目次
- そもそも雨樋とは？
- 雨樋の位置が重要な理由とは？
- 雨樋の位置失敗で起こりがちなトラブル
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース①：勾配が不足している
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース②：勾配が急すぎる
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース③：雨水が軒樋から出てしまう
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース④：住宅の外観を損なう取り付け方
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース⑤：排水機能が正常に働いていない
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース⑥：雨水が集中する箇所に設置されていない
- 雨樋の位置失敗で後悔するケース⑥：雨を受け止められる位置に設置されていない
- 雨樋の位置失敗で後悔しない！優良業者の選び方
- 【まとめ】雨樋の設置位置は雨水をしっかりと受け止められるところへ！
そもそも雨樋とは？
そもそも雨樋とは、建物の屋根面に降った雨水を軒樋で集めて、縦樋で地面の雨水桝へと排水する一連の役割を担っています。
軒樋の種類には、以下のようなものがあります。
- 丸型
- 角型
- 意匠型
- 内樋型
①丸型
昔からある断面が半円形状となっている軒樋です。
単純な形状となっており、他のタイプよりも安価で、ホームセンターでも販売されています。
デザイン的には、和風の建物で多く採用されています。
②角型
断面が四角形状となっている軒樋です。
丸型よりも同じ幅であれば、多くの雨水を流すことができます。
デザインもスッキリ見えるので、洋風の建物で採用されています。
③意匠型
デザイン性を重視したオリジナルな形状となっている軒樋です。
各メーカー・各種類ごとに異なる形状となっており、互換性がないため、将来、廃盤となったときに部分修理ができないデメリットがあります。
先端側を高くすることで軒樋と屋根の一体感を出すデザインが多く、高級な建物で採用されています。
④内樋型
屋根の先端には軒樋が見えないように、先端より少し内側に軒樋を設置するタイプです。
店舗などで屋根の先端にパラペット部が立ち上がっていたり、デザイン住宅などに採用されています。
デザイン性は高いのですが、経年による劣化やゴミの詰まりなどで雨漏りしやすい傾向があります。
雨樋の位置が重要な理由とは？
雨樋の位置が建物に与える影響などを紹介します。
雨樋は外壁や建物の基礎・土台を保護する役割を担っています。
雨樋の位置が悪いと屋根面からの雨水が全て雨樋へ入らなくなります。
雨樋に入らなかった雨水は、外壁に伝い水として流れ落ちたり、地面に直接落ちて水跳ねして基礎・土台を濡らしたりしてしまいます。
外壁の伝い水は外壁を劣化させるリスクが高まり、基礎・土台の濡れはシロアリ被害や劣化のリスクを高まります。
雨樋の位置失敗で起こりがちなトラブル
雨樋の位置失敗で起こりがちなトラブルを紹介します。
- 雨漏り
- 外壁や基礎が保護できない
- 騒音対策ができない
雨樋は屋根面の雨水を集めて排水することで、外壁・サッシまわり・屋根と外壁の取合部からの雨漏りを防ぐ役割があります。
雨樋の位置が悪いと屋根面を流れる雨水を全て受けることができず、外壁を伝わって流れると外壁のシーリング材の劣化部や外壁のヒビ割れ部、サッシまわりの隙間などから雨水浸入して雨漏りすることがあります。
また、屋根面からの雨水が雨樋に入らずにポタポタ落ちるとひさしや出窓、設備機器などにあたり、その水滴滴下の雨音で騒音問題が発生することもあります。
雨樋の役割について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋からトラブルとして雨樋の詰まりがあり、詰まりを放置するリスクを紹介した動画がありますのでご覧ください。
雨樋の位置失敗で後悔するケース①：勾配が不足している
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース①として、勾配が不足していることがあります。
屋根面の端から端までの雨水は軒樋に入り、横移動して落とし口から縦樋へ排水されます。
軒樋全体から落とし口へ排水するために、軒樋は水勾配（軒樋端部から落とし口への傾き）を設定して設置します。
水勾配が不足していると軒樋の途中で雨水が溜まる部分が発生してしまい、軒樋から雨水がオーバーフローする不具合も発生します。
また、降雨する度に軒樋で雨水が溜まるため、軒樋自体の変形・劣化させるリスクとなります。
軒樋の勾配が正しく出ているのか、設置した際には確認しておくことをオススメします。
雨樋の位置失敗で後悔するケース②：勾配が急すぎる
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース②として、勾配が急すぎることがあります。
軒樋の水勾配が急すぎると落とし口に雨水が集まり過ぎる現象が発生します。
屋根面が大きかったり、豪雨だったりすると落とし口の排水能力を超えてしまい、オーバーフローするリスクとなります。
また、軒樋が長く勾配が急だと、落とし口が屋根面から下がりすぎる現象が起きます。
下がりすぎると屋根面からの雨水が軒樋へ入らず、飛び出てしまうリスクにもなります。
雨樋の位置失敗で後悔するケース③：雨水が軒樋から出てしまう
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース③として、雨水が軒樋から出てしまうことがあります。
軒樋の上下位置が適切ではないと、雨水が軒樋から出てします可能性があります。
屋根の形状、屋根材の種類や勾配の量によって雨水の流れ方が変わるため、軒樋は適切な上下位置に設置しないといけません。
雨水の量が多いと屋根面からの雨水を軒樋が受け止めきれずに飛び出てしまう恐れがあります。
雨樋の位置失敗で後悔するケース④：住宅の外観を損なう取り付け方
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース④として、住宅の外観を損なう取り付け方となってしまうことがあります。
基本的に雨樋は住宅の目立たない部分に取り付けられるケースが多いです。
しかし、雨樋が目立つ場所に取り付けられると住宅の外観を損なう可能性があるので、設置場所はどこを予定しているのか確認しておきましょう。
外壁のメインの場所を横切る形で目立つ位置に雨樋があれば、外壁・住宅の印象が悪くなってしまいます。
雨樋がどこに取り付けられるのか、事前チェックは怠らないようにしてください。
雨樋の位置失敗で後悔するケース⑤：排水機能が正常に働いていない
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース⑤として、排水機能が正常に働いていないことがあります。
水勾配が設定されていない、取り付け高さが悪いなどが原因で、雨樋としての排水機能が不足してしまいます。
また、縦樋が雨水枡まで届いていないと地面に雨水が流れ込み、雨量によっては敷地内で水溜まりが発生し、雨樋全体としての排水機能が実現できなくなります。
結果として、住宅の基礎部分に雨水が浸入するリスクになります。
雨樋の位置失敗で後悔するケース⑥：雨水が集中する箇所に設置されていない
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース⑥として、雨水が集中する箇所に設置されていないことがあります。
例えば、屋根面の流れが長い片流れ屋根では、軒先の雨水が大量となります。
縦樋への落とし口を適切に設置せず不足していると軒樋の途中で、オーバーフローしてしまうことがあります。
屋根の谷部では2つの屋根面から雨水が集中するので、排水量が多くなります。
谷部からの雨水が飛び出ない高さ位置に軒樋を設置されていないと豪雨時に雨水が飛び出てしまうことがあります。
軒樋に入らなかった雨水は外壁や基礎へ雨掛かりすることになります。
雨樋の位置失敗で後悔するケース⑥：雨を受け止められる位置に設置されていない
雨樋の取り付け位置の失敗で後悔するケース⑥として、雨を受け止められる位置に設置されていないことがあります。
雨樋が屋根から流れてくる雨を受け止められる位置に設置されていないと屋根からの雨水がそのまま下へ流れてしまいます。
屋根の勾配によって、屋根から雨樋へ流れる雨水の勢いは異なります。
もしも、屋根の勾配に適していない位置に雨樋を取り付けてしまうと、雨水を受け止められず、そのまま地面へ落ちてしまいます。
また、積雪地域ですと冬をメインに軒樋を下げ気味に設置することがあります。
近年の異常気象で豪雨が起きると屋根面から流れが強く、雨水を受け止めらないので、ギリギリの高さで設置する必要があります。
建物の形状が複雑で、軒樋を設置する場所が限定されてしまうと受け止められない位置に設置していまうことがあります。
雨樋の位置失敗で後悔しない！優良業者の選び方
雨樋の取り付け位置を失敗しないように、優良業者を選ぶポイントを紹介します。
業者選びのポイントは以下の2つです。
- 対応
- 見積書
対応
業者の対応では以下の点を気にしておきましょう。
- きちんと雨樋の状況を確認をしてくれる
- しっかりと見積もり内容の説明がある
- 雨樋のどの部分の交換が必要なのか状況を説明してくれる
- 施工工程の説明がある
雨樋の現状の不具合をしっかりと把握してくれる業者であることが重要です。
「全部交換すれば大丈夫」と現状の雨樋をしっかり診てくれない業者は不要な工事をさせられる可能性もあるのでやめておきましょう。
また、診断の結果・工事範囲を説明してくれる業者がオススメとなります。
見積書
見積書は以下の点を気にして確認しましょう。
- 見積書が手書きではない
- 曖昧な表記がない
- 一式ではなく、作業量や材料費が長さに応じて具体的に記載されいる
雨樋は長さを基準に材料・施工手間が決まってきます。
m当たりの見積書となっていることを確認しましょう。
また、すべてが一式で表記されている場合は注意が必要です。
※少量の工事であれば一式となります。
優良業者を選ぶには、詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】雨樋の設置位置は雨水をしっかりと受け止められるところへ！
雨樋の位置が悪いと屋根面からの雨水が全て雨樋へ入らなくなります。
雨樋に入らなかった雨水は、外壁に伝い水として流れ落ちたり、地面に直接落ちて水跳ねして基礎・土台を濡らしたりして、住宅劣化の不具合の要因となります。
正しい雨樋の設置位置に取り付けることが重要となります。
神清なら年間200棟以上の雨漏り調査・修理実績があり、数多くの雨漏り現場で雨樋の重要性を熟知しています！
プロに相談して失敗しない位置に雨樋を設置しましょう。
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