屋上防水はペンキでは難しい?塗料との違いを詳しく解説します

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

屋上防水はペンキでは難しいのかを知りたい

屋上の防水にペンキを使って良いのを知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は「屋上防水はペンキでは難しいのかを知りたい」「屋上の防水にペンキを使って良いのかを知りたい」という方に向けて書かれています。

ペンキは防水塗料よりも低価格のため、屋上に使っても良いならペンキを使いたいと思う方も多いと思います。
誰しもできるだけ安く仕上げたいと思いますよね。

本記事では、屋上防水はペンキでは難しいのかを解説していきます。この記事を読めばペンキと防水塗料の違いが明らかになる内容になっていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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ペンキと防水塗料は違う?

ペンキと塗料を同じことだと解説しているサイトもありますが、実際にはペンキと塗料は別物です。

ペンキとは、オイルペイントや合成樹脂調合ペイントのことで、油分が多い塗料のことです。

塗料とは、化学的に生成された樹脂・顔料・溶剤などを混ぜて作られたもののことで、合成樹脂調合ペイント以外のものを指します。

また、防水塗料というカテゴリーはなく、防水機能の高い塗料のことを一般に防水塗料と呼んでいます。

 

ペンキと防水塗料の違いとは?

ペンキと塗料の大きな違いは、成分が異なります。

ペンキ(合成樹脂調合ペイント)の成分はニスのような透明な樹脂分に着色顔料を混ぜたものです。

ニスのような透明な樹脂分は油分が多い特徴があり、乾燥しにくい材料です。

塗料の成分はアクリル・ウレタン・シリコンなどの化学的に生成された樹脂に着色顔料・溶剤を混ぜたものです。

樹脂の成分によって、耐候性を高めたり、機能性を高めたりしたもので、乾燥しやすくもなっています。

成分以外のペンキと防水塗料の違いを紹介します。

  • ペンキは防水塗料よりも耐候性に劣る(ペンキの耐候性は2~3年)
  • ペンキは防水塗料よりも乾燥が遅い
  • ペンキは低価格で施工しやすい

 

屋上にはペンキではなく防水塗料が必要な理由

屋上に十分な防水機能を備えさせるには、たとえペンキが低価格で施工しやすかったとしてもNGです。

ペンキには屋上の床面で雨漏りを防ぐような防水性能はありません。

また、約2~3年と耐久性が低く、すぐにはがれて劣化してしまうことや乾燥時間が長いことも不向きです。

どんなに価格が高くなったとしても、常に風雨や紫外線にさらされる屋上防水には防水性能の高い防水塗料を使うべきです。

 

屋上の防水にオススメの塗料

屋上の防水をメンテナンスする際にオススメの塗料は防水塗料となります。

防水塗料の種類は、大きく分けると「FRP防水」と「ウレタン防水」の2種類です。

FRP防水とは、繊維強化プラスチックの略称で、表面がガラスのような仕上がりになる防水塗料です。

ガラス繊維を補強材として液体の不飽和ポリエステル樹脂を塗り重ねて継ぎ目のない防水層を形成します。

FRPは、軽量かつ強靭で耐熱性・耐候性にも優れており、サビたり腐ったりすることがありません。

FRPは紫外線劣化するため、耐用年数は10〜13年程度です。

ウレタン防水とは、固まるとゴム弾性となる特殊な塗料で、下地の動きに追随できます。

ウレタン防水は液状の防水材料を塗布して硬化させ重ね塗りする工法なので、継ぎ目のない連続した防水層を形成することができます。

複雑な形状や架台や立上りなので立体形状でも、連続塗膜となり容易に防水工事が可能となります。

ウレタンの耐用年数は、FRPと同様に10〜13年程度です。

 

陸屋根で使う防水塗料の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。

陸屋根で使う防水塗料の種類は?おすすめの塗装も徹底解説

 

ペンキや防水塗料を長持ちさせるポイント

屋上で受けた雨水は排水溝に集まって縦樋へ排水されます

排水溝が詰まっていると雨水が屋上に溜まってしまいペンキや防水塗料の劣化を加速させてしまいます。

ペンキや防水塗料を長持ちさせるポイントは排水溝をこまめに掃除することが長持ちさせるポイントです。

屋上には落ち葉やビニール袋・土ぼこりなどが飛んでくる可能性があり、それらを放置すると詰まりにつながりますので注意しましょう。

 

屋上の防水機能は約10年程度で低下してくる

屋上の防水塗料の塗装後は、10年に1回程度のサイクルでメンテナンスを行うべきです。

ウレタン防水、FRP防水ともに耐用年数は10~13年程度となっています。

定期メンテナンスをせずに放置すると、次のメンテナンスが下地改修を行うような大掛かりの工事となってしまいます。

10年程度で防水塗料の塗装を検討しましょう。

また、ペンキの場合は2年程度で劣化してくるので、毎年メンテナンスするようなものです。

 

防水機能が低下した屋上の劣化症状

防水機能が低下しつつある屋上の劣化症状を紹介します。

●ヒビ割れ

●表面の色あせ

●チョーキング

これらはメンテナンスのサインですので、防水塗料の塗装を検討しましょう。

 

また、雨漏り、水たまり、ふくれ、防水層の寿命などの症状の場合は、防水があまり機能していない可能性があり、早急なメンテナンスが必要です。

 

ペンキや防水塗料の塗装はDIYでも可能?

ペンキの塗装はDIYとなります。

ただし、屋上は面積も広く、DIYで塗ることは大変ですし、すぐに劣化してしまうので、オススメはできません。

防水塗料の塗装も簡単ではないのでDIYによる防水工事は基本的にはオススメできません。

もしもDIYにチャレンジするなら、ウレタンの塗料を塗装のように塗り重ねて防水層を作るウレタン防水が比較的取り組みやすいです。

ウレタン防水のDIYを行うなら、硬化剤を混ぜ合わせる必要のある2液性の塗料は使わず、そのまま塗り始めることができる1液性の塗料を使いましょう。

 

DIYのやり方について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根を防水塗料で塗装するDIYのやり方とは?施工方法を徹底解説

 

防水塗料の塗装を業者に頼むときの注意点

防水塗料の塗装を業者に頼むときの注意点を紹介します。

  • 相見積もりをとるようにする
  • 訪問してくる業者には依頼しない
  • しっかりとした見積書を作成してくれる業者を選ぶ
  • 地元と密着した歴史ある業者を選ぶ

 

屋上の防水はいろいろな工法があるため、相見積もりをとるようにしましょう。

突然訪問してくる業者は悪徳業者の可能性が高いので、敬遠することをオススメします。

しっかりとした見積書を作成する地元の業者を選びましょう。

 

【まとめ】ペンキでは十分な屋上防水は難しい

ペンキと塗料は別物で、成分や特徴が大きく異なります。

ペンキは耐候性が極端に低く、2~3年で劣化するため、屋上防水には難しいです。

ペンキよりどんなに価格が高くなったとしても、常に風雨や紫外線にさらされる屋上防水には防水性能の高い防水塗料を使うべきです。

ウレタンの塗料を塗装のように塗り重ねて防水層を作るウレタン防水がオススメです。

 

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