目次
雨漏りによる倒壊は構造体の腐食により起こる
雨漏りによる建物の倒壊は構造体の腐食・腐朽により起こります。
木造建物の構造体とは、柱、はり、合板、土台、小屋組み、野地板、床などの木材とそれを固定している金物、くぎ、ボルト、鉄筋、基礎などの金属材料があります。
木材は雨漏りで長期間濡れることで腐朽していき、木材の強度が低下します。
金属材料も長期間濡れることで腐食・サビが発生し、材料が細くなることで強度低下します。
木材の腐朽、金属材料の腐食が起こると建物が傾いたり、変形したりして安全性・耐震性の低下は免れません。
結果として、建物の資産価値が大幅に下がってしまいます。
雨漏りによって起こる腐食について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りによって起こる腐食に気をつけて!メカニズムやリスクを解説
雨漏りで倒壊リスクの高い家の3つの特徴
雨漏りで倒壊リスクの高い家の3つの特徴を紹介します。
- 建物の揺れが以前より強い
- 以前より暑さや寒さを感じる
- 家の中がカビ臭い
次の章から詳しく解説していきます。
【倒壊リスクのある家の特徴】①建物の揺れが以前より強い
倒壊リスクのある家の特徴として、建物の揺れが以前より強いと感じることがあります。
建物の揺れが以前より強くなっている場合は、構造体の腐食・腐朽により、建物の強度が低下している可能性があります。
木造住宅の構造部分である木材・金属材料は、水に弱い特徴があります。
短期間水に濡れることでは問題にはなりませんが、雨漏りが繰り返し発生することで、長期間水に濡れることで腐食・腐朽が進行してしまいます。
木材の腐朽が進行する条件は、含水率30%以上が2~3週間続き腐朽菌が活動することとなります。
木材の含水率は通常15%程度であるため、雨漏りが頻繁に発生しなければ腐朽菌が活動することはありません。
基礎の鉄筋部や耐震補強金物、釘、ビス、ボルト等は雨水で濡れている時間は腐食が進行します。
とくに、釘・ビス等は径が細いので、腐食が進行すると想定の強度を発揮することができません。
これらの原因で強度低下し、建物が以前より揺れている可能性がありますので、専門家に調査してもらいましょう。
【倒壊リスクのある家の特徴】②以前より暑さや寒さを感じる
倒壊リスクのある家の特徴として、以前より暑さや寒さを感じるという特徴があります。
室内へ出てくる雨漏りまで行かなくても、降雨で建物の天井上・壁内に雨水浸入していると断熱材が濡れてしまいます。
断熱材は濡れると断熱性能が低下するため、外気の暑さ・寒さを室内へ伝えるようになります。
断熱材は乾燥すれば元の断熱性能を発揮しますので問題ありません。
しかし、雨水浸入したときの水分の重さで断熱材がずり下がってしまったり、形状が薄くなってしまったりするとその部分の断熱効果は低下したままとなります。
暑い・寒い建物になったと感じたときには、雨水浸入している可能性がありますので専門家に調べてもらいましょう。
【倒壊リスクのある家の特徴】③家の中がカビ臭い
倒壊リスクのある家の特徴として、家の中がカビ臭いという特徴があります。
建物の中へ雨水浸入しているとカビが発生し、建物の中がカビ臭くなってしまいます。
また、床下がカビ臭い場合は、床下でシロアリが活動しやすい環境になっていると言えます。
シロアリの活動には水分が必須であり、カビ臭い場所はシロアリが活動するリスクにもなります。
木材がシロアリに食べられてしまうとその強度は大きく低下してしまいます。
カビ臭いということは、建物の構造体に腐朽や蟻害が発生している可能性が高いことになります。
カビ臭いと感じたら、専門家に調べてもらいましょう。
気をつけたい!雨漏りで倒壊リスクのある家の要素
気をつけておきたい雨漏りで倒壊リスクのある家の要素を紹介します。
- 雨漏りを長期間放置している住宅
- 築年数が古い住宅(築40年以上など)
- 定期点検の行なわれていなかった木造住宅
- メンテナンスを行なっていなかった瓦屋根
- 外壁や雨どいなど手入れが行き届いていなかった住宅
- シロアリによる蟻害が発生している住宅
雨漏りを長期間放置している住宅は倒壊リスクがあります。
また、屋根・外壁・樋・床下などの住宅の外回りを点検・メンテナンスしていなかった住宅は雨漏りが発覚する前に、建物内部で雨水浸入していた恐れがあります。
雨水浸入が長期間続いていると知らない間に建物内部の腐朽が進行しているリスクがあるからです。
雨漏りはシロアリを床下から建物上部へ導く恐れがあります。
ただし、上記にあてはまる住宅が必ずしも倒壊リスクが高いと言っているわけではないので極端な不安を抱く必要はありません。
雨漏りから倒壊までの流れ
雨漏りの発生から倒壊までの流れを紹介します。
ただし、イメージ的な時間軸は全くなく、物件毎にすべて異なります。
- 内部への雨水浸入
- 雨漏りの発生
- 構造への影響
- 積極的な破壊
- 倒壊
雨漏りとは室内などへ雨シミ・水滴落下・水溜まりなどの症状を発見したことを言います。
その前に建物内部だけに雨水浸入していることが最初となります。
建物内部の雨水浸入が頻繁に発生すると構造体の腐朽・腐食が進行します。
構造体の強度が低下しているところに、自然災害などの積極的な外力が加わると構造体が破壊します。
外力が大きかったり、構造体が破壊した状態で放置したりすると建物は倒壊します。
雨漏りは倒壊のリスクだけではない
雨漏りが発生するリスクは倒壊リスクだけではありません。
雨漏りを放置するとそれ以外の被害が発生するリスクがあります。
内装材にシミが発生したり、カビが発生したりすることがあります。
カビは美観の悪影響だけではなく、悪臭や吸引することによる健康被害の要因となります。
雨漏りで電気配線などが濡れるとショートしたり、漏電したりして火災が発生する最悪な事態もあります。
雨漏りしていると建物の資産価値は減少するのでご注意ください。
雨漏りを放置する弊害について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置すると待っている5つの弊害とは?屋根屋が徹底解説
雨漏り修理はどんな業者に頼めばいい?
雨漏り修理はどんな業者に頼めばいいのか、悩んでしまう方も多いと思います。
優良な雨漏り修理業者の特徴を紹介します。
- 原因をきちんと特定できる
- 修理費用が相場内
- 近所への配慮ができる
- アフターフォローが充実している
何と言っても雨漏り修理は、雨漏りの原因を正しく特定することから始まります。
注意してほしいのですが、雨漏り修理をうたっている業者の中には、目視による経験・勘だけで補修する業者がかなり多いです。
雨漏り調査をしっかり行う業者に依頼することをオススメします。
雨漏り修理ができる優良な業者の選び方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】早めの雨漏り修理で倒壊を防ごう
雨漏りを放置していると建物の倒壊リスクが高まります。
雨漏りが発覚する前に建物内部への雨水浸入が続いていた可能性もありますので、雨漏りしたら早めに雨漏り修理を行いましょう。
雨漏りは時間が経過するほど補修費用も高額になっていくので、早期の修理をオススメします。
雨漏り修理はしっかりと原因を特定する業者へ依頼することも早期の修理につながります。
雨漏りを放置して構造体が破損すると雨漏り修理できなくなるので注意してください。
雨漏りについてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。