屋根材の劣化は雨水?日射?放射冷却?
先日、かわらUの屋根をじっくりと観察しました。
かわらUはパミールと並んで、劣化する屋根材の代表格です。
まだまだ、劣化しながらも家を守っているかわらUもあります。
かわらUとは、「かわら」と名前が付いていますが、瓦ではなく、セメント系の屋根材です。
かわらUについて、知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
2階屋根のかわらU
まずは、2階屋根のかわらUをお見せします。
元々の色は、赤色のかわらUです。
半分以上が、黄色?黄緑色?に変色しています。
変色の原因は黄色のコケが表面に付着しているからです。
北面だけでなく、南面も西面も付着していました。
かわらUが水を吸っているから、コケが育っているのです。
しかし、一部だけ、コケがついていない部分がありました。
棟の先端部分だけ、コケが生えておらず、当初の赤色を保っていました。
この部品だけ、製造方法が異なるのか、塗装の種類が異なるのか?なぞでした。
1階屋根のかわらU
続いて、1階屋根のかわらUを観察しました。
すると、赤線より左側に、2階屋根と同じようなコケが生えていました。
一方、右側は元々の赤色となっていました。
この違いはなぜでしょうか?
上を見上げてみると要因はわかりました。
ちょうど、2階の軒下部分にコケが生えていませんでした。
軒下部分にコケが生えないのはなぜでしょうか?
・雨があたる量が少ないから?
・日射があたる量が少ないから?
・放射冷却をうける量が少ないから?
こちらは北面なので、直射日光があたる面ではありません。
雨も軒の出があっても、屋根面にはある程度かかります。
すると、残りは放射冷却の影響が少ないからが残ります。
南面の1階屋根を見てみました。
バルコニーの下の部分はコケが生えていませんでした。
屋根材を劣化させるのは、放射冷却による温度低下がもたらす凍害が原因となる場合が多いのです。
元々水分を吸いやすい、かわらUやパミールは放射冷却による凍害で、表面のはく離や層状はく離が発生します。
すると、さらに水分を吸いやすくなり、劣化が加速します。
かわらUやパミールは早く屋根から降ろして、葺き替えされることをオススメします。
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