こんにちは~。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
中国の観光地になっている大地土楼群(福建省)の屋根を写真でご紹介いたします。
木造・土壁・瓦を使用した円形の木造建築物で、200年前に建てられました。
日本で言うお城のような建物で、敵の侵入を防ぐために、2〜3mの分厚い土壁になっています。上に小窓があり、ここから敵を攻撃したとのことです。
円形にすることで、死角がなく防御できるそうです。
屋根に目を向けますと軒の出をしっかり出すことで雨掛かりを軽減させ、土壁が雨水で浸食されるのを防いでいます。
瓦は上丸と下丸(日本より平らですが)の組み合わせで、雨を流しています。
瓦の重なり量は大きく、何重にも重なっています。
また、屋根の軒先部に土を使って、雨水浸入を防いでいます。
建物の中を見上げると瓦の裏面が見えます。
野地無しになっていました。
太い母屋に細かく幅の広い垂木が流してありました。
瓦桟木(横桟)はありませんでした。
しかし、乾燥するため、木材の劣化は見られませんでした。
200年経過しても、しっかりしています。
円形の屋根になっていますので、棟部と軒先部で円周の長さが変わります。
瓦の列は同じなため、軒先部と棟部では働き幅が異なります。
それに合わせて、瓦の形状・大きさにも工夫が必要です。
このように、何周にも円形屋根がありますとかなり複雑になるのですが、独特の方式でうまく施工されています。
特に、内側に向いている屋根は、棟が広くて、軒先が狭いため、軒先側は雨が集まってきます。
漏水しない工夫として、土をうまく使っていると思われます。
こちらは土楼群の中にある建物です。
屋根は、瓦と土で施工されています。
中国の200年前の建物はしっかりした造りでした。
ドイツの教会と同じように、野地無しの屋根になっていました。
躯体の木材の使い方が中国は軒棟方向、ドイツは桁方向と違いましたが、躯体の木材がよく乾燥していて、腐朽・劣化が見られないことは共通でした。
長寿命な屋根の考え方は国・地域が違っても同じだと思いました。 (#⌒∇⌒#)ゞ
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創業1868年(慶応4年)三州瓦製造・販売・工事
住宅調査・雨漏り調査
株
神清(かみせい)
神谷 昭範(かみや あきのり)です
【趣味】旅行、野球観戦、自転車、スイーツ食べ
【資格】
ホームインスペクター
住管協ホームインスペクター
住宅メンテナンス診断士
(株)神清ホームページ:
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