今年は巨大な台風が上陸して怖いですね。
台風の強風によって、屋根が壊れたり、飛来物が飛んできて屋根に当たったりすることも多く発生しています。
屋根の補修をするために、屋根屋さんはとても忙しく手が足りず、すぐには補修できないと言われたとよくお聞きします。
瓦が割れているのに、そのままにしておくと雨漏りや次の台風が心配となりますよね。
そこで、気合を入れて、自分で瓦を交換・DIYしようと思い立った方へ、瓦をDIYで交換する方法を簡単に紹介します!
申し遅れましたが、「屋根から人の笑顔を作りたい!!!」をモットーに活動している、三州瓦老舗・創業150年の神清(かみせい)のDr.神谷が現場の写真をもとに示します。
ここで、伝えたいポイントは2つ。
◎瓦をDIYで交換するときの手順!
◎これを見て、よくわからない方はDIYをやめましょう!
台風21号による補修が遅れています。
台風21号による被害は大きく、屋根の補修が全然進まないとよく聞きます。
実際、「大阪では1年待ちです」とか、「名古屋の屋根屋さんは1,000棟の物件を抱えている」という話が出ています。
弊社もそんな大きな数字ではないですが、順番に補修をさせていただく形になり、ご迷惑をお掛けしていますが、ご承知ください。
そのためか、ご自分で瓦を購入しようとお問合せを多くいただいています。
話をお聞きすると、「待ってられないので、自分で交換してみる」とのことです。
通常では、屋根の作業は危険ですし、間違うと雨漏りの原因にもつながるので、DIYはおススメしていません。
今回は災害時ということで、DIYのマニュアルではありませんが、ポイントを簡単にまとめました。
瓦をDIYで交換してみる
このように瓦が1枚割れた場合を想定した手順となります。
必要な道具
必要な道具は、以下となります。
・軍手
・金づち・ハンマー
・サンダー(刃はダイヤモンドカッター/瓦・タイル用)
・土のう袋
・交換用の瓦
割れた瓦をとりのぞく
1.割れた破片をとりのぞく
破片をとりのぞくと瓦下の状態が見えます。
20年以上前の屋根はこの写真のように茶色の葺き土が入っている場合が多いです。
土葺き(どぶき)工法と呼ばれていますが、瓦をくぎで留めていないので、比較的簡単に交換できます。
2.真上の瓦を持ち上げ、割れた瓦を引き抜く
①真上の瓦の手前を上に持ち上げ、割れた瓦との隙間を作ります。
②割れた瓦の裏側には、剣(けん)という突起が出ているので、真直ぐ引き抜いても抜けません。少し葺き土から浮かせながら前方へ引き抜いてください。
③このとき、葺き土を大きく壊さないように引き抜いてください。葺き土は瓦の裏面形状に合う形となっています。大きく壊すと新しい瓦を入れ込むときに障害となります。
これで、割れた瓦のとりのぞきは完了です。割れた瓦を滑らして、屋根から落下させないように、土のう袋などに入れて撤去してください。
瓦は周辺の瓦と重なり合って、並んでいます。
瓦の見えているところ以外に、ベージュ色の部分が上、右の瓦の下に隠れています。
この並んだ状態をイメージして、DIYに取り組んでください。
交換用の瓦を加工する
交換する瓦が新品の場合は、防災瓦となっています。
ほとんど形状は変わらないのですが、一部出っ張りが付いているので、それを無くす加工をします。
赤丸部分に凸のツメ(厚み5mm×10mm×10mm)が出ています。
これを金づち・ハンマー等を使用して、慎重にたたき欠いてください。
この程度まで、きれいに欠いてください。
この状態まで加工したら、一度、瓦を割れた部分に差し込んでみてください。
戻し方は先程と同じで上の瓦を少し持ち上げて、上・右側の瓦下に入れ込みます。
新しい瓦の大きさが合っていれば、左・下の瓦との間に大きな隙間はできません。
隙間が大きい場合は、瓦が右斜め下・左斜め上の瓦に当たっているので、その当たって入る部分を加工して寸法調整する必要があります。
交換用の瓦の寸法調整する
交換用の瓦が右斜め下・左斜め上の瓦とどの程度当たっているか、確認する。
3~5mm程度であれば、サンダーで削ることで調整可能です。
ここでの注意点としては、サンダーの刃はダイヤモンドカッター/瓦・タイル用が必要となります。(一般の方向けの低価格品でも2,000円程度します。削り粉が目に入らないように保護メガネを必ずしてください。)
右斜め下に当たる部分は下写真の部分を削ってください。
左斜め上に当たる部分は下写真の部分を削ってください。
新しい瓦を戻して完成
新しい瓦を寸法調整、戻すとこの写真のように下・左の瓦との間の隙間がほとんど発生しません。
逆に、隙間が空いている場合は、寸法調整がうまくできていないので、もう一度、サンダーで削ってください。
周辺の瓦同士の隙間と同等となるように調整してください。
極端に大きい隙間があると強風雨で雨水が浸入するので、ご注意してください。
この手順を読んもわからない方
DIYをチャレンジしようと思った方でも、この手順を見て、チンプンカンプンの場合は、断念されることをおススメします。
瓦の上は傾斜があり、平らではありませんので、平地よりも疲れます。
新しい瓦を入れようとして、なかなか入らないと無理やり入れ込もうとして、さらに、周辺の瓦を割ってしまうという2次被害も想像できます。
また、必要な道具を購入するのに、費用も掛かります。
不安な方は、DIYを断念して、養生だけしてプロに任せましょう!
まとめ:瓦をDIYで交換する方法を紹介。読んで不安な方は、瓦屋を待ちましょう!
瓦をDIYで交換する手順を紹介しました。
今回は交換する瓦を新品の瓦で説明しました。
庭先に積んである瓦で交換する場合は、防災瓦ではないと思いますので、瓦の加工なしに入れ込むことができると思います。
屋根の上は、傾斜+凹凸があり、足元が不安定ですので、十分に注意してください。
通常時では、瓦のDIY交換はおススメしていません。(災害時のみとご承知ください。)
屋根でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。