しくじり先生② 「アルスカート」乾式棟面戸

お問い合わせはこちら

前回のしくじり先生の評判が良かったので、他の開発商品もご紹介いたします。

第2弾は「アルスカート」です。

アルスカート2

この商品は屋根の一番高いところ(棟・むね)に使用するものです。

赤丸に囲まれている白いもので、棟乾式面戸と言われるものです。

アルスカート7

屋根の棟では、棟瓦の下に土やしっくい・なんばんを使用する湿式工法が、今でも一般的です。

しかし、震災のイメージで、屋根の軽量化という要望に対応して、棟瓦の下を乾式化する商品の開発を10年以上前に試みました。

そこで、生まれたのが「アルスカート」です。

アルスカート6

特徴

①厚さ0.15mmのアルミニウム製(超軽量)で、ドイツから輸入していました。

②アルミニウムの先端にブチルテープがついていまして、瓦とアルミをブチルテープで接着します。

③1本5mのロール状になっていて、簡単に施工できます。

④材料代は湿式に比べて高いですが、施工代は安価になります。

⑤棟の左右を別々に、きれいに施工する日本仕様です。

販売当初は、大手メーカーにも採用されて、そこそこ売れました。

ドイツから何コンテナも輸入しました。

しかし、今は撤退し、販売していません。

なぜかと言いますと、

⑥棟の左右を別々に施工という日本仕様

にこだわって開発したためにつまずきました。

アルスカート4

 

ドイツでは棟の左右を1本のロールで施工します。

施工も早く合理的ですし、棟も丈夫になります。

さらに、標準品のため、在庫があります。

一方、アルスカートは半分のサイズという特注品のため、在庫がなく、オーダーしてからの生産となり、日本に入ってくるまで、時間がかかりました。さらに、特注品のため、割高でした。

結局、納入不安から大手メーカーは左右1本ロール仕様の後発の日本メーカーへ切り替えました。

これにより販売の柱がなくなり、特注品ということもあり、撤退しました。

その直後に、東日本大震災があり、たくさんの問い合わせがありましたが、供給できずご迷惑をお掛けしました。

今思えば、はじめからマニアックな日本仕様ではなく、合理的な標準品を輸入していれば、時代の流れに乗ってビックヒット商品になったかなと思います。 (#⌒∇⌒#)ゞ

教訓

時代を先取りしたからと言って、

細かい商品開発に走るな!マニアックに走るな!

すぐにライバルが王道で来るぞ〜!

この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 0 人中 0 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。

神清からのお願い

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。

私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。

この記事に関連するサービスメニュー

関連工事メニュー

工事の現場をお見せします。

関連する施工事例

instagram

関連記事

この記事を読んだ人にオススメの記事