「瓦の耐火構造はどうしたらいいの?」とお問い合わせ。3つの耐火認定がありますよ!

「瓦の耐火構造はどうしたらいいの?」とお問い合わせいただきました!

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

先日、お問い合わせいただいた「瓦の耐火構造」についてまとめてみます。

 

「耐火構造」とは

「耐火構造」は、建築基準法第2条第七号で規定されています。

◆耐火構造(建築基準法第2条第七号)

壁、柱、床その他の建築物の部分の構造のうち、耐火性能(通常の火災が終了するまでの間当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために当該建築物の部分にとされる性能をいう)に関して政令で定める技術的基準に適合する鉄筋コンクリート造、れんが造、その他の構造で、国土大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。

つまり、火災に対してある一定以上の性能を持っていると認められた構造が「耐火構造」といえます。

その性能の技術的基準は建築基準法施行令第107条に定められています。

◆耐火性能に関する技術的基準(建築基準法施行令第107条)

法第2条第7号の政令で定める技術的基準は、次に掲げるものとする。

1.次の表に掲げる建築物の部分にあっては、当該部分に通常の火災による火熱がそれぞれ次の表に掲げる時間加えられた場合に、構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷が生じないものであること。

屋根に関しては、

3.外壁及び屋根にあっては、これらに屋内において発生する通常の火災による火熱が1時間(非耐力壁である外壁の延焼のおそれのある部分以外の部分及び屋根にあっては、30分間)加えられた場合に、屋外に火災を出す原因となるき裂その他の損傷が生じないものであること。

 

屋根は建築物の階数にかかわらず耐火30分性能の1種類のみとなっています。

ここでの屋根構造全体(葺き材、野地板、たるきなど全てを構成した状態)としての性能を規定しています。(葺き材や野地板等の材料のみの性能の限定ではない事がポイント。)

また、屋根耐火30分間の耐火構造の例示仕様として、平成12年建設省告示第1399号に記載があります。

◆平成12年建設省告示第1399号第5

令107条一号および三号に掲げる技術的基準に適合する屋根の構造方法は、次の各号いずれかとすることとする。

1.鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造
2.鉄材によって補強されたコンクリートブロック造、れんが造または石造
3.鉄鋼コンクリートもしくは鉄鋼モルタルで葺いたものまたは鉄鋼コンクリート、鉄鋼モルタル、鉄材で補強されたガラスブロックもしくは網入りガラスで造られたもの
4.鉄筋コンクリート製パネルで厚さ4㎝以上のもの
5.高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート製パネル

この告示に列記されていない構造については、国土交通大臣の個別認定を受けることにより「耐火構造」となります。

 

「耐火野地板」とは

「耐火野地板」とは、国土交通大臣に個別認定されている「耐火構造」の一部に使われている野地板のことです。

よって、「耐火野地板」を使えば全てが「耐火構造」になるとはいえません。葺き材、垂木、接合材などの仕様が認定と合致する必要があり、その詳細は個別認定を受けている耐火野地メーカーに確認する必要があります。

 

瓦での耐火認定は?

葺き材が瓦で、耐火認定を取得しているものは、薄形ALCパネル、硬質木片セメント板、火山性ガラス質複層パネルとなります。

(出典:淡路瓦設計・施工ガイドブック)

各耐火野地に対しての耐火番号等は上表を参考にしてください。

 

耐火野地板の施工例

各耐火野地板の細かい仕様等はメーカーにお問い合わせください。

参考までに、硬質木片セメント板の施工図は以下となっています。

 

瓦屋根の仕様はどうなっているの?

「瓦屋根の仕様はどうなっていますか?」ともご質問をいただきます。

破風板や桟木、防水紙などは各野地板メーカーにお問い合わせください。

瓦業界の資料としては、ちょっと古い資料となりますが、硬質木片セメント板での耐火仕様がありますので、ご紹介いたします!

 

瓦はJ形瓦の場合となっています。

軒先仕様としては、破風部分にはALC板と面戸にはしっくい等の湿式となっています!

下葺材はアスファルトルーフィング、瓦桟21×35で、さらに、流し桟工法となっています!

けらば仕様としては、破風部分、軒天部分がALC板となっています。

軒先・けらばとも注釈としまして、「破風板、鼻隠し、軒裏等は各行政庁と打ち合わせてください。」と記載されています。

 

まとめ:瓦の耐火構造仕様は3つ!

瓦の耐火構造仕様は3つありました!

葺き材が瓦で、耐火認定を取得しているものは、薄形ALCパネル、硬質木片セメント板、火山性ガラス質複層パネルとなります。

耐火番号は以下となっています!

●薄形ALCパネル:FP030RF-9320(葺き材指定なし)
●硬質木片セメント板:FP030RF-9091(粘土瓦など)
●火山性ガラス質複層パネル:FP030RF-9185(粘土瓦など)

 

 

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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