目次
一度だけでも雨漏りはこれから状況が悪化していく可能性がある
一度だけであっても雨漏りは、雨漏りが自然に直ることはありません。
これから建物が悪化していく初期の症状である可能性が高いとお考えください。
何もせずに放置していると、数か月後内には同様の降雨条件で再発する可能性があります。
また、室内までたどり着かなくても建物内の見えないところで起こっている雨漏りが進行している可能性もあります。
建物にとって怖いのは、室内への雨漏りまで行かず気が付かないうちに、内部だけが濡れてカビ・木材の腐れ・金属の腐食などが静かに進行してしまうことです。
室内へ雨漏りしたのは、早期発見できたとお考えください。
早めに対処することをオススメします。
一度だけの雨漏りで考えられる主な3つの原因
一度だけの雨漏りで考えられる主な3つの症状を紹介します。
- コーキングの劣化
- 外壁のヒビ割れ・劣化
- 屋根の劣化
次の章からそれぞれについて詳しく解説していきますね。
【一度だけの雨漏りで考えられる主な原因】①コーキングの劣化
一度だけ雨漏りする理由で最も可能性の高い理由は、コーキング(シーリング材)の劣化です。
とくに、築数年経過してから強風雨時に雨漏りした場合はによくみられます。
コーキングの寿命は一般的に北面で長くても10年、短かいと南面で5年と言われています。
一般的な住宅は外壁にサイディングが使われています。
サイディングでは、サイディング同士の継ぎ目、窓枠・サッシと隙間には、約10mm幅のコーキングを使用することで、その隙間をふさいでいます。
コーキングはゴムのようなものであるため、紫外線等による経年劣化で、き裂やひび割れが発生します。
普段の雨なら問題なくても、強風雨時だけ雨漏りしてしまうことが多いです。
コーキングの応急処置方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【雨漏りの応急処置】コーキング剤で素人が直す方法【プロが解説】
【一度だけの雨漏りで考えられる主な原因】②外壁のヒビ割れ・劣化
一般住宅の外壁に使われているサイディング材はヒビ割れることがあります。
場所としては、くぎを留め付けた部分や窓まわりなど開口部のカット部分に発生しやすいです。
現場で左官さんが塗って仕上げるモルタル外壁材もヒビ割れが発生します。
建物の表面にラス網という下地材を張り、モルタルを塗り込んでいきます。
建物自体の経年での動きによって、モルタルがヒビ割れます。
鉄骨造で使われるALC(発泡コンクリートパネル)の外壁は、下地の鉄骨の動きによって、端部にヒビ割れが発生しやすいです。
このような外壁材のヒビ割れから、強風雨時には、雨が外壁材の中へ浸入してしまいます。
通常の雨では、外壁内へ浸入しても室内までたどり着かないことが考えられます。
雨樋の詰まりが原因で雨樋からオーバーフローして、大量に外壁に雨水があたってしまうことで雨漏りへつながることもあります。雨樋の掃除の方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
屋根屋が教える!雨樋詰まりの正しい掃除方法と必要な道具。対策方法も伝授します!
【一度だけの雨漏りで考えられる主な原因】③屋根の劣化
表面を塗装している屋根材(スレート屋根やセメント屋根)は、10年に1度塗装するものがあります。
塗装するために、塗装屋さんが屋根を歩くと必ずと言っていいほど屋根材が踏み割れてしまいます。
また、アンテナ工事などで電気屋さんが屋根に上がって、瓦を割ることもあります。
さらに、強風時、何かの飛来物があると屋根材が破損します。
屋根材の割れなどは、その下に防水シートが入っているため、普通の雨では室内まで漏れなくても、年に数回の大雨では雨漏りしてしまう可能性があります。
一度だけの雨漏りでも心配な3つのこと
一度だけの雨漏りでも、今後の建物が心配になる3つの影響を紹介します。
- 家が傷む
- シロアリが発生する
- アレルギーや喘息の原因になる
以下で簡単に紹介します。
家が傷む
天井上で雨漏りしているとは気が付かず、一度の雨漏りで天井上を開けてみると、木材が腐っていることがあります。
木材は大量に濡れても、その後、乾燥すれば腐ることはありません。
普段から少しの雨でも濡れてしまうと腐れにつながります。
シロアリが発生する
床下まで壁と柱の間などがずっと湿っていると、床下からシロアリが上がってくることがあります。
シロアリは光を嫌うので、壁内などの隠れた部分に雨水が浸入しているとその中で活動しています。
一度の雨漏りで床下などを確認してみると、シロアリによる蟻害が発生していることがあります。
アレルギーや喘息の原因となる
壁や天井上の内部に雨水が入り、高い湿度(相対湿度70%以上)が続くとカビが生えてきます。
カビは、アレルギーや喘息の原因となり、健康被害の可能性が高まります。
また、コンセントボックスからの異臭の原因にもなります。
雨漏りを放置することによる危険性についてこちらの記事で詳しく解説しています。
雨漏りを放置すると家の寿命が減ります【屋根屋が危険性を解説】
雨漏りが発生していないか自分でチェックしてみよう
一度雨漏りが起きた場合は、二度目が室内までの雨漏りとなっていないだけで、既に雨水浸入は起こっている可能性があります。
一度目の雨漏りの被害が隠れた部分で拡大していることも多々あります。
雨水浸入が発生していないか、自分でもチェックすることができる項目を一覧表で紹介します。
- カビくさい部屋はないか
- コンセントボックスから異臭がしないか
- 天井や壁に雨水の痕があるところはないか
- カーテンの裏などのサッシまわりに雨染みはないか
- 外壁にヒビや剥がれ、変色はないか
- 基礎部分に壁からの雨染みがないか
- 屋根裏や床下に雨水の痕や腐食はないか
- 雨樋の詰まりが発生していないか
少しでも気になることがありましたら、雨漏り修理業者に依頼しましょう。
専門業者に依頼した場合の雨漏り調査ってどんなことをするの?
雨漏り専門の業者が行う雨漏り調査の種類をご紹介します。
調査方法 | 費用の目安 | 調査内容 |
---|---|---|
目視調査 | 0円 | 雨漏り部分を目視・写真撮影して、調査する方法です。 |
散水調査 | 0~30万円 | 水道の蛇口にホースをつないで、浸入口に散水をして、雨漏りを再現する調査方法です。 |
赤外線サーモグラフィ調査 | 0~20万円 | 赤外線カメラを使い、建物内外の熱画像を撮影して、雨水の浸入経路を調査する方法です。 |
発光液調査 | 15~20万円 | 雨漏りの浸入口を見分けるために、蛍光液の色を変えて、場所を特定する調査方法です。 |
ドローン撮影調査 | 0~10万円 | 屋根などの高所部分で目視できない所をドローンにより写真撮影して調査する方法です。 |
お電話・メール等によるご相談や目視による調査は無料となります。
雨漏り調査の内容について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏り調査ってなにをするの?費用は?5つの方法をプロが徹底解説!
雨漏りに備えて対策グッズを準備しておこう
雨漏りに備えておくと役立つ7つのオススメ対策グッズを紹介します。
- バケツ(天井からの雨漏り対策)
- 雑巾(バケツに入れると音の抑制)
- 吸水シート(雑巾よりも吸水量が多い)
- ブルーシート(家具や電化製品を守る)
- 防水テープ(外壁のヒビ割れやサッシの隙間を塞ぐ)
- 補修スプレー(雨漏りしそうな壁をコーティング)
- コーキング材(密閉性や防水性を高める)
7つの対策グッズについての使い方はこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】雨漏りは一度だけと思わず二回目が起こると思い備えよう!
一度だけであっても雨漏りは、雨漏りが自然に直ることはありません。
建物にとって怖いのは、室内への雨漏りまで行かず気が付かないうちに、内部だけが濡れてカビ・木材の腐れ・金属の腐食などが静かに進行してしまうことです。
室内へ雨漏りしたのは、早期発見できたとお考えください。
早めに対処することをオススメします。
一度だけの雨漏りでも、今後の建物が心配になる3つの影響を紹介します。
- 家が傷む
- シロアリが発生する
- アレルギーや喘息の原因になる
雨水浸入が発生していないか、自分でもチェックすることができる項目を一覧表で紹介します。
- カビくさい部屋はないか
- コンセントボックスから異臭がしないか
- 天井や壁に雨水の痕があるところはないか
- カーテンの裏などのサッシまわりに雨染みはないか
- 外壁にヒビや剥がれ、変色はないか
- 基礎部分に壁からの雨染みがないか
- 屋根裏や床下に雨水の痕や腐食はないか
少しでも気になることがありましたら、雨漏り修理業者に依頼しましょう。
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