スレート屋根の高級品「アーバニー」
スレート屋根の高級品として、「アーバニー」という商品がありました。
カラーベスト600シリーズと言って、通常品「コロニアル」910mmの2/3の大きさで、幅606mmとなっていました。
アスベスト含有時代の商品で今は廃盤となっています。
上の写真が「アーバニー」です。
デザイン性に優れていて、よく売れた商品です。
通常品よりも約1mm厚く、スリットも大きく入っているため、小割感があります。
天然スレートを貼り合わせたイメージもあり、大判に比べて付加価値を感じます。
しかし、今では、太陽光も載せることができないクレーム商品です。
「アーバニー」の踏み割れ
「アーバニー」のクレームは踏み割れです。
踏み割れを少なくするために、スレートの幅を606mmと通常品の2/3にしているにもかかわらず、残念ながら踏み割れが発生しています。
真横に入るものが目立ちます。
アスベスト含有しているので、完全に割れて落下するまでにはいたっていません。
野地板のたわみ量に「アーバニー」の強度が耐えられずに、割れてしまっています。
それ以外にも、斜めの割れもあります。
くぎの打ち方による踏み割れの可能性もあります。
「アーバニー」のメンテナンスは?
「アーバニー」のメンテナンスは葺き替えをオススメします。
理由は以下の3つです。
①塗装すると雨漏りするリスクが高い。
②廃盤品で、部分補修ができない。
③アスベストが入っているので、処分費が年々高くなっている。
以下、もう少し解説します。
塗装すると雨漏りリスクが高い。
スレート屋根で雨漏りする場合、塗装時の縁切り不足の可能性が高いです。
とくに、「アーバニー」はスリットが深いため、縁切り不足の場合、雨漏り量が増加します。
小割感で表面がずれているので、縁切りのエラーも発生しやすくなっているからです。
廃盤品で、部分補修ができない。
廃盤品で、台風などで飛散した場合、部分補修ができません。
部分補修できないものにメンテナンス費を使うのは、もったいない気がします。
メンテナンスする=10年以上は持たしたいと思われるので、塗装費用が無駄になる可能性があります。
アスベストが入っているので、処分費が年々高くなっている。
アスベスト入りのスレートの処分費は年々高くなっています。
たとえば、カバー工法で「アーバニー」を隠したとすると、今回のメンテナンスでは、費用を若干抑えることにつながったとしても、次回のメンテナンスが困ります。
次は、分別する必要があるため、めくり代が割高となります。
臭い物に蓋をするのは、やめておきましょう!
まとめ:「アーバニー」は踏み割れしているので、葺き替えましょう。
「アーバニー」のメンテナンスを検討しているなら、葺き替えましょう。
30年近く経過しているので、スレート屋根の寿命とも言えます。
塗装のメンテナンスは雨漏りリスクが高いので、やめておきましょう!
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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