目次
- 雨樋の交換・修理費用は足場で変わる
- 雨樋の交換・修理にかかる費用相場【足場なし】
- 雨樋の交換・修理にかかる費用相場【足場あり】
- 雨樋の交換・修理に加算される、足場設置費用の求め方
- 雨樋の交換・修理費用を抑える方法
- 雨樋の交換・修理費用が高くなるのはなぜ? 足場が必要な3つの理由
- 雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その1:安全第一のため
- 雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その2:作業の完成度を高めるため
- 雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その3:近隣への配慮のため
- 雨樋の種類ごとの相場も知っておこう
- 高所にある雨樋修理までに必要な期間とは?
- 高所にある雨樋の修理のタイミングってあるの?
- 雨樋修理の費用を節約するポイント
- 【まとめ】雨樋交換や屋根修理には基本的に足場は必要です
雨樋の交換・修理費用は足場で変わる
雨樋の交換・修理費用は足場の有無で大きく変わってきます。
雨樋修理には足場が必要な場合がほとんどで、一般的な住宅では足場代として15~25万円程度が雨樋の交換・修理費用に追加となります。
足場がなくても雨樋修理ができるケースについて紹介します。
- 高さが2m未満の雨樋の修理工事
- 平坦で勾配のない屋根で作業ができる雨樋の修理工事
- ベランダなどから梯子や脚立を使って作業ができる雨樋の修理工事
足場がなくても修理できるケースはかなりレアな場合とお考えください。
雨樋の交換・修理にかかる費用相場【足場なし】
足場なしの場合の雨樋の交換・修理にかかる費用相場を紹介します。
雨樋のメンテナンス内容 | 概要・内容 | 費用 |
---|---|---|
雨樋の掃除・DIY | 1階屋根の雨樋を自分で掃除する。 必ず下からはしご・脚立などを使用してください。※落下に注意してください。 | 0円 |
雨樋の掃除・業者 | 専門業者依頼し、雨樋の詰まりを取り除いてもらう。 | 約2~3万円 |
雨樋の部分修理 | 足場を設置せずに行う小規模な補修作業。 | 約5~10万円 |
雨樋の塗装 | 外壁・屋根などの塗装に併せて、雨樋を塗装する。 | 約5~10万円 |
足場なしの雨樋の交換・修理としては、雨樋の掃除・部分修理・塗装などの簡単な作業のものに限られます。
雨樋の交換・修理にかかる費用相場【足場あり】
足場ありの場合の雨樋の交換・修理にかかる費用相場を紹介します。
雨樋のメンテナンス内容 | 概要・内容 | 費用 |
---|---|---|
雨樋の部分修理(一面部のみ) | 外壁の1面部分だけに設置された雨樋を、足場を設置して交換する。 | 約15~20万円 |
雨樋の全体交換 | 家全体の雨樋を全面的に交換し、足場も全面に設置する。 | 約25~60万円 |
上記表には、足場費用が含まれておらず、足場設置費用は約15~25万円を追加しておきましょう。
雨樋の交換・修理に加算される、足場設置費用の求め方
雨樋の交換・修理に加算される足場設置費用の求め方について紹介します。
足場設置に必要な費用の相場は、
「足場設置に必要な費用 = 足場架面積 × ㎡単価」で計算します。
主な足場の種類ごとの㎡単価の一覧表を紹介します。
足場の種類 | 費用目安 |
---|---|
クサビ(ビケ)足場 | 1,000~1,200円/㎡ |
パイプ(単管)足場 | 600~800円/㎡ |
単管ブラケット足場 | 800~1,000円/㎡ |
屋根足場 | 800~1,000円/㎡ |
具体的な例を用いて計算の方法を解説します。
では、足場架面積が180㎡の一戸建てにクサビ(ビケ)足場を設置する場合を計算してみます。
180㎡ × 1,000円/㎡ = 180,000円
建物全周を囲う足場架面積は、建物の外周の長さを求めることが可能です。
「足場架面積 = (建物の外周 + 8m) × 建物の高さ」で計算します。
屋根修理に足場が必要な理由や足場の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理に足場が必要な3つの理由とは?費用相場や注意点も紹介
雨樋の交換・修理費用を抑える方法
雨樋の交換・修理費用を抑えるには、以下の方法があります。
- 相見積もりを取る
- 中間マージンのない業者に依頼する
- 部分修理なども含めた数パターンの見積もりを取る
- 不急なものやオプションを外す
- 屋根工事などと同時に行い足場代を軽減
- グレードの低い仕様で行えないか業者に相談する
ただし、本来の雨樋修理の目的からは変更しないようにしましょう。
業者さんと相談するのに、雨樋の何を直したいのか、次のメンテナンスまでどれぐらいの期間を考えているのかについて伝えることをオススメします。
雨樋の交換・修理費用が高くなるのはなぜ? 足場が必要な3つの理由
雨樋の修理交換に足場が必要な理由について3つ紹介します。
- 安全のため
- 作業の完成度を高めるため
- 近隣の方々への迷惑を最小限に抑えるため
雨樋修理を依頼している際中、ケガ人が出ると困りますよね。
次の章から詳しく解説していきます。
雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その1:安全第一のため
雨樋の交換・修理は高所作業となり、滑落すれば大けがや死亡事故のリスクがあります。
足場を設置することで屋根から滑落するリスクを大幅に軽減することができます。
高所作業における足場設置は安全衛生法518条で定められています。
【安全衛生法518条】
1.事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。
2.事業者は、前項の規定により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その2:作業の完成度を高めるため
雨樋は屋根の軒先に設置するため、屋根からの作業はほとんどできず、外壁側から上を見ての作業となります。
足場を設置することで、安定した状態での作業となります。
雨樋を取り付ける際には、軒樋をわずかに傾斜させて水勾配を設けることで、軒樋全体から縦樋へ排水させることができます。
水勾配はわすかな傾斜なので、足場から正確に取り付けることが重要です。
足場があると安心して作業ができ、作業さの質や完成度を高めることにつながります。
雨樋の交換・修理に足場が必要な理由その3:近隣への配慮のため
足場設置により、以下のような近隣へ配慮をすることができます。
雨樋を撤去するときに、ホコリやコケ、異物などが飛散しやすいです。
足場に掛けてある養生シートによって、近隣へ飛散することを軽減できます。
また、雨樋を塗装するときには洗浄するため、水の飛び散りも防ぐことができ、近隣トラブルを避けることができます。
雨樋の種類ごとの相場も知っておこう
雨樋の種類ごとに価格が違うため、どの雨樋を選ぶかが費用総額に影響します。
雨樋に使われる5つの素材の種類と特徴を紹介します。
- 塩化ビニール樹脂
- 被覆鋼板
- ガルバリウム鋼板
- 銅
- ステンレス・アルミニウム
以下で、簡単に特徴を解説します。
①塩化ビニール樹脂
滑らかで汚れにくく、樹脂であるため金属のように錆びることがありません。
軽量で施工性がよく、安価なため広く使用されています。
紫外線や熱に弱く、太陽光に長時間さらされることで少しづつ劣化が進みます。
②被覆鋼板
鋼板の上に特殊樹脂を被覆させることで、耐食性・耐候性が優れています。
大型の樋などに使用されますが、ステンレス製よりも安価です。
ただし、メンテナンスフリーではないので、被覆樹脂が破損する前にはメンテナンスが必要です。
③ガルバリウム鋼板
鋼板でありながらメッキ層で保護され、錆びにくくなっています。
樹脂製より高価ですが、金属製の樋の中では安価となります。
錆びにくいですが、メンテナンスフリーではないので、屋根・外壁を塗装する際には併せて中・外の塗装メンテナンスが必要です。
④銅
社寺仏閣などの日本建築でよく使用されているのが銅製の雨樋です。
表面が緑青に酸化することで、防食機能が高まり長持ちします。
銅は鋼板に比べて非常に高価となります。
また、銅は柔らかい素材なので、経年で雨が流れ落ちる部分に穴が開いてしまいます。
⑤ステンレス・アルミニウム
ステンレス製の樋は錆びにくく、高耐久となりますが、その分高価です。
工場の樋など、メンテナンスしにくい部分で使用されることが多いです。
ただし、経年でつなぎ目などから水漏れすることはありますので、メンテンナンスフリーではありません。
定番の樋の価格を紹介します。
丸型 角型 塩化ビニール製 2,000~3,000円/m 2,500~3,500円/m ガルバリウム鋼板製 3,500~4,000円/m 4,500~5,000円/m 銅製 7,000~8,000円/m 9,000~10,000円/m
塩化ビニール製が安価なため、もっとも多く使用されています。
雨樋の形状や素材について詳しくはこちらの記事で解説しています。
高所にある雨樋修理までに必要な期間とは?
雨樋の交換時期は20~年程度と言われているため、既に25年以上経過している場合は雨樋や金具・つなぎ目などに不具合が発生している可能性があります。
雨樋は雨をもっとも受ける場所であり、過酷な環境下と言えます。
また、雨樋は建物の立地状況や雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。
日射による高温、紫外線や風・雪・雹、1日の寒暖差などの影響により経年劣化が通常より早く進行してしまうケースも多々あります。
雨樋の留め付け部への雨の掛かり方によっても、木下地が劣化してしまい、留め付け金具が外れしまうことがあります。
年数は目安とお考えいただき、雨樋の症状で交換時期を判断しましょう。
高所にある雨樋の修理のタイミングってあるの?
高所にある雨樋の修理のタイミングについて紹介します。
- 雨樋が破損したとき
- 風雨や雪などの後
- 雨樋が詰まったとき
- 雨樋が劣化したとき
以下で簡単に解説します。
①雨樋が破損したとき
雨樋の破損したときに放置することは2次被害を発生させることがあります。
破損した部分から屋根に降った雨量が集中的に流れ落ちるため、その下の部分で雨漏りが発生するリスクとなります。
また、破損した理由が自然災害の場合なら火災保険を適用できる可能性が高いです。
放置せずに修理を依頼しましょう。
②風雨や雪などの後
風雨や雪の後、雨樋に不具合が発生していることが多いです。
巨大台風や豪雪の後には、建物全体の雨樋を点検しましょう。
不具合が発生した場合は、火災保険で修理できる可能性が高いですので、業者に依頼しましょう。
③雨樋が詰まったとき
雨樋が詰まったら、大雨のときには雨樋からオーバーフローしてしまいます。
オーバーフローした水は外壁や1階の屋根、基礎・土台などへ集中的に流れ落ちます。
オーバーフローした水によって、雨漏りやシロアリ被害が発生することがありますので、雨樋が詰まったら掃除を早期に行いましょう。
降雨後、しばらくしても雨樋から水滴が落ちてくるようですと、雨樋の詰まりで水が溜まっている可能性が高いです。
2階の雨樋の掃除はDIYでは無理ですので、業者に依頼しましょう。
④雨樋が劣化したとき
雨樋には寿命があり、経年で劣化してしまいます。
雨樋の取付金具の破損や雨樋の変形などによって雨樋の傾きが変わってしまい、雨水がうまく排水できない可能性があります。
雨樋の劣化は徐々に発生するので、屋根や外壁のメンテナンス時期に合わせて、雨樋修理することをオススメします。
雨樋修理の費用を節約するポイント
雨樋修理の費用を節約するためには、定期的なメンテナンスが重要です。
特に雨樋の詰まりは、雨樋の排水機能を低下させ、雨漏りの原因や外壁・基礎・土台の劣化につながります。
修理費用を節約するには、雨樋の定期的な掃除(年に1回程度30000円~)や雨樋を詰まらせないための対策を行っておくことがポイントです。
周辺に高き木があったり、鳥が多くいる環境では頻繁な掃除が必要となります。
「落ち葉よけシート」を設置すれば、定期的にしなければならない雨樋掃除のストレスから解放され、業者に依頼する際の雨樋掃除の費用の節約につながります。
「落ち葉よけシート」について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の詰まりは本当に防げる?落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!
【まとめ】雨樋交換や屋根修理には基本的に足場は必要です
二階の雨樋修理に必要な費用の相場は、足場を設置するのかどうかによって、大きく左右され、足場が必要な場合は15~25万円程度の足場設置費用が雨樋修理の費用に追加となります。
しかし、雨樋修理は屋根の先端となりますので、屋根からの作業は落下する危険が高くNGですので、足場が必要となります。
雨樋修理費用を抑えるポイントとしては、定期的メンテナンスを行うことで雨樋の詰まりを発生させないことで劣化を軽減させることにつながります。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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雨樋詰まり防止には「落ち葉よけシート」


