屋根の結露を見つけました!カビも発生してました!
みなさま。こんにちは~。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(カミセイ)のDr.神谷です。
実験棟の小屋裏(天井上)において、野地合板裏面の結露現象を観察しましたのでご紹介いたします。
弊社には、屋根を研究するための実験棟があります。
屋根材だけではなく、住宅の屋根全体として評価しています。
結露を見つけました!
2月の早朝に、実験棟の小屋裏部分で観察した現象です。
小屋裏軒先部分の黒四角を拡大したのが、上の写真となります。
野地合板裏面にびっしりと汗をかいたように、水滴が付着しています。
小屋裏全面ではなく、局部的に結露水が発生しています。
また、別の日の早朝でしたが赤外線サーモグラフィーで屋根面の温度を測定してみました。
四角で囲まれた部分が赤くなり、周辺に比べて高温になっています。
この部分が局部的に結露していて、合板内の結露水により、局部的に熱伝導がよく、小屋裏の暖かい温度が屋根面に伝わっている現象です。
その下側の壁の赤い部分は、軒天換気から排気される小屋裏の空気で暖められ、温度上昇しています。
小屋裏側から撮影しました。同じ位置に高温の反応がありました。
このような結露が冬季に、繰り返し発生しますと、カビの発生や合板の腐朽劣化に繋がります。
上の写真は軒先部分にカビがしている様子です。
このようにカビが繁殖したのは、冬の2~3か月の期間でした。
(ちなみに実験棟の小屋裏換気面積は仕様書基準通りの量で設置しています。)
屋根面の軒先部分は壁を基準として、軒先側は外、棟側は小屋裏空間となりますので、壁の真上が境界となり温度差が発生します。
野地合板裏面の温度分布を測定した実験も行っていますので、後日にご紹介いたしますが合板の位置によって、温度がはっきり異なります。
一般的なイメージでは、小屋裏が一つの空間であるため、野地合板裏面温度は同じと思われている方が多かったのではと思います。
今回の写真のように、まさに結露している状態を撮影しているのは、めずらしいことだと思います。
全面になるのではなく、局部的に発生していました。
この現象は、スレート屋根面で発生していました。
(小屋裏換気面積は基準通り設置してあります。袋入り断熱材も天井上に施工しています。)
実験棟の隣の瓦屋根の小屋裏では、このような現象は観察できませんでした。
スレートは屋根材と野地合板の間に空気層がないため、放射冷却による野地合板温度の低下が顕著で、このように結露が発生していました。
まとめ:実験棟のスレート屋根部分で結露を見つけました!
屋根の小屋裏の野地合板裏面に結露水が発生していました。
結露が冬の間中続くことで、カビも発生しました!
屋根全体の温度・湿度環境をより注意する必要があります。
とくに、野地合板ベッタリで施工する直貼り工法(スレート屋根、金属屋根材、シングル屋根材)などは室内側の防湿に注意して、結露を防いでくださいね!
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。