片流れ屋根の二階建てってどう?実例を用いて屋根屋が解説

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 二階建てで片流れ屋根の場合のメリットとデメリットを知りたい
  • 二階建てで片流れ屋根がどんな外観になるのか知りたい
  • おしゃれな二階建ての片流れ屋根について知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「二階建ての片流れ屋根のメリットやデメリットを知りたい」「二階建ての片流れ屋根の外観について実例を用いて解説して欲しい」という方に向けて書かれています。

片流れ屋根は、シンプルな形状ですが、そのスタイリッシュな外観や太陽光発電との相性の良さから、大変人気です。

本記事では、二階建ての片流れ屋根の特徴や注意点について、解説しています。実例を用いて、片流れ屋根について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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二階建てで片流れ屋根の場合のメリット

片流れ屋根のメリットは以下の6つがあります。

  • スタイリッシュでおしゃれな外観
  • 総二階の建物に似合う屋根
  • 緩い傾斜が似合う屋根
  • 施工が容易
  • シンプルな作りで初期費用が抑えられる
  • 太陽光パネルが設置しやすく効率が良い

特に、総二階の建物は延床面積に対して、屋根・壁の面積をもっとも小さくすることができます。

その分、初期費用や将来の外壁塗装などのメンテナンス費用を抑えることにつながります。

最近では、一生の生活費用の内訳において、住居費(土地+初期費用+メンテナンス費用)を抑えることで、趣味や余暇へ費用をまわすことも注目されているようです。

そんなライフスタイルを描いている人には、オススメですね。

 

 

二階建てで片流れ屋根の場合のデメリット

片流れ屋根のデメリットは以下の5つがあります。

  • 雨漏りのリスクが高い
  • 風に弱い
  • 二階建ては軒の出の有無によってメンテナンス費用が割高となる
  • 雨樋の容量に注意する必要がある
  • 南向き・北向きの屋根によって劣化する部位が異なる

新築の瑕疵担保責任保険での雨漏り事故としては、片流れ屋根が圧倒的に多いです。

特に、二階建ての片流れ屋根は屋根の軒の出の有無によって、雨漏りリスクが異なります。

二階建て片流れ屋根の軒の出なし(軒ゼロ)は雨漏りリスクが圧倒的に高い建物です。

雨漏りリスクが高いので10年毎に、雨漏りを予防するため、屋根と外壁の取り合い部をシーリングするメンテナンスが必要となります。

足場が必要となりますので、折角だからと外壁塗装も行うことになり、100万円以上のメンテナンス費を覚悟してくださいね。

 

 

片流れ屋根の建築コストは?

片流れ屋根の建築コストは他の屋根と比較して、安価にすることが可能です。

  • 軒の出を無くすことで、屋根面積を減らすことができます。
  • 緩い傾きの屋根とすることで、屋根裏の材料を減らすことができます。
  • 屋根形状を真っ四角とすれば、屋根周辺(軒・角・棟)部材の量を減らすことができます。
  • 総二階とすることで、外壁面積も減らすことができます。
  • 太陽光設置も一面だけとなるので施工費用を抑えることができます。

これらは初期費用を抑えることができるので、建築会社にとっては大きなコストダウン(メリット)となります。

しかし、将来のメンテナンス費用にとってはコストアップなことです。

軒の出だけはしっかりと出すことをオススメします。

軒の出の重要性について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【新築を建てる前に】屋根のデザイン一つで125万円も損するかも。知っておきたい屋根デザインの知識(軒の出がない~軒ゼロ住宅)

 

 

二階建てで片流れ屋根の外観実例集①

 

  • 片流れ屋根の軒の出がしっかりとあるので、外壁への雨掛かりを減らしている
  • 玄関扉の上の庇は大きく、雨よけにおいて特に重要な役割を果たしている
  • 片流れ屋根とガルバリウム鋼板外壁が都会的な洗練された印象を与える
  • 片流れ屋根がシンプルなため、外壁のミックスカラーがうるさくない
  • 斜天井の開放的な室内空間を有効活用した広めのロフトや小屋裏収納・スキップフロアも可能なである

 

 

二階建てで片流れ屋根の外観実例集②

 

  • 片流れ屋根がガルバリウム鋼板で緩い勾配となっている(軒の出は確保されている)
  • 平凡だと感じやすい総二階の家も、外壁材を2種類使用することでダイナミックな印象を与える
  • 窓を小さめな縦長とすることで、シンプル感を高める
  • 1と2階の窓の上下位置・サイズを揃えることで、雨漏りリスクを軽減している

 

 

二階建てで片流れ屋根の外観実例集③

 

  • シンプルな片流れ屋根が特徴的な瓦屋根のデザインとマッチしている(瓦屋根なので、軒の出もしっかりある。)
  • 屋根材がアースカラー色なっていて、目立ちやすくなっている
  • 片流れ屋根と外壁のカラーが統一されて、シンプルで大人かわいい建物になっている。

 

 

片流れ屋根の家をおしゃれにするポイントとは

片流れ屋根は、屋根の勾配が緩いほどコンパクトな雰囲気になり、勾配がきつい過ぎるとバランスが悪くなってしまいます。

理由として、片流れ屋根で勾配がきついと、家の上部に余分な壁が増えてしまい、外観のバランスも悪くなってしまいます。

屋根裏のロフト使いなどで急勾配屋根を採用したい方は、壁側にも逆向きの片流れを屋根を設置する段付き屋根にすることも効果的です。

一方、勾配を緩くすると雨漏りのリスクが高くなります。

ガルバリウム鋼板立平葺き屋根は、0.5寸勾配から可能となっていますので、ほぼフラットです。

しかし、その分雨漏りしやすく、かつ、他の屋根材では1.5寸勾配以下の対応商品はありませんので、他の屋根材に葺き替えることもできません。

3寸以上ですと、瓦からスレート、シングルと対応可能となり、選択肢が増えて安心です。

片流れ屋根をおしゃれにするポイントについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

片流れ屋根がおしゃれに感じる3つの理由とは?実例も紹介して解説

 

片流れ屋根で二階建ての家を建てるときの3つの注意点

片流れ屋根で二階建ての家を建てるときの3つの注意点をご紹介します。

  1. 保証がしっかりしている業者を選ぶ
  2. 複数の見積もりを取って適切な価格を把握して契約する
  3. 実際に話をして相性の良い業者を選ぶ

①保証がしっかりしている業者を選ぶ

片流れ屋根の雨漏りリスクなどを考慮すると、保証期間や保証の内容などをチェックし、できるだけ保証の手厚い業者を選ぶべきです。

通常10年間で、これは瑕疵担保責任が義務となっているので当然です。

延長保証がついている場合もありますが、これは10年目にその建築会社で屋根・壁・バルコニー・床下のメンテナンスを行った場合に延長されるものです。(正直、これはお得ではありません。)

選ぶポイントとしては、外壁材およびシーリング材を高耐久仕様としていて、その分保証してくれるかどうかで選びましょう。

②複数の見積もりを取って適切な価格を把握して契約する

業者や施工の方法などによって、価格に大きな違いがあるため、複数の業者に見積もりを取ることが重要です。

特に、片流れ屋根は軒の出が重要ですので、そこで比較しましょう。

③実際に話をして相性の良い業者を選ぶ

疑問や不安をしっかりと担当者にぶつけ、しっかりと答えてくれる業者を選らぶことが重要で、実際に話をして相性の良い業者を選ぶことがオススメです。

雨漏りについて、どの程度発生しているのか聞きましょう。

雨漏りゼロと言っている業者は、あやしいので注意してください。

雨漏りしたときの対応をしっかりと確認しておきましょう。

 

 

片流れ屋根は雨樋のメンテナンスに気を使おう

片流れ屋根の雨樋は容量やメンテナンスに注意する必要があります。

単純に切妻屋根(本を広げて三角にしたような形に比べて、倍の雨が雨樋に流れ込み、流れ込む速度も速くなるのでオーバーフローに注意が必要です。

雨樋が詰まると少しの強い雨でも滝のようにオーバーフローしてしまいます。

雨樋の掃除や落ち葉対策も必須となります。

脚立で雨樋を掃除できるように、バルコニーが設置されているとDIY雨樋掃除が可能となります。

雨樋の詰まり、掃除、落ち葉対策に関して、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

屋根屋が教える!雨樋詰まりの正しい掃除方法と必要な道具。対策方法も伝授します!

 

 

【まとめ】片流れ屋根の特徴を生かした家にしよう

片流れ屋根のメリットは以下の6つがあります。

  • スタイリッシュでおしゃれな外観
  • 総二階の建物に似合う屋根
  • 緩い傾斜が似合う屋根
  • 施工が容易
  • シンプルな作りで初期費用が抑えられる
  • 太陽光パネルが設置しやすく効率が良い

特に、総二階の建物は延床面積に対して、屋根・壁の面積をもっとも小さくすることができます。

その分、初期費用や将来の外壁塗装などのメンテナンス費用を抑えることにつながります。

一方で、新築の瑕疵担保責任保険での雨漏り事故としては、片流れ屋根が圧倒的に多いです。

特に、二階建ての片流れ屋根は屋根の軒の出の有無によって、雨漏りリスクが異なります。

二階建て片流れ屋根の軒の出なし(軒ゼロ)は雨漏りリスクが圧倒的に高い建物です。

雨漏りリスクが高いので10年毎に、雨漏りを予防するため、屋根と外壁の取り合い部をシーリングするメンテナンスが必要となります。

足場が必要となりますので、折角だからと外壁塗装も行うことになり、100万円以上のメンテナンス費を覚悟してくださいね。

メンテナンス費を抑えるために選ぶポイントとしては、外壁材およびシーリング材を高耐久仕様としていて、その分保証してくれる業者選びましょう。

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