放射冷却ってなに?
図解 屋根に関するQ&A
よく聞かれる屋根への質問にわかりやすくお答えします。
「屋根と壁は放射冷却は同じなの?」と質問をいただきました。
Q:放射冷却ってなに? ~Q008~
A:地表面が天空へ熱を放射して温度が下がること。放射とは、高温の物体表面から低温の物体表面に電磁波(赤外線)により伝達される現象。夜間、地表面から宇宙へどんどん放射されるため、地表面が冷え込む。
天空に熱を放射し、表面温度が下がる現象
雲があると放射冷却は緩和されます。
地表面の温度を0℃、雲の温度を-10℃程度とすると宇宙の温度は-270℃と低いため、雲があると0℃~-10℃の間のエネルギーの移動のため、大きくありません。
一方、雲がないと0℃~-270℃と温度差が大きいため、放射量も大きくなり地表面の温度低下が大きくなります。
また、地表面の角度によっても影響の受け方が異なります。
青⇒はほぼ水平面のため、天空への放射量が大きく、放射冷却も大きくなっています。
そのため、霜が屋根面びっしりに降りていて、白くなっています。
同じ屋根材ですが、赤⇒は勾配のある屋根であるため、その分、緩和され、霜の量も少なくなっています。
一説では、30°の勾配で80%の放射冷却され、50°の勾配で45%の放射冷却となるそうです。
垂直壁面の上方で遮るものが無い壁面の放射冷却は水平面の30%程度、それが地表面の方ですとゼロに近くなります。
つまり、放射冷却の影響は水平屋根面は影響が大きく、温度低下も大きいと言えます。
勾配屋根面も影響は大きく、外気温に比べて5℃程度温度低下します。
つまり、外気温が2℃でも屋根面は-3℃であり厳しい環境下であり、屋根材、野地板、など温熱環境的には、住宅でもっとも厳しい部位です。
一方、壁はあまり放射冷却の影響を受けない部位と言えます。
図解 屋根に関するQ&Aでは、よく聞かれる屋根の質問にお答えしています。
屋根のご相談等ありましたら、ご連絡くださいね。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。