目次
ガルバリウム鋼板は4つの種類に大きく分けられる
ガルバリウム鋼板は、大きく分けると4つの種類に分けることができます。
- 横葺き
- 縦葺き
- 瓦調葺き
- 折板(せっぱん)葺き
次の章からそれぞれ解説していきますね。
ガルバリウム鋼板の種類①地面と屋根材が平行の「横葺き」
「横葺き」は、昔からある形状で屋根全体に対して横方向にガルバリウム鋼板が並んでいきます。
横葺きの注意点としては、屋根の傾きが2.5寸以上の屋根勾配でなければ施工できません。
ガルバリウム鋼板の屋根材の中では、緩い勾配がNGなタイプとなります。
横葺きの種類は大きく2つあり、裏面に「断熱材あり」と「断熱材なし」の2種類となります。
「断熱材あり」は高価で、リフォームなどで多く採用されています。
「断熱材なし」は安価で、昔からよく使用されています。
ガルバリウム鋼板の種類②地面と屋根材が垂直の「縦葺き」
(上の写真は立平葺きです。)
「縦葺き」は、屋根全体に対して縦方向にガルバリウム鋼板が並べられます。
縦葺きは昔からよく使用されている「瓦棒葺き(心木あり/心木なし)」があります。
上の写真は心木あり瓦棒葺きで、もっとも一般的に採用されていました。
立上り部の中に心木として、木材が入っています。
心木にキャップのカバーを横から留め付けています。
20年程度すると心木の木材が腐朽するため、徐々に心木なしタイプが主流となりました。
最近では、心木なしの仲間である「立平葺き」が人気で、多くの新築に採用されています。
縦葺きの特徴としては、0.5寸以上とゆるい勾配から対応可能となっています。
縦葺きはつなぎがないものがほとんどで、長尺ものを使います。
長尺ものをビス留めしながら並べていくため、施工が簡素で費用も安価です。
問題点としては、大雨のときに流速が速く、雨樋からオーバーフローしやすいことがあります。
ガルバリウム鋼板の種類③屋根材が瓦屋根のような「瓦調葺き」
「瓦調葺き」は、横葺きと同じで地面と平行に葺く工事方法で、瓦をイメージした外観や瓦の重厚感が好みの方にオススメとなっています。
瓦屋根ではなく、ガルバリウム鋼板の「瓦調葺き」を選ぶメリットとデメリットをご紹介します。
瓦調葺きのメリットは、瓦のイメージを残しつつ屋根を軽量化できることです。
瓦調葺きのデメリットは、瓦に比べて割高であり、耐久性が低く塗装などのメンテナンスが必要となり、コストパフォーマンスは低いです。
ガルバリウム鋼板の種類④断面の構造が重要な屋根材「折板葺き」
「折板葺き」は、断面の構造に重点を置いて開発された屋根材で、大きな建物に合うデザイン性と強度・経済性を備えています。
工場や倉庫、ショッピングモールなどの大きな建物の屋根で使用されます。
一般の住宅として「折板葺き」が使用されることは少なくないです。
駐車場の屋根など下地がいらない箇所に使用する場合があります。
ガルバリウム鋼板の色はどれがいい?
ガルバリウム鋼板は、色の種類が多く、色によって家の印象が大きく変わります。
ガルバリウム鋼板の色選びについて、簡単にまとめると以下となります。
「黒」 → ガルバリウム鋼板の主流の色。高級感と重厚感がありカッコいい
「ダークグレー」 → 黒のようにカッコ良く、汚れが目立たない
「シルバー」 → メタリックな印象が近未来や明るさを感じさせる
「青」 → スタイリッシュでクール。存在感があり個性的
「オレンジ」 → 穏やかな印象を与える
「赤」 → バラのような色合いが上品さを感じさせる
ガルバリウム鋼板の種類別の価格相場は?
ガルバリウム鋼板の種類別の価格相場を、下記の表にまとめて紹介します。
ガルバリウム鋼板の種類 | 相場価格/㎡ |
---|---|
横葺き(断熱材なし) | 5,000~ |
横葺き(断熱材あり) | 6,500~ |
縦葺き(心木あり) | 5,200~ |
縦葺き(心木なし) | 5,800~ |
瓦調葺き | 8,000~ |
折板葺き | 6,000~ |
ガルバリウム鋼板は板厚みにより材料費が異なります。
一般の住宅用では、板厚み0.35mm程度です。
ホームセンターにおいてあるガルバリウム鋼板は板厚み0.27mmが多く安価となっています。
工場などの大型物件では、板厚み0.6mm以上と厚みを持たせて、耐久性・強度を持たせています。
厚いほど高くなりますので、比較する際には確認ください。
ガルバリウム鋼板のオススメの商品は?
新築におけるガルバリウム鋼板のオススメ商品は「立平葺き」です。
縦葺きの中でも、ワンタッチ立平と呼ばれるオスメスのある成形品をはめ込む方式は施工性もよくオススメです。
一般住宅では0.35mmのカラーガルバリウム鋼板を加工したものとなります。
リフォームにおけるガルバリウム鋼板のオススメ商品は「横葺き(断熱材あり)」です。
横葺きで人気メーカー・商品は「アイジー工業」の「スーパーガルテクト」と「ニチハ」の「横暖ルーフ」、「福泉工業」の「MFシルキー」があります。
リフォームでは施工後の雨音が問題となる場合が多いです。
断熱材なしは雨音がひびくので、やめておきましょう。
屋根材のオススメの商品について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
各屋根材の人気のメーカーは?オススメの商品も詳しく解説します
石付金属屋根も優れた屋根材でオススメです
ガルバリウム鋼板とほぼ同じ組成材料のジンカリウム鋼板に着色した小粒の石をコーティングさせて、耐久性や断熱性・遮音性を高くした石付金属屋根もオススメです。
その中でも人気の石付金属屋根としては、「ディートレーディング」が輸入している「ディーズ ディプロマット」があります。
ディプロマットは横葺きと同じように上下の屋根材がかん合して固定されるので、施工のバラツキがなく、耐風性能が高く安心です。
横葺きよりも高価ですが、塗装などのメンテナンスを省くことができるため人気となっています。
【まとめ】ガルバリウム鋼板は種類の豊富な屋根材です!
ガルバリウム鋼板は、大きく分けると4つの種類に分けることができます。
- 横葺き
- 縦葺き
- 瓦調葺き
- 折板(せっぱん)葺き
横葺きの種類は大きく2つあり、裏面に「断熱材あり」と「断熱材なし」の2種類となります。
「断熱材あり」は高価で、リフォームなどで多く採用されています。
「断熱材なし」は安価で、昔からよく使用されています。
縦葺きでは、心木なしの仲間である「立平葺き」が人気で、多くの新築に採用されています。
縦葺きの特徴としては、0.5寸以上とゆるい勾配から対応可能となっています。
折板葺きは、断面の構造に重点を置いて開発された屋根材で、大きな建物に合うデザイン性と強度・経済性を備えています。
新築におけるガルバリウム鋼板のオススメ商品は「立平葺き」です。
リフォームにおけるガルバリウム鋼板のオススメ商品は「横葺き(断熱材あり)」です。
自分のライフプランに合うガルバリウム鋼板を選びましょう。
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