
必ず契約前(診断・改修の着手前)に提出してください。
提出期限:令和4年12月28日(水)まで
補助金交付決定通知
市より補助金交付決定通知が届きます。
契約・着手
完了後、業者へ費用を支払ってください。
領収書等をもらってください。
完了実績報告書提出
工事完了した日から30日以内かつ令和5年2月3日(金)までに提出が必要です。
1か月程度で指定口座に補助金が振込されます。
古い日本瓦屋根の自然災害事例
最近の各地で発生した自然災害によって発生した古い日本瓦屋根の被害事例を紹介します。
巨大台風による被害
2018年台風21号(名古屋)によって、古い日本瓦屋根に多くの被害が発生しました。
2019年台風15号(千葉)によって、古い日本瓦屋根に多くの被害が発生しました。
巨大地震による被害
2018年大阪府北部地震(大阪)によって、古い日本瓦棟部に多くの被害が発生しました。
2016年熊本地震(熊本)によって、古い日本瓦棟部に多くの被害が発生しました。
愛知県の古い日本瓦屋根は土葺き工法が多く、その場合は、瓦が釘などで留め付けられていないので、巨大台風では飛散するリスクがあります。
また、古い日本瓦屋根は棟部(屋根の頂点)に葺き土で瓦がのせてある状態のため、崩れやすくなっています。
現在の日本瓦屋根では、全部の瓦を留め付ける仕様(ガイドライン工法)に更新されているため、自然災害にも耐える構造となっていますので、古い日本瓦屋根は改修が必要です。
古い日本瓦屋根の改修事例
古い日本瓦屋根を現在の基準であるガイドライン工法で改修した事例を紹介します。
築40年の古い日本瓦屋根を葺き替えした事例です。
日本瓦をめくると瓦下には葺き土がびっしり入っていました。
葺き土を取り除き、古い防水シートの上に新しい野地合板を設置します。
野地合板の上に新規の防水シートを施工します。
縦桟、瓦桟木、棟補強金物など新規の屋根下地を設置します。
新規の平板防災瓦を全数留め付けして、冠瓦はビス留めして、ガイドライン工法での葺き替えの完成です。
このように平板瓦で改修すると約50万の補助金を使用できます。
屋根の重量も葺き土がなくなるため、工事前の半分程度と軽量化できます。
まとめ:岡崎市の古い瓦屋根は補助金を使って診断・改修が可能です。
岡崎市は4月から瓦屋根診断・改修を補助します。(予算3件ずつ)
各地で自然災害が発生していますが、幸い、岡崎市では大きな災害に見舞われていません。
今の内に、補助金を使いながら、古い瓦屋根を葺き替えして改修することをご検討ください。
古い瓦屋根で雨漏り・しっくいのはがれ・瓦のズレなどが気になる場合は、費用を抑える部分補修と補助金を使う屋根全面改修の2パターンで検討されることをオススメします。
補助金の申請に関しては、市役所の各担当窓口にご相談ください。
弊社もわかりやすくご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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