目次
知らない間に進行している雨漏り症状
雨漏りの場合、室内へ雨水が漏水して気づくことが多いです。
しかし、外壁や屋根、バルコニーから雨水が浸入していても、すぐに室内へ漏水する雨漏りになるとは限りません。
雨漏りのわずかな初期症状を見逃してしまうと建物内の隠れた部分(壁内、天井上等)で被害が拡大している場合もあります。
雨漏りは軽度のレベルの段階でできるだけ早く気づき、早期の雨漏り修理が重要となります。
次の章から場所ごとのレベル別の雨漏り症状について解説していきます。
- 天井のレベル別の雨漏り症状
- 内壁のレベル別の雨漏り症状
- 外壁のレベル別の雨漏り症状
- 屋根のレベル別の雨漏り症状
- 窓まわりのレベル別の雨漏り症状
天井のレベル別の雨漏り症状
天井のレベル別の雨漏り症状を紹介します。
雨漏りレベル | 症状 |
---|---|
雨漏りレベル1(初期) | 天井に落ちる雨音 |
雨漏りレベル2(軽度) | クロスの浮き、き裂、シミ、黒カビ |
雨漏りレベル3(中度) | 天井材のたわみ、膨らみ |
雨漏りレベル4(重度) | 天井材のはがれ、脱落 |
●天井に落ちる雨音(初期)
天井における雨漏りの初期症状は天井に落ちる雨音です。
雨が降っているときに、天井上から「ポタッポタッ」と音がしたら、雨漏りを疑いましょう。
●クロスの浮き、き裂、シミ、黒カビ(軽度)
天井のクロスの浮き、き裂は雨漏りの軽度の症状です。
進行するとクロスにシミや黒カビなどの変色の症状が現れます。
●天井からの滴下、天井材のたわみ、膨らみ(中度)
天井の雨漏りを放置しておくと天井材の表面の変色だけでなく、たわみや膨らみが発生します。
●天井材のはがれ、脱落(重度)
雨漏りを放置すると天井材が劣化し、はがれや脱落に至り、最後には天井上が見えるようになります。
内壁のレベル別の雨漏り症状
内壁のレベル別の雨漏り症状を紹介します。
雨漏りレベル | 症状 |
---|---|
雨漏りレベル1(初期) | 壁内・コンセントボックスからのカビ臭 |
雨漏りレベル2(軽度) | クロスの浮き、シミ、黒カビ |
雨漏りレベル3(中度) | 雨染み、き裂 |
雨漏りレベル4(重度) | 壁内から滴下 |
●壁内・コンセントボックスからのカビ臭(初期)
壁内の雨漏りの初期症状はカビ臭です。
雨漏りしている周辺だけ、カビ臭がしていることがありますので、カビ臭が気になったら雨漏りを疑いましょう。
●クロスの浮き、シミ、黒カビ(軽度)
クロスの浮き、シミ、黒カビなどが内壁に発生したら雨漏りのサインです。
早期に雨漏り修理を行いましょう。
●雨染み、き裂(中度)
内壁・クロスに雨染みやき裂が入っていると頻繁に雨漏りしている症状です。
●壁内から滴下(重度)
壁内から雨水が滴下していると重度の症状です。
内壁の雨漏りは気づいた時には、内部の柱や土台が腐っていたり、蟻害の被害が発生したりするので、早めの雨漏り修理をオススメします。
外壁のレベル別の雨漏り症状
外壁材の劣化症状による雨漏りリスクについてのレベル別で症状を紹介します。
雨漏りレベル | 症状 |
---|---|
雨漏りレベル1(初期) | サイディング相じゃくりの隙間拡大 |
雨漏りレベル2(軽度) | シーリングのヒビ割れ・き裂、外壁材のヘアークラック |
雨漏りレベル3(中度) | シーリングのはく離、外壁材のヒビ割れ(0.2~mm) |
雨漏りレベル4(重度) | 外壁材の大きなヒビ割れ(1.0~mm) |
●サイディング相じゃくりの隙間拡大(初期)
サイディングの相じゃくりの隙間が拡大すると強風雨で雨漏りするリスクがあります。
●シーリングのヒビ割れ・き裂、外壁材のヘアークラック(軽度)
外壁目地のシーリングがヒビ割れして貫通部ができると大雨で浸入するリスクとなります。
●シーリングのはく離、外壁材のヒビ割れ(0.2~mm)(中度)
外壁目地のシーリングがはく離するとその部分から外壁の裏側へ雨水は浸入します。
外壁内の防水シートの施工状態によっては、雨漏りしやすいです。
●外壁材の大きなヒビ割れ(1.0~mm)(重度)
外壁材の大きなヒビ割れから壁内へ雨水浸入します。
毛細管現象も加わり、雨水が壁内へ浸入する構造ですので、雨漏りリスクが高いです。
屋根のレベル別の雨漏り症状
屋根材の劣化症状による雨漏りリスクについてのレベル別で症状を紹介します。
雨漏りレベル | 症状 |
---|---|
雨漏りレベル1(初期) | 屋根材のヒビ割れ |
雨漏りレベル2(軽度) | 屋根材の浮き |
雨漏りレベル3(中度) | 屋根材のめくれ・割れ |
雨漏りレベル4(重度) | 屋根材の腐食によるあな開き |
●屋根材のヒビ割れ(初期)
スレート屋根は2枚重ねで雨漏りを防いでいるので、ヒビ割れですぐに雨漏りすることはありません。
スレート屋根のヒビ割れが多数におよぶとスレート自体の劣化が進行している可能性もあり注意が必要です。
●屋根材の浮き(軽度)
屋根材の浮きはその隙間から強風雨で雨水が浸入するリスクとなります。
●屋根材のめくれ・割れ(中度)
屋根材のめくれや割れからは雨水が浸入するので、屋根材の下の防水シート上には頻繁に雨水が流れていることになり、リスクは高まります。
●屋根材の腐食によるあな開き(重度)
金属屋根材の腐食により穴があくと常時雨水が浸入し、雨漏りが発生するので、早めな修理が必要となります。
窓まわりのレベル別の雨漏り症状
窓まわりの劣化症状による雨漏りリスクについてのレベル別で症状を紹介します。
雨漏りレベル | 症状 |
---|---|
雨漏りレベル1(初期) | サッシまわりの汚れ |
雨漏りレベル2(軽度) | サッシまわりのシーリングのヒビ割れ・はくり |
雨漏りレベル3(中度) | サッシの変形 |
雨漏りレベル4(重度) | サッシ本体のパッキンの劣化 |
●サッシまわりの汚れ
サッシまわりに苔やゴミなどの汚れが目立つようになると雨水が溜まっているサインとなります。
掃除して、サッシ本体の詰まりを解消しておきましょう。
●サッシまわりのシーリングのヒビ割れ・はくり
サッシと外壁の間はシーリングが施されています。
シーリングが劣化するとヒビ割れ・はがれが発生し、外壁の裏側へ雨水浸入するリスクとなります。
●サッシの変形
建物の変形によって、サッシの変形が発生することがあります。
サッシが変形すると窓の開閉に支障がでたり、完全に閉じなくなってしまいます。
強風雨で吹き込みの可能性があり、雨漏りリスクは高いです。
●サッシ本体のパッキンの劣化
サッシ本体は下枠と横枠の間にパッキンが入っており、止水機能をになっています。
20年以上経過するとパッキンが劣化することがあり、パッキンが劣化すると雨漏りにつながります。
雨漏り修理に必要な費用
雨漏り修理に必要な費用の目安を紹介します。
雨漏り修理箇所 | 費用相場 |
---|---|
天井の雨漏り(クロスの部分修理) | 5~15万円 |
内壁の雨漏り | 5~50万円 |
外壁の雨漏り(内装はのぞく) | 5~50万円 |
屋根の雨漏り(部分修理・内装はのぞく) | 3~50万円 |
サッシまわりの雨漏り(部分修理) | 3~30万円 |
雨漏り修理の費用相場を紹介しましたが、雨漏り原因が様々なため、目安とお考えください。
各建物で使用部材や施工方法が異なるため、雨漏り修理も様々な方法が考えられます。
また、今後求められる建物の使用期間によっても補修方法が異なります。
雨漏り修理の見積もり前に、応急処置のような安価な修理なのか、今後も長く使用するためにしっかり直すのか伝えておくことがトラブルを回避する手段となります。
雨漏りの修理費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置する弊害
雨漏りを放置すると発生する主な弊害について紹介します。
- シミが発生する
- 木材は腐って金属はサビる
- カビやシロアリが発生する
- 漏電で火災が発生する
- 家の寿命が減る
雨漏りを放置すると建物に致命傷を与えかねないリスクとなります。
軽度でも雨漏りの症状があった場合は、早期に原因調査を行い雨漏り修理を行うべきです。
雨漏りを放置する弊害について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置すると待っている5つの弊害とは?屋根屋が徹底解説
優良な雨漏り修理業者の探し方
優良な雨漏り修理業者がどこにいるか、全くわからないと思います。
中には、誤診の多い雨漏り修理業者や悪徳な修理業者も多いようなので、後悔しないように優良な雨漏り修理業者を探しましょう。
雨漏り修理業者の探し方の3つのオススメを紹介します。
- 業界の雑誌
- インターネットのサイト
- 知人・SNSの紹介
優良な雨漏り修理業者は意外と少なく、建築業界の雑誌などで紹介されている業者は専門知識のある記者によって、ある程度ふるいにかけられているので安心です。
インターネット検索では、web会社の集客用サイトが上位に来ているので、雨漏り修理業者のホームページへたどり着きにくいですが、そのサイトの会社概要を確認して、本業の業者を探しましょう。
知人の紹介は確実ですが、雨漏り修理業者を知っていることは稀です。
最近ではyoutubeやインスタ、facebookなどで雨漏り修理業者を目にすることもあると思います。
SNSの情報だけではなく、必ずその会社のホームページを確認しておきましょう。
WEB検索での信頼できる雨漏り修理業者の選び方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【webで検索】信頼できる雨漏り修理業者の選び方。web会社or地元業者?
【まとめ】レベル別に雨漏りの症状を把握しておこう
雨漏りは早期に補修することをオススメします。
しかし、毎日雨が降っているわけではないので、意外と雨漏り修理を後回ししてしまうこともあるようです。
雨漏りの症状をレベル別に紹介しましたので、症状のレベルが中程度以上の場合はすぐに雨漏り修理を行うようにしてください。
雨漏りは自然に直ることはないですし、早い方が修理費用は確実に安価となります。
建物は価値が大きいので放置せず、雨漏り修理して大切な資産を守りましょう。
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