台風15号の屋根被害調査報告書
台風15号の屋根被害調査報告書が愛知県陶器瓦工業組合のホームページで公開されています。
(一社)全日本瓦工事業連盟・全国陶器瓦工業組合連合会の合同調査チームとして、まとめたフラットな見方の報告書です。
私は、全国陶器瓦工業組合連合会(瓦製造会社の組合)の代表として、視察し、報告書を作成しました。
南房総市と鋸南町を中心に、視察しました。
内容を簡単にご紹介します!
南房総市富浦町付近の全棟調査を行いました。
全59棟を築年数、屋根材、屋根形状、被害の有無、被害箇所、建物面積について、調査しました。
・8割の屋根材が、日本瓦でした。
・築年数の10年未満において、もらい事故以外の被害はありませんでした。(粘土瓦・スレート屋根)
・築年数が30年以上においては、全ての屋根で、被害が発生していました。(日本瓦・スレート屋根・金属屋根)(平家を除く)
粘土瓦において、築30年以上前は、旧工法(留め付けなし)となっていました。
スレート屋根・金属屋根において、木部(野地板・貫板)などの劣化により、緊結力が低下して、飛散したと思われます。
屋根下地から飛散した物件も多く見られました。
日本瓦は棟部や平部が部分的に飛散した屋根が多くありました。
一方、軽量屋根(スレート屋根・金属屋根)は、屋根下地から飛散していました。
台風においては、瓦の重みが屋根下地の飛散を防いでいます。
そのため、日本瓦から軽量屋根へ葺き替える場合は、屋根下地を必ず補強する必要があります。
野地合板の設置以外に、たるき・小屋組みの金物補強も行ってください。
築10年以内の瓦屋根は防災瓦となっています。
粘土瓦(日本瓦・平板瓦・S形瓦)はここ10年内のものは、防災瓦となっています。
防災瓦は、瓦同士の絡み合いで、耐風性能が大幅に向上しています。
崖の上など、特別な立地では、瓦の留付けをくぎからビスにすることで、さらに向上します。
沖縄でも粘土瓦は、多く使用されています。
安心して、粘土瓦を採用いただけます。
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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