日経ホームビルダーの実大実験に協力させていただきました!
家づくりの実務情報誌として、「日経ホームビルダー」があります。
住宅を建築する側の業界誌として、よく読まれている本です。
工務店さんが読む雑誌なので、日経ホームビルダーが実験を行うこともあります!
夏型結露の問題を提起するため、試験体で実大実験を企画されました。
結露問題に詳しい土屋東洋大名誉教授のご指導のもと、弊社実験棟で「夏型結露の見える化」実験を協力させていただきました!
日経ホームビルダー2019.7月号で掲載されました。
上の写真が試験体の写真です。
試験体1(通気層閉塞=空気層)
試験体2(通気層=通常施工)(合板は乾燥材)
試験体1、2を引き続き実験観察しています。
5月から梅雨明けまでは、なりゆきの室内条件としました。
梅雨明け後の試験体の状況を報告します!
名古屋地区は、7月29日に梅雨明けしました。
そこで、梅雨明け後の試験体の夏型結露実験を開始しました。
室内温度をエアコン設定25℃で、24時間維持しています。
室内の湿度はなりゆきです。
また、天井にも防湿層(ポリエチレンシート)と断熱材24K100mmを施工しています。
天井上での夏型結露の有無も確認しました。
速報として、試験体が結露しているか、報告します!
天井上での結露
天井上でも夏型結露は発生しました。(15時)
私は天井上の夏型結露をはじめて見ました。
点検口を開くと、防湿シートに結露水が水滴となっていました。
湿度センサーも100%で、結露を示していました。
試験体2での結露
試験体2の層構成は、外から、
・窯業系サイディング
・通気層15mm
・透湿防水シート
・構造用合板(乾燥材)
・断熱材(グラスウール・24K100mm)
・防湿層(ポリエチレンシート)
室内となっています。
15時の時点で、防湿層に夏型結露が発生しています。
水分源としては、梅雨時期に通気層から流入した湿気だと思われます。
酷暑となってきて、冷房25℃に設定すると、愛知県でも夏型結露が発生する環境になってきたようです。
試験体2の場合は、朝方は結露水がなくなります。
上の写真のように、夜間から早朝にかけて、結露水は合板の方へ移動していきます。
試験体1での結露
試験体1は、試験体2の層構成の中の通気層15mm上下をテープで閉じているので、通気層ではなく、空気層15mmとなっていることです。
15時では、防湿シート、グラスウールもかなり結露水で濡れた状態となっています。
日経ホームビルダーさんと行った時よりも、結露量がはるかに多い状態です。
また、日経ホームビルダーの時は、夜間から早朝にかけて、結露水はなくなったのですが、試験体1では、朝7時でも結露水が水滴のまま、防湿シートの残っています。
結露量が多すぎて、全部が合板へ移動できなかったようです。
試験体1は、軒ゼロ住宅の外壁通気層が想定できます。
上が外部へ連通していればいいのですが、雨漏り対策として、シーリングで塞いでしまうと、通気層が空気層になってしまいます。
通気層の閉塞は夏型結露のリスクを増大させますので、ご注意ください。
今まで冬型結露ばかりを意識していましたが、今回の実験により、夏型結露も考慮が必要だとわかりました。
引き続き、夏型結露実験を行いますので、また、ご紹介します!
ポイントまとめ
屋根も壁も言えること!
・梅雨の湿気が水分源となり、夏型結露が発生
・通気層が閉塞されるだけで、大きな差になる
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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