知ってないと大損する!スレート屋根における雨水浸入の原因の1つはこれだ!

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こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。

スレート屋根の現場調査で釘穴からの雨水浸入率が約25%だったと報告されています。(

 

http://ameblo.jp/capuriclub/entry-12071594221.html

 

 

そこで、スレート屋根の釘穴から雨水浸入する原因について考えてみました。

コロニアル0

 

スレート屋根は上写真のように厚さ5mmの薄い屋根材を野地合板に直接置いて、釘4本で留め付けて施工します。
屋根材の上下・左右に目印がありますので、それを下・隣の屋根材の目印に合わせて施工します。

コロニアル1

詳細には上の三角の凹みをとなりの屋根材に合わせて施工します。

コロニアル2

 

上写真のように屋根材1枚につき4本の釘で留めつけます。

コロニアル3

 

 

 

 

釘の拡大写真です。
釘が下の屋根材端部に位置しています。
屋根材から雨水浸入するとこの釘孔部分に5mmの水溜まりが発生します。
屋根材の形状的にこの水が流れにくいので、釘孔に5mmの水圧が長時間かかる構造になっています。

 

 

ここで、雨水浸入の1つの原因と考えられるスレート屋根を葺く場合に行われる葺き足調整という作業をご説明します。

まず、スレート屋根は施工単価が安価なために、瓦屋根での施工で行われる墨打ち作業は行いません。

 

先程の通り1枚ごとにある下と横の目印を合わせながら施工します。
しかし、釘打ちを行うときに位置が少しずれることがあります。
屋根材の幅は910mmありますので、0.3%ずれても3mm程度のずれとなります。

コロニアル4

上図は3mmのずれを線で記入してあります。

コロニアル5

3mmを調整するために、金槌でトントンして、位置を合わせます。

コロニアル6

比較的簡単にずらすことができるため、施工時に墨打ちをせず、このように微調整してきれいに施工します。

 

葺き足調整は墨打ちをしないため、作業効率があがり低コストになりますが、問題もあります。

 

コロニアル7

 

上の写真は葺き足調整後の釘の拡大写真です。

1)釘が調整前に比べ左側に傾いています。

2)釘頭が屋根材表面と並行ではなくなり、屋根材表面から少し浮いています。

 

2)はここでは、詳しく説明しませんが、多発して大問題となっているスレート踏み割れの原因の1つです。

 

1)は本題の雨水浸入につながります。

より見やすくするために、釘が動かないようにして、上のスレートを砕き、釘を露出させました。

コロニアル8

 

この断面でわかりやすいのが、下スレートの端部はルーフィングにしっかり密着しています。
スレートから雨水浸入するとスレートの厚み分の水が溜まります。
ちょうど、水が溜まっているところに釘があり、ルーフィングに釘穴が開いています。

コロニアル9

下のスレートを取り去った釘周りの写真です。

矢印の部分に釘と下葺き材との隙間が見えます。
葺き足調整する前は、このようになっていないのですが、釘が左側に傾いた分だけ、下葺き材の穴が拡がった状態になります。

つまり、下葺き材の止水性を評価する釘穴シール試験とは異なる環境が実施工では発生していることになります。

コロニアル10

 

スレート端部で水が溜まる5mmの高さの水圧がかかるように、この釘周りに水を溜めてみました。

コロニアル11

 

するとすぐに、水が下葺き材から漏れ、野地合板が濡れました。

 

スレート屋根の葺き足調整を行うことで、下葺き材の釘穴が拡がります。
そのため、下葺き材の釘穴シール性は発揮されず、雨水浸入することが確認できました。

スレートの葺き足調整は、実施工では3、4枚に1回は行うそうです。
冒頭の実態調査で確認された約25%の雨水浸入の1つの原因と考えても、合理的な頻度だと思います。

 

スレート屋根の場合、下葺き材を高価にして、釘穴シール性を高めても、施工方法の改善を行わないと野地合板への雨水浸入をなくすことはむずかしいと言えますね。

(#⌒∇⌒#)ゞ

 

 

 

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