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三方パラペットで棟側の壁だけに換気孔っていいんですか?
現在新築建設中のご自宅が三方パラペットのデザインだったそうです。
屋根材は、ガルバリウム鋼板・立平葺き、屋根勾配は1寸とほぼフラット屋根な感じでした。
イメージとしては、上の写真の屋根です。
天井断熱仕様で、1寸勾配なので、小屋裏空間はわずかにある程度です。
図面では、棟側の壁に換気孔が2つ付いていました。
小屋裏空間換気孔のイメージは上の写真です。
「軒先などに吸気口がないのですが、大丈夫でしょうか?」
ご相談内容としては、「軒先などに吸気口がないのですが、大丈夫でしょうか?」というものでした。
小屋裏換気は小屋裏の2方向以上で換気孔を設け、小屋裏換気が滞りなく、促進されるような配慮が必要となっています。
つまり、棟側に2個、小屋裏換気孔がついているだけではNGだと回答しました。
すると、相談者は「設計士さんに棟側だけではなく、軒先側にも設置してほしい。」と言ったのですが、
設計士さんの回答は、「壁の通気が小屋裏に入るから吸気孔は必要ない。」だったそうです。
ちょっと、乱暴な設計士さんだと思います。
そこで、以前の結露事例を紹介しました。
片流れ屋根/軒先だけに換気孔で結露した!
片流れ屋根で、軒先だけに換気孔を設置した現場で、結露が発生した事例がありました。
軒先には、軒天換気孔が端から端まで設置されていました。
しかし、棟側の天井で黒染みが発生し、結露でした。
棟側にも換気孔を設置することで、改善しました。
この物件も、壁は通気構法でした。
設計士さんの論なら、この物件は、結露しないことになります。
結露はお客様の住まい方にも関係すると言って、逃げられる場合があります!
雨漏りでしたら、新築では10年の瑕疵担保責任となりますので、通常、工務店さんは直します。
しかし、結露となると瑕疵担保責任保険の対象外となるので、ややこしくなります。
酷い工務店さんでは、「雨漏りではないから、有料でしか補修しない。」と逃げる所もあると、ときどき耳にします。
住まい方が悪いとも言われることまで、あるそうなので、ご注意ください。
アドバイスとしては、「とにかく、軒先にも付けてもらってください。」
相談者へのアドバイスとしては、「建設中なら何とかなるので、とにかく軒先にも換気孔を付けてもらってください。」でした。
小屋裏空間がほとんどないので、温度差換気はあまり期待できません。
風力換気が働くように、最低2方向に設置することが必要です!
大切な我が家なので、耐久性に関わる雨漏り・結露は念には念を入れて、対策するぐらいが大事だと思います。
パラペット部分の換気部材もありますので、ご検討ください。
ポイントまとめ
・三方パラペットの換気は、2方向以上で設置
・壁体通気は当てにしない
・パラペット部分の結露対策も必要
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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