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築50年の瓦屋根を、今後50年安心の屋根に葺き替えしました!
みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(カミセイ)のDr.神谷です!
先日、築50年経過した瓦屋根を、長期に渡って安心な「通気下地屋根構法」で葺き替えを行いました!
今後50年はほとんどメンテナンスがいらない安心・安全な屋根となりました。
「通気下地屋根構法」は国の研究機関(国土交通省国土技術政策総合研究所)において、5年間の共同研究で実証された長寿命な屋根の仕様のことです。
これからの長寿命住宅には、ピッタリの屋根ですので、簡単にご紹介します!
築50年の瓦屋根はこんな感じです!
築50年経過した瓦屋根です。
ぱっと見はそんなに傷んでいないようにも感じます。
瓦は滅多にお目にかからない三州瓦の波状タイプで、製法・色種は「塩焼き」と呼ばれる赤系の瓦でした。
50年経過してもほとんど劣化していないので、「塩焼き」は耐久性が高いことを改めて認識しました。
屋根の部分的にひび割れが発生した瓦があり、不具合を生じていました。
部分補修も検討したのですが、「塩焼き」瓦は現在、生産されておらず、また、波状タイプも生産中止・在庫もありませんでしたので、葺き替えを行うことになりました。
瓦をはがしてみると下地も少し劣化していました。
下葺材(したぶきざい)に所々孔が開いていました。
昔にしては珍しい土葺きではなく、引掛け桟葺きとなっていました。
50年経過して、限界に近い状態の下地でした。
安心・安全な通気下地屋根構法です!
ここからは安心・安全な通気下地屋根構法を説明します。
下地はバラ板となっていましたが、その上に構造用合板を重ねて設置し下地としました。
①下葺材は改質アスファルトルーフィングを使用しました。
②改質アスファルトルーフィングの上には流し桟木を縦に設置しました。
③瓦桟木を流し桟木上に井桁(いげた)のように留め付けます。
葺き替えの屋根で、屋根面が真直ぐではなく、凸凹しているので不陸調整木を入れて瓦桟木の水平が出るように調整しました。(このような細工ができるのも、利点の1つです。)
④瓦を施工します。
三州瓦のF形タイプで葺き替えました。
最大のポイント:ホールレス仕様
瓦の留め付けはホールレス仕様となっています。
特長1.長期に渡る高防水
瓦の留め付け釘・ビスは瓦桟木までの長さとして、下葺材(改質アスファルトルーフィング)には孔を開けません。
仮に、強風雨時に瓦から雨水が浸入しても、下葺材に孔が開いていないので、将来に渡って、雨漏りしない構造と言えます。
特長2.高い排水性
その雨水は下葺材の上を速やかに流れ、軒先から樋へ排水されます。
特長3.屋根材下面の通気性
瓦の隙間から通気できるため、浸入した雨水・湿気は屋根材と下葺材との間で滞留することなく、屋根材・木材・釘・下葺材等の乾燥が促進します。
結果、屋根材(瓦)の下の構造である野地合板・下葺材・流し桟木・瓦桟木が長期に渡って劣化しない構造となっています。
ここが、長寿命住宅の屋根に適している最大の特長です!
葺き替え後の安心・安全な屋根です!
葺き替え後は当たり前ですが、きれいです。
ここで、築50年経過した屋根と今後50年安心な屋根のビフォーアフターです。
ビフォー
アフター
スッキリとした屋根に葺き替わりました。
高耐久・高防水の通気下地屋根構法に加え、耐風性能、耐震性能が高いガイドライン工法による留め付けも当たり前のことですが行っています!
今後再び50年間、ほとんど補修する必要のない屋根ができました。
他の塗装系屋根材(スレート、ガルバリウム鋼板等)では、必ずメンテナンスが必要となり、費用も高価(35年で約350万円)ですので、比べると大変お得な屋根となりました。
因みに、工期は約2週間、費用は約160万円(足場代を除く)でした。
まとめ:瓦屋根の葺き替えには、通気下地屋根構法がお勧めです!
瓦屋根の葺き替え事例として、通気下地屋根構法による葺き替えをご紹介いたしました。
築年数が経過した瓦屋根はどうしても不陸が発生しています。
不陸調整を兼ねて、通気下地屋根構法を採用することは、将来のメンテナンス費用を考えると大変お得になります。
長期に渡って、安心・安全な通気下地屋根構法はお勧めですよ~!
専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。
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