「Q&A雨仕舞のはなし」半端瓦の雨漏りリスクを壁際写真をもとに説明します!

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みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

昨日、住宅の研究会で、東海大学名誉教授・石川廣三先生のお話を勉強させていただきました。

「Q&A雨仕舞のはなし」はわかりやすいです!

石川先生は雨に関して、長年研究をされていて、今年の8月に出版された「Q&A雨仕舞のはなし」は大変、わかりやすく、雨漏り・雨仕舞・住宅の耐久性に興味のある方は必ず読んでいただきたい本です。

Q&A方式なので、読みやすくなっています。

勉強会では、滅多に、瓦の話は出ないのですが、この本にも書かれている瓦の話を石川先生がご紹介いただきました!

「半端瓦(はんぱかわら)」の雨漏りリスク

瓦屋根の端の部分では、瓦をカットして使用する場合があります。

壁際では、狭い半端瓦になると半端瓦表面を流れる雨水が壁に向かって流れるので、雨漏りリスクとなります。

実際、雨漏りしていた屋根の壁際です。

半端瓦の幅が小さく、雨が壁側へ流れます。

特に、古い屋根では、この壁際部分の仕様が土壁、土葺きとなっているため、現在の仕様とは異なります。

雨漏りした屋根を補修した現場写真をもとに、違いを紹介します。

古い屋根の仕様は、捨て水切りとルーフィングが入っていない!

雨漏りした現場の屋根を部分的に解体しました。

壁材、雨押え板金(あまおさえばんきん)、貫板(ぬきいた)(後の写真で出てきます)をはがして、半端瓦をめくりますと屋根面には、土葺き、野地板が出てきます。

壁には土壁があらわれます。

土を使う仕様では、現在の仕様で使われる屋根のルーフィング、捨て水切りや壁の防水シートが入っていませんが、土の保水力で雨漏りを防いていたようです。

台風などで雨漏りした原因は、土壁と野地板との間に隙間があり、そこから雨水が伝わって雨漏りしていました。

現在の仕様で補修する

雨漏り補修方法としては、現在の仕様で葺き直しします。

野地板と壁の間からの雨水が浸入しないように、ルーフィングと捨て水切りを設置します。

仮に壁際に雨水が浸入しても、捨て水切りを流れて排水されます。

さらにその下には、防水シートであるルーフィングを入れているので、2重で雨漏りを防いでいます。

半端瓦を復元して、その上になんばんしっくいを捨て水切りまで設置します。

この状態で、半端瓦から流れ込む水はなんばんしっくいでせき止められます。

なんばんしっくいの上に、貫板を設置して、雨押え板金を留め付けます。

このとき、壁の防水シートもしっかりと設置します。

壁材を設置して、雨漏り補修の完了です!

雨仕舞を強化するには、土居のしを使用します!

半端瓦の幅が小さく、割り付けが良くない場合、土居のしを使用する場合があります。

雨押え部分の幅が広くなるので、半端瓦への雨水浸入を減少させます。

土居のしを2段入れることで、さらに雨漏りリスクを減少させます。

 

瓦屋根の説明を図で受けても、なかなか想像ができないと先生の話を聞いてよくわかりました。

瓦屋の私がむずかしいのですから、お客様はもっともわからないですね。

今後も、写真や図を使い、わかりやすく瓦屋根を紹介させていただきます!

 

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