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近年人気の片流れ屋根ってどんな屋根?
近年人気の片流れ屋根とは、一枚の屋根面が一方向に傾斜している屋根形状のことで、片屋根ともいいます。
片流れ屋根はシンプルでシャープなデザインが人気で、近年は採用が増えている屋根形状です。
片流れ屋根全般のメリットについて、次の章から詳しく解説していきます。
片流れ屋根の特徴について詳しくはこちらの記事で紹介しています。
人気の理由-片流れ屋根のメリット
人気な片流れ屋根のメリットを紹介します。
- デザインがシャープで格好いいです。
- 天井を高く設計でき、開放的なデザインにできます。
- 大容量な太陽光発電の設置に向いています。
- 屋根の傾斜をゆるくして屋根裏(小屋裏)空間を小さくすることで、建築コストを下げられます。
- 施工が容易で初期費用が抑えられ、工期も短い傾向にあります。
- 陸屋根よりもメンテナンス費用を抑えることができます。
キュービック状の箱型住宅の屋根形状に適しています。
水平な陸屋根の箱型住宅よりもシャープなデザインの屋根となり、将来のメンテナンス費用を抑えることができます。
天井を傾斜天井とすることで、水上側を高く設計でき、開放的な室内とすることができます。
南向きの片流れ屋根とすることで、同じ敷地面積なら他の屋根形状よりも大容量の太陽光パネルを設置することができます。
北下がりの片流れ屋根とは?
北下がりの片流れ屋根とは、南側が水上、北側が水下となっている屋根形状のことです。
都市部などの狭小地の場合、建物を建設する上で北側斜線制限がかかる場合があります。
北側屋根面を急勾配にしたり、腰折れ屋根とすることで回避することがあります。
斜線制限が優先されるため、屋根形状に制限がかかりやすく、デザインや耐久性、メンテナンス性が犠牲になる可能性があります。
この北側斜線制限に対して、北下がりの片流れ屋根は対応しやすく、デメリットも比較的少ないため、以前から採用されています。
北下がりの片流れ屋根と日当たりの関係-太陽光発電への影響
北下がりの片流れ屋根と日当たりの関係を紹介します。
北下がりの片流れ屋根は屋根面へ日当たりが悪く、屋根面が日陰になる時間が多いです。
特に、冬至など太陽高度が低い時期では、1日の大半が日陰となってしまいます。
太陽光発電は文字通り太陽光で発電するため、日当たりが悪いと発電量も減少します。
南向きに比べて北向きに設置した太陽光パネルは発電効率が40%低下してしまいます。
そのため、北下がりの片流れ屋根での太陽光発電は発電量を期待できず、採用されていません。
屋根面の向きと日当たりの関係について詳しくはこちらの記事で解説しています。
片流れ屋根のメリット・デメリット。心配な雨漏り対策もご紹介します!
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を採用する際の注意点
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を採用する際の注意点を紹介します。
- 設置角度とパネルの向き
- 落ち葉や積雪
- パネル選び
次の章から詳しく解説していきます。
北下がりの片流れ屋根の注意点①【屋根勾配と太陽光パネルの設置角度】
北下がりの片流れ屋根の注意点➀として、屋根勾配と太陽光パネルの設置角度に配慮すべきことがあります。
北下がりの片流れ屋根の屋根勾配がどれぐらいかによって、パネルの設置可能かどうかが決まります。
北側斜線制限などで急な勾配となっている場合は、日射が当たらない可能性が高いので太陽光発電はあきらめましょう。
緩い屋根勾配であれば、太陽光パネルを設置する架台を工夫して、パネルが地面に対して南向きとなるような設置角度とすることで、発電効率の低下を防ぐことができます。
北下がりの片流れ屋根の注意点②【太陽光パネルへの落ち葉や積雪の対応】
北下がりの片流れ屋根の注意点②として、太陽光パネルへの落ち葉や積雪の対応があります。
落ち葉や積雪が太陽光パネルを覆うと発電量が激減するため、その対策を考慮する必要があります。
屋根の傾斜とパネルの傾斜がV字になるため、落ち葉や積雪などの異物を受けやすくなっています。
架台形状の工夫や適切なメンテナンスが必要となりますので、設置前にメンテナンス費用も含めて採算シミュレーションを行いましょう。
屋根の専門家に相談して、メンテナンス計画を立てることをオススメします。
北下がりの片流れ屋根の注意点③【太陽光発電のパネル選び】
北下がりの片流れ屋根の注意点③として、太陽光発電のパネル選びが重要となります。
以下のポイントを考慮し、ご自宅に合ったパネルを選びましょう。
- シリコン系
- 化合物系(CIS)
- 有機系
シリコン系太陽光パネルは現在採用されている太陽光パネルの90%以上を占めています。
日射に影響を受けるので、日当たりがいい場合にオススメとなります。
化合物系太陽光パネルは、晴天時の発電効率はシリコン系に劣りますが、曇天時などに日射が少ない状況での発電効率が相対的に高く、影のある場所でも発電可能です。
有機系太陽光パネルはこれから増えてくると期待されております。
どの種類の太陽光パネルを選択するかは、予算や設置環境、発電量の目標に応じて決める必要があります。
屋根勾配やパネル設置角度などを考慮した発電シミュレーションを行い、ご自宅の北下がりに適したパネルを選びましょう。
屋根の劣化リスクを軽減する太陽光パネルについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。
片流れ屋根のメリットでもある太陽光屋根で、雨漏り・結露が防げるって、ホント!?
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を導入するステップ
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を導入するステップについて紹介します。
- お住まいの北向き片流れ屋根の特性と、それに伴う太陽光発電のメリット・デメリットを理解しましょう。
- 家の電力使用量や、目標とする発電量などをチェックしましょう。
- 過去の実績やクチコミをチェックし、信頼できる太陽光発電システムの業者を選びましょう。
- 導入後は、定期的にメンテナンスし、発電量をこまめにチェックしましょう。
ひと言に北下がりの片流れ屋根と言っても、屋根勾配、屋根面積、屋根材、周辺環境は様々です。
ご自宅の屋根の特性が太陽光発電に適しているか、把握しましょう。
その上で、なんのために太陽光発電を導入するのか検討し、家の電力使用量と調べ、目標とする発電量をイメージしてください。
その上で、信頼できる太陽光発電業者を選びましょう。
自分のイメージに合う太陽光発電を設置できるのか相談することをオススメします。
イメージに合わない場合は、設置を断念することも必要です。
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を設置するメリットはある?
北下がりの片流れ屋根で太陽光発電を設置するメリットについて紹介します。
太陽光発電パネルの設置は南向きがベストであるので、発電効率の悪い北下がりの片流れ屋根にわざわざ設置するメリットは少ないです。
太陽光発電を設置することで、家の電気代を削減するなどの経済性での設置であればやめておきましょう。
特殊な架台が必要であったり、割高となることは確実だからです。
そのため、災害時の停電対策とか、電気自動車用の発電とか、経済性以外で必要と感じた場合、他の手法に比べてメリットが発生する場合もあります。
ほとんどの太陽光発電設置業者の説明は、販売したいバイアスがかかっていますので、いくつかの業者の説明を聞いておくことをオススメします。
【まとめ】北下がりの片流れ屋根についてはよく検討しよう!
太陽光発電パネルの設置は南向きがベストであるので、発電効率の悪い北下がりの片流れ屋根にわざわざ設置するメリットは少ないです。
太陽光発電を設置することで、家の電気代を削減するなどの経済性での設置であればやめておきましょう。
災害時の停電対策とか、電気自動車用の発電とか、経済性以外で必要と感じた場合、他の手法に比べてメリットを感じたら検討してください。
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