工事の概要
屋根材:J形瓦屋根(土葺き)
旧工法(棟)⇒ 耐風・耐震改修
工期:3日間
築年数:35年
築35年程度のJ形瓦屋根 訪問業者の2/3の価格で耐震・耐風改修
瓦屋根の点検依頼をいただきました。
「訪問業者から瓦屋根の状態がよくないので、しっくい・タイルロックをした方がいいと見積をもらった。」とお客様からご相談。
屋根を点検してみるとJ形瓦屋根の土葺き工法となっていて、棟部は旧工法ののし積み棟となっていました。
巨大台風で瓦が飛散して、周辺の家や車に被害を与えることをお客様は心配されているようでした。
巨大台風による瓦飛散防止策として、しっくいの補修・タイルロックの効果は限定的です。
そこで、しっくいの補修の代わりに棟の葺き直しによる耐震・耐風改修をご紹介しました。
また、お客様は平部も耐風補強したいとご希望されたので、予算も考慮して、平部はラバーロックを行うことになりました。
ラバーロックは瓦のズレ防止にはなりますが、土葺きの場合、耐風補強までの効果はないことをご了承いただいて行いました。
トータルでは、棟の葺き替え、ラバーロック、端部のしっくい直しを行っても、訪問業者の2/3以下の価格で工事しました。
簡単にご紹介します。
築35年のJ形瓦
築35年のJ形瓦屋根を点検しました。
旧工法ののし積み棟、土葺きとなっていました。
雨漏りはしていないとのことでしたが、棟違い部などは、瓦もズレていて雨漏りしていてもおかしくない状態ではありました。
また、2階の雨どいも吊り金具が鼻隠し板から外れていました。
風が吹くとバタバタしていて、瓦屋根よりもすぐに直さなければならない状態です。
訪問業者は、この部分を直すことは考えておらず、不要不急の見積内容でした。
耐震・耐風改修工事
棟部
旧工法の棟瓦・葺き土を撤去しました。
完全に棟の部分の葺き土を取り除きました。
棟瓦と建物を連結させる棟補強金物・棟芯木を下地に留め付けました。
棟芯木を棟補強金物に取り付け、しっくい+葺き土の代わりになんばんしっくいで瓦と棟芯木の間をふさぎ、雨漏りを防止します。
復旧する棟はのし積み棟ではなく、冠1本伏せ棟としました。
理由は、安価であり、軽量になるからです。
棟芯木に7寸丸をビス留めして、耐震・耐風性のある仕様(ガイドライン工法)の冠1本伏せ棟の完成です。
壁際などで既存の雨押え板金などと隙間が発生する場合、なんばんしっくいで隙間を埋めた後、ガルバリウム鋼板でふたをします。
平部
平部は予算の関係で、既存瓦のラバーロックを行いました。
瓦を接着剤で連結するため、瓦のズレ防止にはなります。
耐震・耐風改修のビフォー・アフター
工事前
工事後
旧工法の棟から7寸丸1本伏せに葺き直すことで、屋根の重量も軽くなります。
工事前
工事後
棟違い部も板金を入れて、雨漏り対策を行いました。
工事前
工事後
もっとも問題のあった雨どいの吊り金具もしっかりと固定しました。
訪問業者には、十分に注意してください。
効果がない工法を高額で契約するために、あの手この手を使ってきます。
絶対に契約は結ばないようにしてくださいね。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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