土葺き(どぶき)工法ってなに?
図解 屋根に関するQ&A
よく聞かれる屋根への質問にわかりやすくお答えします。
「お宅の屋根は土葺き屋根なので、土を降ろした方がいいよ!」と工務店さんに言われました。
Q:土葺き工法ってなに? ~Q014~
A:葺き土の粘着力で瓦を固定する施工法。阪神大震災以前によく行われていた旧工法(伝統工法)である。野地板の段差や瓦のねじれを修正して施工するのに適していた。室内からの湿気の排湿を屋根面を通してでき、呼吸する屋根という特徴がある。しかし、耐震性・耐風性に乏しく、現在は特記での仕様となる。
葺き土(ふきつち)の粘着力で瓦を固定する施工法
土葺き工法には、べた葺き工法(上写真のように葺き土を全面に置く)と筋葺き工法(葺き土に量を減らして、谷部のみに置く)となじみ土葺き工法(瓦桟木に瓦を引掛けながら、さらに一握りの葺き土を瓦桟木の上に置く)などの種類があります。
使用された背景としては、耐震金具などがない時代に、建物が風圧力で飛ばされないように家の重しとして使われていました。
地震力に対しては、瓦と葺き土がズレ落ちて建物を守ると言われていました。
断熱材がない頃には、夏の日中の暑さを軽減するために、葺き土の大きな熱容量を有効的に利用して、室内のピーク温度を低下させていました。
衰退した背景としては、震災により大きな被害があったためです。
また、経年により瓦がずれるという問題点もありました。
上写真は筋葺き工法で、葺き土と葺き土の横の間に下葺材が見えます。
上図は瓦の葺き方の種類をまとめたものです。
現在は、③のガイドライン工法が標準となっています。
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