しっくい補修工事は瓦屋さんじゃないと雨漏りするよ! だって、図解してもわからないから!

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しっくい補修工事の失敗例!素人(リフォーム業者)さんでは、ダメですよ!

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(カミセイ)のDr.神谷です。

日本瓦屋根の雨漏り修理を行っているとよく目にするのが、しっくい補修工事の失敗により雨漏りしている物件です!

つまり、お施主さまにとっては、家を良くするために、しっくい補修工事をしたのに、逆に雨漏りの原因を作ってしまい、結果的に、だまされてしまっているのです。

屋根の上の話なので、わからない所もあるでしょうが、ご参考にしてください。

 

しっくい補修工事とは?

具体的な例を示しながら説明します。

日本瓦屋根の棟部(屋根で一番高い部分)で、補修として、白色のしっくいを塗る工事があります。

しっくいとは、意匠として屋根をきれいに見せる役割の他に、棟部の中にある葺き土(ふきつち)を雨水から守るための防水剤の役割があります。

大雑把に言うと補修工事としては、しっくいを塗る作業なため、瓦屋さん以外の業者がしっくい補修工事を行う場合があり、かえって、雨漏りしてしまうという被害が発生しています。

この棟をもう少し下から見た写真です。

しっくいと瓦の隙間からコケが生えています。

これは棟部から雨水が浸入していることを意味しています。

この現場では、幸いにも雨漏りまでには至っていませんでした。

 

しっくい補修工事が元で雨漏りした事例

しっくい補修工事が原因で雨漏りした事例を紹介します。

天井が雨漏りで染みていると修理依頼がありました。

小屋裏に入ってみると棟部の野地板に雨染みがありました。

そこで、屋根に上がって調査しました。

築年数が経過した日本瓦屋根でした。

棟のしっくい部分には、しっくい補修工事をした形跡がありました。

先程の現場と同じで、しっくい部分に雨水浸入を示すコケが生えていました。

この雨漏り補修工事としては、棟部の葺き直し(棟部を解体して、もう一度、並べること)を行います。

棟部を解体している途中の写真です。

2段目ののし瓦をはがしている所ですが、水痕で黒ずんでいて、2段目ののし瓦の先端位置まで雨が浸入しているのがわかります。

この位置よりもしっくいが棟の中心側にあれば、雨は外に排水されます。

わかりにくいと思いますので、図で説明します。

左側は新築時の状態です。

しっくいは赤点線よりも棟の中心側に施工されています。

瓦屋さんはメンテナンスする時に、この位置関係を意識して、しっくいを塗ります。

古いしっくいをはがして、新しいしっくいを塗る場合もあります。

一方、右側はしっくいの位置関係を知らない方がしっくいを重ね塗りして失敗することを表しています。

しっくいは多い方がいいと思い、赤点線よりも外側まで塗ってしまうと2段目ののし瓦から浸入してくる雨を外に排水できず、葺き土を浸食していき、やがて、雨漏りとなってしまうのです。

葺き土に水が滞留すると先程紹介したように、コケが生えます。

正しく施工した棟はこんな感じです。

しっくいは下から2段目ののし瓦の先端よりも奥に位置していて、正しい状態です。

さらに言うと、さほど、奥にはないので、このしっくいを補修する場合は、一度、古いしっくいを取り除き、再度、塗る必要がある位置関係になっています。

なかなか理解するのは、むずかしいですね!

 

まとめ:しっくい補修工事は瓦屋に依頼しましょう!

しっくい補修工事の失敗例を紹介しました。

しかし、理解するには、むずかしかったと思います。

なので、リフォーム業者さんや塗装業者さんが簡単に手を出せる補修工事ではないのです。

餅屋は餅屋ということで、しっくい補修工事は瓦屋さんに依頼されることをお勧めいたします。

とくに、「しっくいがはがれてますよ」とピンポーン!してくる訪問販売リフォーム業者は完全な異業種ですから、気をつけてくださいね!

 

専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。

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