瓦屋根の台風被害 S形の冠瓦が飛散した主原因はくぎ留め!

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神清(かみせい)のDr.神谷です。

今年の台風では、S形の棟・冠瓦(かんむりかわら)の被害が多く見られました。

どのような原因で被害が発生したのか?考えてみました。

 

S形の冠瓦が飛散

S形瓦で被害があった現場の写真です。

S形瓦は7寸丸という冠瓦1枚で棟部をおおっています。

その冠瓦がこのように数枚飛散したという現場が多くありました。

この原因を考えてみました。

①くぎが浮く

飛散した冠瓦の留め付けはくぎ留めが多かったようです。

くぎは少しずつ抜けて浮いていきます。

雨が降ると、くぎを伝わって雨が下に入っていきます。

②垂木がくさる

くぎは垂木(たるき)(サイズ40×40mm程度の木材)に刺さっていますので、雨は木材に伝わります。

頻繁に垂木が濡れて、乾燥しない状態が続くと垂木が黒ずんでくぎの保持力が低下します。

さらにその状態が続くとくぎの周りがくさって孔が開きます。

③台風の強風で冠瓦が飛散

くぎの保持力が低下している部分の冠瓦に強風が下から持ち上げるように吹くと冠瓦が飛ばされてしまいます。

 

この現象は他のS形の飛散現場でも見られました。

 

冠瓦の対策

冠瓦の飛散防止対策としては、ビス留めがあります。

ビス留めはくぎ留めのように少しずつ抜けることが少ないので、被害は少ないようです。

また、ビスにはパッキンがついていて、雨水浸入を防ぐ効果があります。

現在の施工では、ほとんどビス留めとなっているので、昔のS形よりも被害は発生しにくくなっていますので、ご安心ください。

その他の対策については、後日、ご紹介します!

 

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