マイクロプラスチック問題って、なに?
「マイクロプラスチック」って、聞いたことありますか?
国連の海洋汚染の専門家会議の定義では、「大きさが5mm以下のプラスチック」のことです。
この比較的小さいプラスチックがゴミとなって、海を汚している問題が「マイクロプラスチック問題」です。
海をきれいにする話?
という単純な話ではありません。
5mm以下のプラスチックは紫外線劣化で、さらに、細かいプラスチックに分解します。
例えば、レジ袋1枚から、数千個のマイクロプラスチックができるようです!
(出典:東京農工大高田教授)
その細かいマイクロプラスチックが、魚や鳥の体内へ取り込まれ、蓄積しています。
魚の消化管からマイクロプラスチックが見つかっているのです!
もしかすると、知らない間に、人が食べてしまっているかも?なのです!
世界的に問題となっていて、
・2014年 サンフランシスコでは、ペットボトル飲料水が販売禁止
・2010年 フランスでは、プラスチック製の使い捨て容器や食器の禁止
・レジ袋などの使い捨てプラスチックの規制が検討されている
プラスチックごみ以外にも関係があります。
マイクロビーズの入った商品
マイクロプラスチックはゴミが紫外線で分解して、生成されるたけではありません。
はじめから、細かいプラスチックを何かの添加材として生産したマイクロビーズも問題となっています。
例えば、洗顔料、歯磨き粉、ボディシャンプーなどのケア商品の中にマイクロビーズが使用されています。
これが、排水溝を流れ、下水処理場から海へと入っていきます!
その他にもたくさんの商品に使用されています。
屋根でも使われているの?
屋根でも使われいます。
屋根材の表面に使用されている塗料の中に、使用されています!
乾燥後は、塗膜のほとんどが樹脂(プラスチック)なのです!
いろいろな性能を持たせるために、添加する材料がマイクロビーズの形で入っています。
塗膜なら、一体化しているので、安心と書いてある記事もあります。
しかし、それは初期だけの話です!
塗料は紫外線で、どんどん劣化していきます!
上の写真は、ガルバリウム鋼板などの金属屋根の再塗装のはがれ状態です!
塗料が劣化して、はがれています!
金属屋根以外にも、スレート屋根も塗装品です。
上の写真も、スレート屋根の再塗装が劣化しています!
10年ごとに塗装が必要な屋根です!
これらの塗料の中には、マイクロビーズが含まれていて、雨などで、徐々に流されます!
やがては、海へと流れ込んで、マイクロプラスチック問題の一因となります。
屋根の対策は何があるの?
極力、マイクロプラスチックが生じない仕様を選ぶことが、大切です!
瓦屋根にする!
一番簡単な対策は、マイクロプラスチックが発生しない屋根材とすることです。
つまり、瓦屋根や銅板葺きなど、塗装していない商品を選ぶことです!
上の写真は瓦屋根の施工途中の写真です。
赤色が粘土の生地が焼けた色です。
銀色の部分が、釉薬(ゆうやく)によって、焼いて発色した色です。
釉薬はプラスチックではないので、紫外線劣化も関係なく、長い年に渡って、変色がほとんどありません。
つまり、再塗装する必要がないのです!
耐久性の高い仕様を選ぶ!
金属屋根やスレート屋根の中でも、グレードの高い塗装の商品があります!
フッ素コートやグラッサコートなどの塗料は、20年以上持つと言われています。
長持ちすれば、その部分だけ、再塗装の回数、塗料の量を減らすことができますので、マイクロプラスチックの軽減にもつながります!
もちろん、壁材も同じです。
壁材の劣化状況はチョーキング現象の有無で判断します。
壁の表面を触って、指に白い粉が付くことをチョーキングと言います。
これが劣化した樹脂であり、マイクロプラスチックなのです。
マイクロプラスチック問題は、待ったなしの状態と言えます!
公共物件などでは、マイクロプラスチックが発生しない瓦・銅板を採用するという対策もありではないでしょうか?
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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