目次
コンクリートの屋根に防水塗料が重要な理由
コンクリートの屋根に防水塗装が重要な理由は、雨水浸入を防ぐためです。
水平なコンクリートの屋根は屋根上部にある防水層で雨水浸入を防ぐ構造となっています。
一般の屋根(傾斜のある)は屋根材の下に防水シートを設置し、屋根材と防水シートのセットで雨水の浸入を防いでいます。
そのため、傾斜屋根では屋根材に防水塗装は必要ありません。
防水塗装が必要なのは、陸屋根・屋上などの傾斜のない屋根となります。
防水層は表面に暴露している場合もありますし、数㎝の保護コンクリートの下に入っている場合もあります。
その防水層が経年劣化して、ヒビ割れやあな開きが発生すると屋根から雨水浸入し、やがて雨漏りが発生します。
水平な屋根は雨水が溜まりやすい状態のため、雨漏りしはじめると一気にひどい雨漏りとなり、建物の内装材や柱や梁などの構造材を腐食させ、建物の寿命が短くなってしまいます。
ビルなどのコンクリートの屋根から雨漏りさせないために、屋根の表面に防水塗装して、防水層を再構築します。
屋根の防水塗装の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
コンクリートの屋根が雨漏りする原因
コンクリートの屋根が雨漏りする原因について解説します。
原因はいくつかありますが、劣化によるものが多いです。
コンクリートのヒビ割れや防水層の劣化に雨水が防水層を突破して、建物内へ浸入します。
また、水平なコンクリートの屋根は排水口が設置されています。
長年、メンテナンスしていないと排水口が詰まることがあります。
排水口の詰まりも雨漏りの原因となります。
コンクリートの屋根が雨漏りする原因について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋上コンクリートの屋根が雨漏りする原因は?メンテナンス方法を解説
コンクリートの屋根によく使う防水塗料の種類
コンクリートの屋根によく使う防水塗料の種類を紹介します。
- ウレタン
- FRP
次の章から詳しく解説していきます。
【防水塗料の種類】①ウレタン
ウレタンは固まるとゴム状になる特殊な塗料で他の防水塗料の上からでも重ね塗りできるという特徴があります。
ウレタン防水は液体のウレタン樹脂を重ね塗りする手法であるため、複雑な形状であっても防水工事が可能です。
コンクリートの屋根の場合は、通気緩衝工法によるウレタン防水工事を行います。
コンクリートの屋根からの水蒸気はウレタンのふくれの原因となります。
通気緩衝シートの裏面の通気層から脱気筒へ排出させることでふくれを防ぎます。
ウレタンの耐用年数は、10〜13年程度です。
【防水塗料の種類】②FRP
FRPは、繊維強化プラスチックの略称で、表面がガラスのような仕上がりになる防水塗料です。
FRPは、耐酸・耐候性にも優れており、サビたり腐ったりすることがないとういう特徴があります。
既存の防水層がFRPの場合、FRP防水で重ね塗りします。
FRPの耐用年数は10〜13年程度です。
コンクリートの屋根に使う防水塗料の費用相場
表面にコンクリートが表しとなっている屋根に使う防水塗料は防水層から設置する必要があります。
防水層から塗布する費用としては以下が目安となります。
防水塗料の種類 | 塗り替え費用 |
---|---|
FRP | 6,000~8,000円/㎡ |
ウレタン | 5,000~7,000円/㎡ |
ウレタン防水は密着工法ではなく、主として通気緩衝工法となりますので、7,000円/㎡程度とお考えください。
コンクリート屋根におすすめの防水塗料
コンクリート屋根におすすめの防水塗料について紹介します。
既存がFRP防水ではなく、その他の防水であればウレタン防水がオススメとなります。
ウレタン防水は安価に補修可能で、既存の防水層の上から重ねて塗装を行うことから、廃材が出にくいことなどのメリットがあります。
表面にコンクリートが表しとなっている屋根の防水塗料はウレタン防水です。
コンクリートは水分を含んでいるため、水蒸気を排出できる通気緩衝工法がオススメです。
密着工法の方が安価となりますが、施工後にウレタンのふくれなどが発生するリスクがありますのでオススメできません。
コンクリート屋根のメンテナンス時期
防水塗装の耐用年数は、10~13年程度です。
コンクリート屋根のメンテナンスを考慮すべき劣化症状について紹介します。
- 未塗装面の表面がヒビ割れして劣化している
- 未塗装面の表面が粉っぽくなっている
- 塗装した面のツヤがなくなっている
- 塗装した面が色あせ、粉っぽくなっている
- 古い塗料がはがれている
- 古い塗料がはがれかかっている
コンクリートの屋根に防水塗料を塗る方法
コンクリートの屋根に防水塗料を塗る方法を紹介します。
- 下地調整・養生・下塗り
- 塗り方
- 後始末
オススメはウレタン通気緩衝工法ですが、DIYとしては無理ですので、ウレタン密着工法を紹介します。
①下地調整・養生・下塗り
塗る面の汚れ、ホコリ、藻などをほうきで取り除き、デッキブラシなどで水洗いして、乾燥させます。
コンクリートのひび割れ、へこみなどは大きさや深さによって、適切な補修材を選んで埋めておきます。
塗料がついて困るところはマスキングテープなどで養生します。
しっかりと乾燥させてから下塗りを塗りましょう。
上塗りする塗料に適したシーラーを下塗りとして塗ります。
②塗り方
塗料は使う前に棒などで容器の底から良くかき混ぜて均一にします。
コーナーや細部の塗りにくいところから塗ります。
広い面は長い柄のついたローラーなどを使って塗ります。
1度塗りがよく乾いてから2度塗りを行います。
最後にトップコートを塗ります。
③後始末
塗り終わったら、塗料が手につかなくなってから、マスキングテープを取り除きます。
塗装終了後はすぐに塗装道具についている塗料を落とします。
使い残した塗料はしっかりとふたをしめて保存します。
残った塗料を捨てるときは新聞紙等に広げて、乾かしてから可燃ごみで処分します。
【まとめ】防水塗料で屋根のメンテナンスをしよう
コンクリートの屋根に防水塗装が重要な理由は、雨水浸入を防ぐためです。
水平なコンクリートの屋根は屋根上部にある防水層で雨水浸入を防ぐ構造となっています。
ビルなどのコンクリートの屋根から雨漏りさせないために、屋根の表面に防水塗装して、防水層を再構築します。
表面にコンクリートが表しとなっている屋根の防水塗料はコンクリートは水分を含んでいるため、水蒸気を排出できるウレタン防水の通気緩衝工法がオススメです。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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