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結露(けつろ)はなぜ発生するの?
冬に家の窓ガラスの内側が濡れる時、ビールのジョッキー・アイスコーヒーのグラスの外側が濡れる時、結露したと言います。
これらは暖かい部屋の空気の中にある目に見えない湿気・水蒸気が冷たいガラス面に接したときに、ガラスの表面で水滴となって現れる現象のことで、結露と呼んでいます。
空気の中に入ることができる湿気・水蒸気の量は空気の温度と関係があります。
暖かい空気は冷たい空気よりも多く水蒸気を含みます。
暖かい空気が屋根や壁、窓で冷やされると、あふれた水蒸気が水滴となって、その面で結露が発生します。
雨漏りと結露の違いを見分ける3つのポイント
一般的には、住んでいる人は室内で水滴・水溜まりを発見すると、ほぼ100%の確率で雨漏りだと思います。
しかし、中には雨漏りではなく、結露の場合もあります。
雨漏りと結露では補修方法が全く異なるため、しっかりと見極めることが補修の第一歩です。
雨漏りと結露の違いを見分けるポイントが3つあります。
- 時期
- 場所
- 状態
次の章からそれぞれ解説していくことを記載しておきましょう。
【雨漏りと結露の違い】①時期
雨漏りと結露は、発生する時期やタイミングで見分けることができます。
雨漏りによる水滴は夏・冬などの季節に関係なく、大雨や台風など降雨があった日に発生します。
一方で、一般的に窓ガラスの内側の結露は温度に関係するため、冬などの寒い時期に発生します。
雨が降っていないのに、水滴が落ちてくると結露の可能性があります。
【雨漏りと結露の違い】②場所
雨漏りと結露は、発生する場所や範囲で見分けることができます。
壁面の一部分や窓枠・サッシの端など、全面的ではなく限定された範囲に水滴や水染み等が発生する場合は、雨漏りの可能性が高いです。
一方で、壁一面や窓ガラス表面・サッシ全体など、広い面に付着した水滴は、結露の可能性が高くなります。
また、浴室やトイレ・洗面所などは北側にあり、水回りのある部屋は結露が発生しやすい場所と言えます。
【雨漏りと結露の違い】③状態
雨漏りと結露は、水滴の状態で見分けることができます。
雨漏りは、降雨が要因で室内へ浸入してくる状態であるため、水滴は滴下したり、流れ出したりして、移動を伴うことがほとんどです。
一方で、結露は部屋の温度や湿度の変化に伴い発生するため、面全体に水滴がそのままであることが多いです。
滴下や流れ出しが起きる場合も時間をかけて水滴が大きくなってから発生するものであるため、変化は少ないです。
雨漏りだった場合の対処方法
雨漏りだった場合は、専門業者に依頼して雨漏りの原因箇所を把握し、その後は雨漏り修理をしてもらいましょう。
雨漏りは室内の壁、床などに水滴が拡がり、被害が拡大するため、専門業者の修理が行われるまで、被害が拡大しないようにバケツなどを用いて応急処置を行うことが重要です。
雨漏りは降雨量や風速の条件によって発生するか決まりますが、雨漏り修理を行わなければ、同様以上の条件で雨漏りは再発します。
自然に雨漏りが直ることはないので、建物の被害が拡大する前に早めに雨漏り修理を依頼しましょう。
雨漏りの対処方法について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
結露だった場合の対処方法
結露の場合の対処方法は、雨漏りよりも複雑なのでポイントを紹介しておきます。
室内の窓が結露した場合
- 室内の窓を開けたりして、こまめに換気する
- 自然に換気が行える換気口を設置する
- 除湿器や除湿剤を使用する
- 窓に断熱シートを使用する
- 窓下用ヒーターを使用する
- ペアガラスや内窓を使用する
- 加湿器を使用し過ぎない
- 洗濯物の部屋干しを控える
天井上や壁内、床下等で結露した場合
- 建築した工務店に相談する
- 結露調査を行える業者に相談する
室内の窓以外が結露した場合は、早めに建築の専門家に相談をしてください。
結露調査を行える業者は少ないですが、結露のプロに相談した方が安心です。
雨漏りと違い結露は放置しても大丈夫?
雨漏りと同様に結露も放置しては危険です。
冬や夏などの期間限定の結露だとしても、1、2か月は毎日結露が発生するため、雨漏りよりも劣化リスクが高い場合もあります。
結露を放置すると以下の被害が予想されます。
- カビやダニが発生することに健康被害
- 木材が濡れることで高くなるシロアリの発生リスク
- 家の価値や強度に影響を与える木材の腐食
結露はもちろん雨漏りの放置も、大きな悪影響がありますので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りを放置すると家の寿命が減ります【屋根屋が危険性を解説】
雨漏りと結露の判別が難しい場合もある
雨漏りと結露の判別は、容易な場合もあれば、困難な場合もあります。
雨漏りと結露の発生は、「家の構造」「立地環境」「家の劣化状況」「住まい手の過ごし方」「施工・設計ミス」など、さまざまな要素の影響を受けます。
また、雨漏りが要因の1つとなり、結露が発生する場合もあります。
少しでも判別に悩み、結露かなと思ったときは、結露の専門業者に詳しい調査を依頼することをオススメします。
建築業界の中では、「雨漏りは建築業者の責任。結露は住まい手の過ごし方の影響もあるので、建築業者だけの責任ではない。」という考え方が一般的です。
そのため、雨漏りと結露の判別は当事者の建設業者以外の方に依頼した方が公平な判断となります。
この面からも結露の専門業者に依頼することをオススメします。
【まとめ】雨漏りと結露の違いがわからないときはプロに相談を!
一般的には、住んでいる人は室内で水滴・水溜まりを発見すると、ほぼ100%の確率で雨漏りだと思います。
しかし、中には雨漏りではなく、結露の場合もあります。
雨漏りと結露では補修方法が全く異なるため、しっかりと見極めることが補修の第一歩です。
天井上や壁内、床下等で結露した場合は特に調査が必要です。
- 建築した工務店に相談する
- 結露調査を行える業者に相談する
室内の窓以外が結露した場合は、早めに建築の専門家に相談をしてください。
結露調査を行える業者は少ないですが、結露のプロに相談した方が安心です。
冬や夏などの期間限定の結露だとしても、1、2か月は毎日結露が発生するため、雨漏りよりも劣化リスクが高い場合もありますので、早期に相談しましょう。
雨漏りや結露でお悩みの方はお気軽にご相談・問い合わせください。
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