(※更新情報)
編集 2018年 8月 6日
公開 2017年 4月18日
けらば部はなぜ雨漏りするの?
図解 屋根に関するQ&A
よく聞かれる屋根への質問にわかりやすくお答えします。
「けらばって屋根の中でも雨漏りするって聞くけど、何とかならないの?」とお施主さまに聞かれました。
Q:けらば部はなぜ雨漏りするの? ~Q022~
A:けらば部では、特に、化粧スレートなどの平板系屋根材において、雨漏りが多いと言われている。けらば水切りを使う仕様の場合、その一体となっている捨て水切り内で土ほこりの堆積が経年で発生する。土ほこりが堆積すると雨水を軒先へ排水することができず、オーバーフローして雨漏りとなる。オーバーフローした水はスレートを留めいている釘を伝わって、室内へ浸入する。
捨て水切りをオーバーフローして雨漏りする
けらば部では経年(築10年を超えて)で雨漏りすると言われています。
1つの原因として、化粧スレートなどの平板系屋根材では、けらば水切りと一体となった捨て水切りを使用している。
下の写真のように、スレート屋根材を剥がしてみると捨て水切りには土ほこりが堆積している。(この現場では、黄色の粘土質)
このように堆積すると雨水は水切り内を流れずに、オーバーフローして、ルーフィング上を流れる。(オーバーフローした水とともに土ほこりもルーフィング上に広がっている。)
ルーフィングにはスレートを留め付ける釘が貫通していて、釘穴が開いている。
雨水は釘を伝わり室内に浸入して、雨漏りすることになります。
また、もう1つの原因として、けらば水切りの下端から吹き込みで、野地合板へ浸入することがあります。
下の写真は、けらば水切り側がひどく劣化しています。
雨水が下から吹き込む経路も併せて、雨漏りの原因となります。
けらば部の雨漏り対策とは?
瓦屋根の場合、排水用の水切りが高さもあり、大きいので土埃などで詰まることはなく、安心です!
一方、化粧スレートやアスファルトシングル、金属屋根材のけらば部は、経年での堆積が問題であり、その対策が必要です。
その対策としては、比較的簡単な改善方法があります。
けらば水切りを改良した「シール材付きけらば水切り」を使用することです!
シール材(クッション性のある止水材)が屋根材と密着して、土ほこりや雨水のオーバーフローを防ぎます。
大量の記録的な雨量を想定しても、このちょっとした工夫で大丈夫なんです!
ただ、屋根の部材の話なので、一般には販売されておらず、一般の方は???だと思います。
でも、大変効果が高い部材なので、わからずとも屋根屋さん、工務店さんに要望しましょう!
「けらばはシール材付きけらば水切りを使ってください」と要望してもらうだけで、大幅に雨漏りリスクが軽減します!
けらば部の雨漏り対策をお願いすることは大切な家を守ることになります。
さらに、この雨漏り対策をお願いしても、コストアップはごくわずかだと思いますよ~!
図解 屋根に関するQ&Aでは、よく聞かれる屋根の質問にお答えしています。
屋根のご相談等がありましたら、ご連絡くださいね。
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