屋根からの雨漏り?・・・実は夏型結露でしたの巻!

屋根からの雨漏り?調べると夏型結露でした。

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

屋根からの雨漏りかと調査を行うと、たまに、結露による水痕の場合があります。

 

その中でも、めずらしい夏型結露の事例をご紹介します!

夏型結露?

ちょっと、難しいですけど、お付き合いください。

結露と聞くと冬によく見かける窓ガラスに水滴がつく現象と思われると思います。

この結露は外気温が低く、それに伴い、窓ガラスの温度も低くなります。

室内はストーブなどで暖房している場合、暖かい室内空気と冷たい窓ガラスの表面で温度差ができます。

外が寒く、室内が暖かい場合に発生する結露と言えます。

一方、夏型結露はこの現象とはことなります。

外が温度が高く、室内が温度が低い場合に発生する結露のことです。

夏、外は35℃、室内は冷房を使用して25℃みたいなときに発生する現象です。

 

事例紹介

築10年未満の木造住宅で、屋根は片流れ屋根、屋根材は金属(ガルバリウム鋼板)立平(たてひら)葺きでした。

夏の昼間、サッシの取付部から水滴が滴下するため、雨漏りではないかと調査しました。

上写真はサッシを取付しているビス孔から水滴が滴下した瞬間です。

建物の2階は水平天井となっていて、その上に小屋裏(こやうら)(天井と屋根の間の空間のこと)がありました。

そこで、小屋裏を観察しました。

 

屋根断熱仕様

天井上には断熱材・防湿層はありませんでした。(写真は解体時、屋根側から小屋裏を撮影したもの)

 

断熱仕様は屋根垂木間に発砲系断熱材を入れ込んだ屋根断熱仕様でした。

断熱材(白色)を垂木に設置した金物で受けていました。

断熱材の厚みよりも金物の受ける部分は下側となって、野地合板と断熱材の間には15㎜程度の通気層できる状態でした。

野地合板、垂木など全面に結露水痕が見られました。

(雨漏りの場合、一般的にはこのように全面が濡れることはありません。)

断熱材の屋根側を見ると、結露水痕がはっきり見えます。

 

夏型結露の原因は?

夏型結露による結露水がサッシ上部から滴下したのが原因でした。

なぜ?夏型結露が発生したのか?

◎天井面に断熱・防湿層がない

⇒室内の湿気および冷房で冷えた温度は小屋裏に伝わります。

◎屋根断熱の下面に防湿層がない

⇒小屋裏の湿気や冷えた温度は断熱材と垂木の隙間から断熱材上部へ伝わります。

◎屋根断熱上面と野地合板の間には、15㎜程度の空間はあるものの、軒先・棟にも吸気・排気用の開口部がない

⇒断熱材上に浸入した湿気を排湿できず、湿気は蓄積していきます。

◎野地合板−断熱材間は昼間日射により野地合板が暖められ、高温・高湿となる(金属屋根は野地合板と直接、接しているため、熱伝導が大きく、より高温となる。)

⇒断熱材と垂木の隙間からの冷たい空気が入り込んで低温ができます。

野地合板・断熱材の低温部分や小屋裏側につながっている金物の熱橋による低温部分で、夏型結露が発生します。

◎夜間、結露水は木材(野地合板・垂木)に吸水される

⇒昼夜で吸放湿が繰り返えされます。

近年、高気密・高断熱住宅になっています。

建物の構造・部材の選定により、夏型結露のリスクが高まっています。

 

まとめ:屋根断熱仕様で、吸気・排気孔がないと夏型結露のリスクがあります!

屋根断熱の設計・施工ミスにより、夏型結露が発生した現場をご紹介しました。

屋根断熱は防湿層・通気層・吸気排気の3点セットを正しく施工してください。

さらに、施工中に野地板が雨で濡れるなどするとリスクは高まります!

そのため、屋根のルーフィングを透湿ルーフィングにするなどの安全側の対策も実施されることをお勧めいたします!

 

余談ですが、この現場では結露した対策として、ファンが設置されていました。

訪問販売などで、小屋裏・床下にこのようなファンを設置する悪徳業者がいます。

このようなファンでは結露を防ぐことはほとんどできませんので、ご注意ください。

高額なファンを売りつけられて、結露は直らないと最悪です!

根本的に構造を直す必要がありますよ~!

 

専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。

ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。(お電話でも大丈夫ですよ!)

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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