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化粧スレート屋根の雨漏り痕がバッチリ見えますよ!
こんにちは〜。
屋根・雨漏りの調査員、神谷昭範です。
昨日に引き続き、刈谷市交通児童遊園の屋根で気になった現象をご紹介いたします。
入口の建物から新しく開通した道を挟んだ向かい側にもいろいろな遊具があります。
その中に、お手洗いの建物があります。
築10年程度の建物です。
屋根は化粧スレートが葺かれていました。
グラッサ塗装の高耐候の化粧スレート屋根
「プラウドグラッサ」という高級な化粧スレートで、褪色しにくいと宣伝されている商品です。
この商品は30年相当の紫外線劣化促進試験を行っても変色しないとカタログでは公表されています。
イコール、消費者は実際の屋根でも30年間はほとんど変色しないと思いますよね!
実際どうなのか?・・・ご覧ください!!
写真は切妻屋根の西面です。
よく見ると面白い現象が発生していました。
時期的に落葉樹の葉が落ちていたので、発見できたと思います。
赤線でスレートの色が異なっています。
夏場は葉の陰となる右側には陽が当たらないため、紫外線劣化が軽減されていて、元の色が残っています。
北側は陽が当たるため、紫外線劣化が進み褪色し、汚れも発生しています。
やっぱり、促進試験とは違って、塗装製品は紫外線劣化が著しいですね!
それにしても色が異なって、グレーとこげ茶ぐらいな差になっています!
これが一般住宅だったら、クレームとなりますよね!!
化粧スレート屋根の雨漏り痕
さらに、トイレ内に入って見ると珍しく野地合板が現しになっていました。
雨漏りの痕がありました。
スレートは緊結釘が下葺き材・野地合板を貫通するため、屋根材から雨水浸入したら雨漏りが発生しやすいです。
よく見るとスレート釘が貫通しているのが、見えますよ〜。
別の部分でも雨漏りしていました。
下葺き材(防水材)に1軒(100㎡)あたり約2500本の釘孔が開いていますので、心配ですよね~!
スレート屋根の弱点、けらば部分の雨水浸入は?
さらに、スレートはケラバ部からの雨水浸入が問題と言われているのでよく見ると、
ケラバ部はこんな感じです。
一見、問題あるようには見えません。
ケラバ部の軒先の合板が白く腐朽していました。
スレートのケラバ部は水切りから下葺き材上にオーバーフローして、その水がスレート釘から野地合板へ雨水浸入すると言われています。
しかし、解体前の屋根で観察することはなかなかできません。
貴重な現象を観察できるこのお手洗いの建物は、今後も定期的に経過観察します。
褪色や野地劣化するスレート屋根は、定期的なメンテナンスが必要です。
費用は屋根なため結構高額となりますので、あらかじめ計画的にメンテナンス費用を準備してくださいね〜!
まとめ:実棟での化粧スレート屋根の問題点が観察できました!
高耐候品と言われているグラッサ塗装の変色が見られました!
化粧スレート屋根の雨漏り痕も丸見えです!
けらば部の劣化もありました!
あと、踏み割れが観察できれば、4大問題点の揃う屋根です!
今後も経過をお知らせしま~す!
神清からのお願い
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