目次
ベランダのウレタン防水とは?
ウレタン防水とは、ベランダや屋上の床面に液体状のウレタン樹脂を厚めに塗り拡げて乾燥させ防水膜をつくる防水工法です。
ベランダ・バルコニー・屋上のメンテナンスで行う防水工事を検討している方にオススメとなります。
ベランダに付帯設備などが設置されている場合には、メンテナンス時に適した防水工事となります。
ウレタン防水の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏り対策にオススメ!ウレタン防水の5つの特徴を屋根屋が解説!
ベランダのウレタン防水の費用は?
一般的なベランダ(約20㎡)の防水工事(ウレタン防水)であれば、約26万円(別途、足場約12万円)程度となります。
雨漏りなどなく既存防水が劣化していない場合は、下地処理費(約5万円)が安くなる場合もあります。
雨漏りがひどい場合や広範囲に発生している場合は、排水ドレンや手すり壁の笠木下の補修が追加されるため、費用はその分追加となります。
ベランダが小面積・複数箇所ある場合、費用は割高となります。
ウレタン防水の単価は防水工事の中では安い?
防水工事には様々な種類がありますが、ウレタン防水工事(特に密着工法)は防水工事の中でも比較的安い部類に入ります。
主な防水工事の特徴と費用相場を紹介します。
防水の種類 | 特徴 | 費用相場 |
---|---|---|
ウレタン防水 | ・ウレタン樹脂という液体の防水材を塗布し乾燥させて防水層を作る防水工事 ・既存防水層の上に付帯設備が設置されている複雑な形状にも防水層を作ることが容易 | 6,000~9,500円/㎡ |
FRP防水 | ・液体のポリエステル樹脂に硬化剤を加えて、ガラス繊維などで補強・一体化した塗膜防水 ・耐衝撃性・耐摩耗性に優れて軽量である | 6,500~9,500円/㎡ |
シート防水 | ・塩ビシート防水とは塩化ビニル樹脂でできたシート状の防水材1枚で防水層を作る工法 ・付帯設備があり、施工場所の形状が複雑な場所への施工は困難 | 6,000~12,000円/㎡ |
アスファルト防水 | ・アスファルト防水とは合成繊維不織布にアスファルトを含浸・コーティングしたシート状のルーフィングを貼り重ねて形成する古くからある工法 ・仕上がりがフラットではないため、歩行しないところに施工 | 6,000~9,000円/㎡ |
防水工事の種類の中にも、いくつかの工法があり、既存の防水層の劣化状況によって適したものが異なり、費用相場も変わってきます。
防水工事の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
防水工事の代表的な種類を紹介!特徴や費用・耐用年数などすべて解説
ベランダのウレタン防水工事の工法
ウレタン防水には、「ウレタン防水通気緩衝工法」と「ウレタン防水密着工法」があります。
それぞれについて簡単に解説します。
ウレタン防水通気緩衝工法
通気性能を有するシートを全面接着させた上にウレタン防水を塗布することで防水層を形成する防水工法です。
防水層のふくれの原因となる下地の水分を通気緩衝シートの裏面の凹凸を経由して脱気筒から排出する構造となっています。
既存下地が押えコンクリート仕上げの場合には標準の工法です。
通気緩衝工法の単価相場は8,000~8,500円程度となります。
ウレタン防水密着工法
ウレタン防水を直接既存下地に塗布することで防水層を形成する防水工法です。
狭小部位や複雑な形状部位に適しています。
既存下地の防水層があまり劣化していない場合には、単価も安くオススメです。
密着工法の単価相場は6,000~7,000円程度となります。
比較的単価の安いウレタン防水工事の特徴
ベランダのウレタン防水工事の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
【メリット】
- 他の防水工事と比較すると安価(特に密着工法)
- 工事後の補修がしやすい
- 複雑な建物に適している
- つなぎ目のない見た目となる
- 工期が短い
ベランダが小面積やエアコン室外機などの付帯設備があっても確実に防水できるメリットがあります。
【デメリット】
- 手抜き工事をしやすい
- 職人の腕で仕上げが変わる
- 塗装にムラがあると劣化が早まってしまう。
- 施工中は雨に弱く、硬化不良の可能性がある
ウレタン防水工事に必要な様々な費用の単価
ウレタン防水工事では、塗布作業以外にも高圧洗浄費や下地処理などのその後の耐久性に影響を与える大切な作業を伴います。
その他の作業の費用を一覧表にして紹介します。
その他の費用 | 単価 |
---|---|
高圧洗浄費 | 150~300円/㎡ |
下地処理・ケレン費 | 200~500円/㎡ |
改修ドレン設置 | 20,000~25,000円 |
脱気筒設置 | 20,000~25,000円 |
廃材処分費 | 20,000~30,000円 |
昇降階段費 | 120,000~円 |
ベランダの防水工事の撤去費用に必要な費用の単価
ベランダの既存の防水層の劣化が激しい場合や既に改修工事を行っている場合などは、既存の防水層をすべて撤去して新しく防水層を形成する必要があります。
既存の防水層を撤去する費用の相場を紹介します。
工事内容 | 単位 | 費用 |
---|---|---|
塩ビシート防水撤去 | ㎡ | 1,000~1,300円 |
ゴム系シート防水撤去 | ㎡ | 800~1,000円 |
アスファルト防水撤去 | ㎡ | 3,000~4,000円 |
伸縮目地撤去 | m | 800~1,000円 |
廃材処分費 | ㎥ | 20,000~円 |
ベランダのウレタン防水を長く持たせるために必要なこと
ベランダのウレタン防水を長く持たせるために必要なことを紹介します。
- 大雨の前にドレン排水溝を掃除する
- 業者に定期的に点検してもらうようにする
- 5年に一度トップコートを塗り直す
①大雨の前にドレン排水溝を掃除する
ウレタン防水は水が溜まった状態の部分があると劣化が早くなります。
梅雨や台風のシーズン前には、ドレン排水溝を掃除して排水がスムーズになるようにしておきましょう。
②業者に定期的に点検してもらうようにする
ウレタン防水は部分補修が容易です。
5年に一度は業者点検してもらうことで、ふくれやき裂などの不具合も早期に補修することで全体を長持ちさせることにつながります。
③5年に一度トップコートを塗り直す
ウレタン防水のトップコートは5年に一度塗り直しすることで、防水層を長持ちさせることができます。
ベランダのトップコートについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
費用の単価の把握と同じくらい大切なこと
ベランダのウレタン防水工事を検討する上で大切なことを紹介します。
- 相見積もりを行う
- 劣化がひどくなる前に工事を行う
- 閑散期に工事を依頼する
- 自社で工事ができる業者に依頼する
- 建物の外側で足場が必要な工事は併せて行う
- 雨漏りしている場合は原因を把握してから修理を行う
ベランダの防水工事を行うきっかけとして多いのは雨漏りです。
ベランダからの雨漏りは、床面の防水、外壁、サッシ、手すり壁など様々な原因箇所が想定されます。
防水が原因でない場合は、防水工事を行っても雨漏りは止まりません。
ベランダの防水工事を行う前に、雨漏り調査して原因を特定してから雨漏り修理・メンテナンスを行う業者を選びましょう。
【まとめ】単価を把握した上でベランダの防水工事を依頼しよう
ウレタン防水とは、ベランダの床面に液体状のウレタン樹脂を厚めに塗り拡げて乾燥させ防水膜をつくる防水工法です。
ベランダが小面積の場合や付帯設備などが設置されている場合には、メンテナンス時に適した防水工事となります。
ベランダが小面積・複数箇所ある場合、費用は割高となります。
ウレタン防水の単価を把握した上で工事依頼を行いましょう。
雨漏り修理のためにベランダの防水工事を行う場合は、雨漏り調査して原因を特定してから雨漏り修理・メンテナンスをしてくれる業者を選びましょう。
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