瓦業界の総会に参加しました。
神奈川県瓦屋根工業連合会の定期総会へ参加いたしました。
松枝連合会長のもと、厳粛に開催されました。
場所は、箱根湯本ホテルで行われました。
出席者は50名程度だと思いますが、業界の諸先輩方が多数参加されていました。
愛陶工の野口理事長も来賓で出席されていました。
「瓦屋根を伝える」愛知県陶器瓦工業組合の活動報告を行いました。
「瓦屋根を伝える」という題名で、愛知県陶器瓦工業組合の活動報告を行いました。
以下の3つのテーマを発表しました。
・ウォールスタット(耐震シミュレーションソフト)の活用
・大阪府北部地震視察報告
・台風21号屋根被害視察報告
ウォールスタット(耐震シミュレーションソフト)の活用
とくにウォールスタットの活用方法が主でしたので、ポイントをご紹介します!
ウォールスタットとは、耐震シミュレーションソフトのことです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
ここで、お話させてもらったのは、ソフトの内容ではなく、シミュレーションした結果についてです。
シミュレーションは国の研究機関・国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)の中川先生に行ってもらったものです。
その結果から、以下の3つの疑問を説明できます。
①旧耐震基準(S56年前)の金属屋根(軽い屋根)の建物は倒壊しないのか?
②旧耐震基準(S56年前)の瓦屋根の建物を金属屋根(軽い屋根)へ葺き替えしたら、倒壊しないのか?
③瓦が重いから建物が倒壊したのか?
みなさま、ちょっと考えてみるとすぐ答えが浮かびますか?
①旧耐震基準(S56年前)の金属屋根(軽い屋根)の建物は倒壊しないのか?
先日、建築業界の記者の方にも質問してみました。
すると、「旧耐震基準の金属屋根の建物は倒壊しないと思います。屋根が軽い金属屋根だから。」と答えられました。
一般の方だけではなく、業界の人も「住宅の耐震性の話」は「建物の強さの話」なのに、「屋根の重さの話」だとイメージを刷り込まれているのだな~と驚きました。
是非、このシミュレーション動画を見てください。
旧耐震基準の金属屋根は倒壊する恐れがあります!
だから、新耐震基準へ改定され、2倍程度、強い住宅を造ることになったのです!
②旧耐震基準(S56年前)の瓦屋根の建物を金属屋根(軽い屋根)へ葺き替えしたら、倒壊しないのか?
瓦屋根を金属屋根に葺き替えても、耐震診断の評点は0.1ポイント上がる程度です。
普通の旧耐震基準の瓦屋根では、評点が0.5程度なので、0.1ポイント上がっても、0.6と足りません。
旧耐震基準の瓦屋根を金属屋根に葺き替えても、倒壊する恐れがあります!
③瓦が重いから建物が倒壊したのか?
①、②から地震で建物が倒壊するのは、「屋根の重さの話」ではなく、「建物の強さの話」なのです。
「建物の強さ」は壁の耐力壁の量・バランスで決まります。
旧耐震基準の瓦屋根の建物でも壁を補強すれば、倒壊しないのです。
シミュレーションでは、瓦屋根そのままで、評点が1.11になるまで、壁を補強しました。
すると、瓦屋根そのままで、建物は倒壊しませんでした。
つまり、屋根材の種類ではなく、「建物の強さ」が重要なのです!
参加者には、なんとなくでも伝わったようで、ほっとしました。
これからも、屋根について、情報発信していきたいと思います。
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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