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新築の我が家を自分で守る4つの施工時チェックポイントをご紹介します!
みなさま。こんにちは。
屋根から人の笑顔を作りたい!!!
神清(かみせい)のDr.神谷です。
先日、国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)が主催した共同研究「木造住宅の耐久性向上に関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究」の成果報告書が印刷物として、発行されました。
資料総ページは1,800ページを超える超大作です。
しっかり読みたい方はこちらからお入りください。
しかし、こんな厚い書籍は、一般の方は全く見る気がないですよね?
でも、長持ちする家を建てるのに、有益な情報が詰まっています!
そこで、私がたずさわった部分で、少しだけでも気にして欲しい部分を不定期でご紹介します!
ご興味のある方は、弊社ブログのキーワード「共同研究」で検索してくださいね!
施工時のチェック項目(第Ⅱ章-P43~51)
今回は、住宅の耐久性を確保する上で、お施主様がこれだけは気にしてほしい、施工時のチェック項目をご紹介します!
a.施工監理の依頼先
施工監理は、建設を依頼した建設会社が実施することになりますが、受注するまでの営業マンと施工監理者が異なりますので、不安な場合も出てきます。
現場では職人さんも関係してくるので、さらに不安要素も増えることになります。
そこで、費用は掛かってもいいという方は、設計事務所や検査機関などに監理を依頼することもできます。
家を建てることに関しては、全くわからないことだらけですので、トラブルを未然に防ぐ1つの策だと思います。
でも、ほとんどの方はそんな予算なんかないのが現状だと思います。
b.施主が施工状況を確認する場合
心配なので、自ら確認・記録する場合の方法をご紹介します。
①住宅会社への連絡
契約した建設会社に、建設現場へ入ることを確認しておきましょう。指示された安全対策や注意事項は守りましょう。
②関係書類、日程調整
工程表、図面を入手して、建設現場へ行く日程を調整しましょう!
③道具、安全性の確保、周辺への配慮
むずかしい確認はできませんので、メモと写真をとりましょう!安全に注意しながら、作業者の迷惑とならないようにしましょう!
④搬入資材の確認・記録、養生の確認
搬入された建設資材は、梱包などに記載された種類・品番とその管理状況などを写真撮影しましょう!
不適切な保管や雨養生に不安をもった場合は、早めに工事監理者に確認をとりましょう!
ここから、建設時に写真を納めてほしいポイントです。住宅の耐久性に関わる重要な部分をまとめました。
4つの施工時チェックポイント
どうしても、住宅の室内や設備が気になると思います。そうすると、建設期間の後半をチェックすればいいかなって思われるかもしれませんが、住宅の耐久性は建設前半が重要です。さらに、言うと基礎、躯体、屋根、壁などの木部が化粧材でおおわれる前が重要です。具体例を示してご紹介します!
⑤接合部の確認(耐震金物)
住宅には数多くの接合部があり、耐震性に大きく影響を与えますので、写真撮影しましょう!
基礎ー土台-柱に設置される金物。位置、数、留め付け状態がわかるように撮影しましょう。(写真撮影は、全体とアップの2枚を撮影しましょう!慣れないとアップばかり撮影してしまうので注意してください。)
また、筋交いや壁材もとっておきましょう!
⑥防水の確認(雨漏り対策)
住宅瑕疵担保責任保険法人によると、瑕疵事故の中で、9割以上が雨漏り関係であり、その中でも「屋根(軒天井)取合い部」、「サッシ取合い部」、「バルコニーまわり取合い部」が多いそうです。
これらは、屋根材・外壁材などを施工すると、防水のかなめとなる防水紙等がどのようになっているか、見えなくなります。
施工中が唯一の証拠写真を撮るチャンスですので、工程に併せて、何回かで撮影しましょう!
外壁の防水紙がどのように貼られているか、必ず撮影しましょう!
サッシ廻りはもっとも雨漏りしやすい場所です。
サッシが取り付く前の防水対策を必ず撮影しましょう!
サッシ廻りと外壁の防水紙を防水テープで留めていますが、ここもポイントなので必ず撮影しましょう!
こんなしわしわな施工ですと、雨漏りリスクは高くなります。
サッシ廻りのサッシ釘打ちフィン・防水テープ・防水シートは下記のように細かく施工手順が決められています。
配管廻りも注意が必要ですので、撮影しましょう!
バルコニーの笠木部分の防水紙の状態を撮影しましょう!
笠木と壁の取り合い部は要注意場所です。
これらの写真は雨漏りが発生したときには、大変、重要な写真となります。
施工に問題があったのか、証拠になりますので、たくさん撮りましょう!
気になる場所があれば、工事監理者に質問しましょう。丁寧に施工するようになると思います。
⑧防湿性の確保(結露対策)
壁内で結露すると短期間に腐朽劣化することがあります。
室内で発生した湿気を壁内へ浸入させないことが肝心です。
断熱材についている防湿フィルムを室内側で連続して張る必要があります。
この連続性も内壁が施工されてしまうとどのような施工であったか、わからなくなります。断熱材を施工して、内壁を施工するまでの間に撮影してください。
一見、施工ミスが無いように見えても、実は間違っていることが大変多いので、間違いがわからなくても、必ず撮影しましょう!
お施主様が気にすることで、勘違いの施工ミスを減少させることにつながります。
この事例を見ると上の施工現場はこの悪い事例と同じ施工をしています。
理解していない職人さんも多いので、チェックしましょう!
⑨通気胴縁の配置と種類(雨漏り・結露対策)
外壁材を施工する場合、その下地となる通気胴縁の配置は、単純ですが、とても重要です。
開口部まわりでせき止められたり、横胴縁が下から上まで連通していない場合もあります。
こちらも、外壁材を施工すると胴縁の配置が見えなくなりますので、通気胴縁を施工後、外壁材を張る前のわずかな期間ですが、必ず撮影しましょう!
これら4つポイントは一度に確認することは、ほとんどできませんので、各工程の進み具合を意識しながら、撮影ポイントを逃がさないように注意してください!
まとめ:4つのポイントを撮影することで、丁寧な施工をしてもらえます!
長持ちする家の選び方として、施工時のチェック項目として気にしてほしいことは以下の4つです。
・接合部の確認
・防水の確認
・防湿性の確保
・通気胴縁の配置と種類
これらは有無というよりは、正しく施工されているのかが重要です。
職人さんの勘違いなども十分あり得ますので、撮影することで緊張感も出て、丁寧に施工してもらえると思います。
完成後は壁内に隠れてしまうものばかりですので、施工中が大切ですよ~!
今後も、長持ちする家の選び方として、お役立ちする情報を選んでご紹介したいと思います。
神清からのお願い
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