瓦屋根 瓦は換気回数が多く、呼吸していますよ!
みなさま。こんにちは~。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
瓦屋根には、瓦同士の重なり部にわずかな隙間があります。
昔から瓦は呼吸する屋根材と言われてきましたが、実際どの程度、瓦下の空間と外気は換気されているのでしょうか?
瓦下にある瓦桟木、ルーフィング、野地板を乾燥させるにはとても重要な換気性能ですので、実験およびイメージをとらえてみました。
瓦下から湿気が出るイメージを表しました!
瓦を模擬屋根に施工しました。三州瓦・J形(日本瓦)を7列5段並べました。
瓦の端部は養生シートで覆い、隙間を無くしました。
矢印の筒の部分から煙を投入しました。
煙がどのように排気されるのか、観察しました。
結果、煙は瓦の隙間からしっかりと排気されました。
ほぼ、全ての瓦同士の隙間から排気されました。
瓦同士の隙間によって、瓦下と外気が大量に換気されていることをわかりやすく示しています。
瓦下の換気回数の測定をしました!
測定は愛知県半田市にある実験棟で行いました。
結果として、瓦屋根では、瓦同士の隙間を通過して起きる換気回数は約90回/hでした。(瓦下空間と外気の間)
実験の詳細は以下の通りです。
二酸化炭素をトレーサーガスとする換気回数の測定方法で行いました。
上図のように、CO2濃度センサーを瓦と野地の間に入れて測定しました。
上図は屋根面の断面構成となっていまして、屋根材は三州瓦F形を使用しました。(F形は瓦の中ではもっとも換気量が少ないタイプです。)
F形を施工して、軒先部・棟部を隙間ができないように塞ぎました。
瓦下に注入したCO2ガスは瓦と瓦の隙間から外気へと換気されます。
3回測定を行い、平均として、約90回/hの換気回数となりました。
このように換気量が多い瓦屋根は、瓦下の空間を常に乾燥させることになります。
わずかに瓦下へ雨水浸入した場合の水分や室内・小屋裏からの湿気を排出することができます。
煙による見える化と実験測定により、瓦下の換気をわかりやすく示すことができました。
この換気能力により、瓦は屋根材として耐久性があることに加えて、施工に使用する木部(桟木)や下葺き材も乾燥させるたことができ、屋根の劣化を防ぐ優れた性能を持っていると言えます。
瓦屋根がトータルとして、長寿命を実現できる秘密の1つです。
今まではイメージだけの話でしたが、実測して証明することができました。
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