目次
台風シーズン前 屋根軽量リフォームのたった1つの注意点。
今年も梅雨が明け、台風シーズンに入ってきました。
最近の巨大台風、特に昨年の千葉では、屋根に大きな被害が発生しています。
その中でも、屋根材ではなく、屋根全体が飛散してしまった建物は補修することもなく、そのままになっているケースが多くありました。
上の写真は、屋根の「たるき」(縦方向に入っている木材・屋根の野地板を支えている木材)から上が、台風で飛散してしまった被害です。
もともと、瓦屋根だったのですが、屋根軽量リフォームで金属屋根に葺き替えした建物です。
瓦から他の屋根材へ葺き替えるときに、注意してほしいたった1つのことがあります。
この記事では、台風シーズン前に、屋根軽量リフォームでの注意点をご紹介します。
「たるき」とは?
「たるき」とは、屋根における小屋組構造材の1つです。
軒桁(のきけた)-母屋(もや)-棟木(むなぎ)(横方向の構造材)の上に等間隔に渡される縦方向の構造材です。
たるきの上に屋根材の下地となる野地板が張られます。
上の写真は、屋根の上側から見た状態です。
たるきの固定金物とは?
下の写真は、屋根の下・小屋裏から見た状態です。
野地板はたるきにくぎ留めされています。
たるきは軒桁(のきけた)に、くら金物に固定します。
台風の強風で、屋根全体を飛散させないための重要な金物です。
上の写真は、ひねり金物で、棟木に固定されています。
最近の住宅では、たるきは金物で固定されているので、巨大台風でも飛散することはありません。
昔の瓦屋根のたるきの固定は?
昔の瓦屋根のたるきの固定は、金物が使われていない場合も多いです。
上の写真は築30年の瓦屋根の小屋裏の写真です。
軒桁とたるきの留め付けに、金物はありません。
この場合はくぎで、軒桁や母屋に留め付けしています。
上の写真は、別の建物ですが、赤丸はくら金物です。
青丸は軒桁・母屋・棟木に、たるきの横からくぎ留めしています。
くぎ留めは強度が低いのですが、瓦屋根の重さで屋根全体の飛散を抑えています。
屋根軽量化リフォームで注意してほしいたった1つのこと。
屋根軽量化リフォームで注意してほしいたった1つのことは、「軒桁に金物がついているか、確認すること」です。
瓦屋根を他の屋根材へ葺き替えするときは、屋根全体の重量が軽くなります。
そのため、たるきと軒桁の固定がくぎだけの場合、巨大台風で屋根ごと飛散する可能性があります。
軽量化は地震対策には、少し効果はありますが、台風対策としては、逆効果になります。
屋根軽量化リフォームの対策
屋根軽量化リフォームを行う場合、必ず、小屋裏を点検してください。
軒桁とたるきに金物が設置されていない場合、小屋裏から軒桁とたるきに金物を留め付けください。
屋根軽量化と金物の設置は、セットで行ってください。
まとめ:屋根軽量化リフォームの場合、たるきの金物の設置もセットで行ってください。
屋根軽量化リフォームで注意してほしいたった1つのことは、「軒桁に金物がついているか、確認すること」です。
軒桁とたるきに金物が設置されていない場合、小屋裏から軒桁とたるきに金物を留め付けください。
屋根の軽量化したために、屋根全体が飛散したら、最悪です。
実際に、発生していますので、ご注意ください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。