目次
アスファルトシングル屋根材とは?

アスファルトシングル屋根材とは、ガラス繊維に防水材などの原料となるアスファルトを含浸させた約3~5㎜程度の薄いシート状の屋根材です。
略称としては、「シングル」、「シングル葺き」と呼ばれており、2枚以上の重なりで雨を浸入させない構造となっています。
黒いアスファルトシートの基材の表面には着色した石粒を付着させており、色種は多い屋根材です。
アスファルトシングルは屋根の防水材であるルーフィングシートに近い材料で、折り曲げて使用することもできます。
また、重量が軽いことからアスファルトシングルは、屋根カバー工法するときにも使用可能な屋根材です。
既存屋根材がスレート屋根やアスファルトシングルの上に新規のアスファルトシングルを張るメンテナンス工事に使用されています。
アスファルトシングル屋根材のメリット
アスファルトシングル屋根材のメリットについて解説します。
- 防水性が高い
- 初期費用を抑えられる
- 割れやサビに強い
- 軽量で防音性が高い
- デザインが豊富
それぞれについて簡単に紹介します。
防水性が高い

アスファルトシングルのベースには、防水性の高いアスファルトが使用されています。
もともと陸屋根用の防水材ですので、アスファルトの防水性能は非常に高いです。
傾斜屋根の防水シートとしても使用されており、くぎ孔シール性が高いという特徴があります。(屋根は夏に60℃以上の高温となり、アスファルトが融けてくぎ孔部分でくぎとアスファルトが密着するため)
アスファルトシングルも同様なメカニズムでくぎ孔シール性が高く、くぎ孔からの漏水が発生しにくい屋根材となっています。
つまり、材料自体とくぎ孔シール性の両面で防水性が高い屋根材です。
初期費用が抑えられる

アスファルトシングルの初期費用はスレートと同じ程度で、もっとも安価な屋根材の1つです。
カバー工法で使用される屋根材の中では、もっとも安価な材料となります。
割れやサビに強い

アスファルトシングルは柔らかい屋根材であるため、硬い屋根材のように割れる心配がありません。
セメントを固めたスレート屋根は踏み割れる不具合が発生して問題となりますが、アスファルトシングルはそのリスクがほとんどありません。
また、アスファルトシングルはアスファルトとガラス繊維などの非金属素材でできているため、サビることはありません。
トタン・ガルバリウム鋼板屋根のように経年劣化でサビる心配は不要です。
軽量で防音性が高い

アスファルトシングルは、軽い屋根材と言われているスレートよりもさらに軽い屋根材です。
そのため、スレート屋根のカバー工法にも使用できます。
表面に施された石粒が緩衝材となるため、薄くても雨音を軽減します。
とくに、トタン・ガルバリウム鋼板などの金属屋根は雨音がうるさいと問題になりますが、アスファルトシングルはそのリスクが少ないです。
デザインが豊富

アスファルトシングルはカッターでカットでき、容易に加工できます。
複雑な形状や急な勾配、曲面の屋根にも施工可能です。
急勾配屋根の場合、屋根足場を設置しますが、スレートや金属屋根は屋根足場による割れや変形などの不具合が発生するリスクがあります。
アスファルトシングルは屋根足場が載っても不具合が生じませんので、適した屋根材と言えます。
石粒を着色しているのでカラーバリエーションも豊富で、外観のデザイン性が高い屋根材です。
住宅のスタイル・外壁に合うコーディネートが可能となります。
アスファルトシングル屋根材のデメリット・注意点
アスファルトシングル屋根材のデメリットや注意点について解説します。
アスファルトシングル屋根材には以下のデメリットや注意点があります。
- 強風で飛ばされやすい
- 水分や温度変化で劣化しやすい
- 表面の石粒がはがれやすい
強風で飛ばされやすい

アスファルトシングルは薄くて柔らかくて軽い屋根材なため、強風に弱く破れて飛散する可能性があります。
素材自体の強度は低く、重なり部分の先端に施す接着剤で飛散防止しています。
接着剤の不足や劣化、施工不良により重なりに隙間ができてしまうと飛散リスクが高まります。
高グレードなアスファルトシングルを使用し、定期メンテナンスを行うことをオススメします。
水分や温度変化で劣化しやすい

アスファルトシングルは以下の要因で劣化しやすい屋根材です。
- アスファルトシングルは、水分や湿気、低温・高温で劣化しやすい素材
- 湿気が多いと、カビやコケが発生する
- 低温では、水分が凍結して材料に負荷がかかる
- 高温ではアスファルトが熱劣化し、ふくれが生じる
ただし、寒い北米・ロシア、暑いインドネシアでも施工実績は豊富でなので、高グレードなアスファルトシングルを使用し、定期メンテナンスを行うことで問題はありません。
表面の石粒がはがれやすい

アスファルトシングルは表面の石粒がはがれやすい屋根材です。
アスファルトシングルの製造メーカーや屋根材のグレードは複数あるので、表面の石粒がはがれにくい高グレードのものを選ぶことも重要となります。
石粒がはがれるとシングルの基材が露出するので、劣化が早まります。
アスファルトシングル屋根材の特徴について「北米で人気の屋根材!アスファルトシングルのメリットとデメリットを解説」の記事で詳しく解説しています。
アスファルトシングル屋根材をメンテナンスするときの価格相場

アスファルトシングル屋根材のメンテナンスの価格相場について解説します。
- 剥がれや浮きがある場合(接着剤で補修 )・・・10万円程度
- 塗装する場合(塗装で保護)・・・約30〜50万円
- カバー工法で大規模改修する場合・・・約100~120万円
アスファルトシングルに剥がれや浮きがある場合、強風で飛散するリスクとなるため、その部分の補修が必要です。
接着剤(シングルセメント)を浮いているシングルの下に注入して、その下のシングルに接着させてください。
屋根全面を確認して浮いているところを補修する必要があるため、補修費用の目安は10万円程度となります。
アスファルトシングルを塗装することはオススメしません。
表面の石粒は焼き付け着色しているため、塗装する必要がありません。
石粒が脱落が酷い場合は劣化して不具合が発生している状態なので塗装ではなく、カバー工法で大規模改修することをオススメします。
アスファルトシングル屋根材の耐用年数はどのくらい?

アスファルトシングル屋根材の耐用年数について解説します。
アスファルトシングル屋根材の耐用年数は15〜30年となります。
比較的寿命が短い(15年程度)のは低グレードのアスファルトシングルとなります。
基材部分にフェルト紙だったり、低強度のガラス繊維だったりを使用したものとなります。
また、国産製品と海外製品があり、耐用年数が異なります。
商品によって品質・耐用年数が大きく変わる屋根材だとお考えください。
現在の住宅用が海外製品がほとんどで、耐用年数は20~30年となります。
ガラス繊維の強度を増した高グレード品は耐用年数は30年です。
また、瓦以外の屋根材は30年でルーフィングの交換が必要となるため、そのタイミングで葺き替えやカバー工法を行うケースが一般的です。
アスファルトシングル屋根材で築20年で屋根点検をした状況について「アスファルトシングル屋根・築16年から4年経過したら限界でした。【愛知県高浜市】」の記事で詳しく解説しています。
アスファルトシングル屋根材のリフォーム方法

アスファルトシングル屋根材のリフォーム方法について解説します。
アスファルトシングル屋根材のリフォームには、以下のような方法があります。
- めくれ・剥がれの補修
- 塗装
- カバー工法
- 屋根葺き替え
アスファルトシングル屋根材のリフォーム方法は、一般的には4種類となります。
強風などで部分的にめくれ・剥がれてしまった場合は、その部分に新規のアスファルトシングルを貼りり付ける補修があります。
全体的に劣化している場合は、塗装ではなく、カバー工法がオススメです。
一方で、アスファルトシングルは屋根葺き替え時に、既存アスファルトシングルを全部をきれいに剥がすことが難しくなっています。
雨漏りなどで下地が腐朽してしまっていなければ、屋根葺き替えではなく、カバー工法することが多いです。
アスファルトシングル屋根材の塗装ポイント【縁切り】

アスファルトシングル屋根材の塗装では縁切りも大切なポイントです。
スレート屋根の塗装と同様に、アスファルトシングル屋根材の塗装にも、上下の屋根材が重なっている部分の塗料を乾燥後に剥がす「縁切り」が必須です。
縁切りを怠ると屋根材同士のどこかの隙間から浸入した雨水が上下の重なっている部分から排水できなくなり、かえって、雨漏りの原因になります。
アスファルトシングル屋根材はもともと塗装品ではないので、雨漏りリスクのある塗装メンテナンスはオススメできません。
また、仮に、塗装するときには、縁切りを必ず行いましょう。
アスファルトシングル屋根材の縁切りについて「アスファルトシングルの屋根塗装にタスペーサーは使える?縁切りは必要?」の記事で詳しく解説しています。
アスファルトシングル屋根材の劣化サインは?

アスファルトシングル屋根材の劣化サインについて解説します。
アスファルトシングル屋根材に浮き・き裂が生じ始めたら、劣化のサインとなります。
劣化が進むと強風でめくられ、飛散する危険性があります。
飛散すると周辺の建物や車などに被害を与えるリスクがあり、早めに点検・リフォームすることをオススメします。
アスファルトシングルは雨樋が詰まりやすい屋根材?

アスファルトシングルは雨樋が詰まりやすい傾向がある屋根材です。
アスファルトシングルの屋根材は製造メーカー・ロットによっては、経年劣化で表面の石粒が剥がれ落ちやすく、雨樋が詰まりやすい傾向があります。
少量の石粒が剥がれ落ちる分には大丈夫ですが、屋根材の色が変色して見えるほど落ちると雨樋に堆積してしまいます。
雨樋が詰まると排水機能の低下し、軒樋からオーバーフローするようになるので、雨漏りのリスクが高まります。
石粒が落ちて変色した場合は、すぐに点検・リフォームすることをオススメします。
アスファルトシングル屋根材にもオススメ:雨樋の詰まり予防には「落ち葉よけシート」

雨樋詰まりの防止には「落ち葉よけシート」が効果的となります。
「落ち葉よけシート」はネット状ではなく穴が開いていない構造のため、細かいゴミ、土ぼこりなどの侵入を抑えられる点が特徴です。
「落ち葉よけシート」はアスファルトシングル屋根材の雨樋にも問題なく設置できるため、落ち葉が気になる周辺環境の雨樋にはオススメします。
「落ち葉よけシート」について「雨樋の詰まりは本当に防げる?落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!!」の記事で詳しく解説しています。
【まとめ】アスファルトシングル屋根材は耐風性能の高グレードのものを選ぼう
アスファルトシングル屋根材の5つのメリットと3つのデメリットを紹介しました。
サビない・割れない・変色が少ないとメリットも大きい屋根材ですが、強風に弱いというデメリットが気になります。
しかし、現在は耐風性能が改善された高グレードタイプを選ぶことがリスクを回避することができます。
スレート屋根のカバー工法に使用することも適していますので、ご検討ください。
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