目次
屋根塗装で使うタスペーサーとは？
屋根塗装で使うタスペーサーとは、屋根塗装時に屋根材の隙間を塗料がふさがないようにするための縁切りの補助部材（スペーサー）です。
タスペーサーの特徴を以下に紹介します。
- スレート屋根塗装時に使われる補助部材（スペーサー）である
- スレートの上下の重なりに塗装前に差込んで使用する
- 一般な名称としては、「差込み型の縁切り補助部材」と呼ばれる
- タスペーサーとは、株式会社セイムが販売するプラスチック製スペーサーの商品名である
- 大きさは4×3㎝ほどでクリップのような形状のスペーサーである
タスペーサーの屋根塗装での役割は？
タスペーサーの屋根塗装での役割について紹介します。
スレート屋根の塗装工程で、塗装後に行われる「手作業で行う縁切り」の代わりに使用されるスペーサーです。
塗装前にタスペーサーを屋根材の上下の隙間に差し込むことで、塗装中・塗装後に塗料が入り込んでその隙間をふさいでしまうことを防ぐ役割があります。
タスペーサーは塗装後も隙間から抜くことなく、差込んだ状態とするため、塗装完了後に屋根に上がらなくて済みます。
手作業の縁切りと同じ効果があり、スレート屋根の雨漏り防止とスレート裏面の換気に役立ちます。
タスペーサーについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根塗装で使うタスペーサーってなに？メリットと費用相場も解説
タスペーサーが必要な屋根と不要な屋根がある？
タスペーサーが必要な屋根と不要な屋根があることについて紹介します。
タスペーサーが必要な屋根は、「スレート屋根」です。
タスペーサーが不要な屋根は、「陶器瓦やモニエル瓦（セメント瓦）、金属屋根（ガルバリウム鋼板）、アスファルトシングルなど」です。
タスペーサーが必要な屋根と不要な屋根について、次の章から詳しく解説していきます。
タスペーサーが適している屋根「スレート」の種類は？
タスペーサーが適している屋根「スレート」について詳しく解説します。
スレート屋根にもいくつかの種類があります。
タスペーサーが適しているスレート屋根の種類としては、「コロニアル・カラーベスト」などの踏み割れしにくいものです。
とくに、2004年までのアスベスト入りタイプが比較的強いので、タスペーサーは適しています。
タスペーサーが不要・適していないスレート屋根の種類は？
タスペーサーが適していない屋根について詳しく解説します。
まず、スレート本体の強度に不具合があり、塗装ができない屋根材と言われている「パミール」「レサス」などはタスペーサーが適していません。
2004年以降のゼロアスベストのスレート屋根は、踏み割れが発生しやすく、タスペーサーが適していない分類になります。
ゼロアスベストのスレート屋根の縁切り補助部材としては、タスペーサーではなく、薄くて踏み割れしにくいステンレス製の補助部材（リーヴスペーサー）がオススメとなります。
また、タスペーサーが不要なスレート屋根は、スレート屋根に反りが発生し、上下の隙間が4㎜以上空いている場合は、タスペーサーを差し込まなくても、塗料で隙間が埋まることがないので不要となります。
「パミール」「レサス」などは、なぜタスペーサーが不要？
「パミール」「レサス」などのタスペーサーが不要な理由について紹介します。
タスペーサーは塗装時に使用する部材であるため、塗装することができない「パミール」「レサス」には、タスペーサーを差し込む必要がありません。
同様に、他の屋根材となりますが、塗装することができない「ステンレス製屋根」「銅板葺き」の屋根材ではタスペーサーが不要です。
塗装する屋根材の中でも、「金属屋根（ガルバリウム鋼板屋根）」「アスファルトシングル」はタスペーサーを差し込む隙間がないため、タスペーサーは不要です。
タスペーサーと屋根の関係について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根塗装にタスペーサーは必要？ 役割とメリット・デメリットを解説
昔ながらの日本の屋根「瓦」はタスペーサーが不要？
昔ながらの日本の屋根「瓦」はタスペーサーが不要です。
瓦（陶器瓦・いぶし瓦）は塗装メンテナンス自体がNGとなっているため、タスペーサーを使用することもNGです。
一方で、モニエル瓦（コンクリート瓦/セメント瓦）は塗装品であるため、塗装メンテナンスを行うことがあります。
設置時には隙間が確保されような形状となっていますが、塗装時にその隙間が埋まってしまうリスクはありますがので、縁切りは必要です。
しかし、タスペーサーの形状はスレート屋根専用となっているので、モニエル瓦・セメント瓦には使用できません。
タスペーサーが不要な屋根の角度とは？
タスペーサーはスレート屋根用ですので、2.5寸～の屋根の角度に使用することになります。
屋根の角度では、タスペーサーの必要・不要はありません。
平らな陸屋根に使用される屋上防水では、防水メンテナンスであり、塗装とは関係がないため、タスペーサーは使用できません。
陸屋根・バルコニーなどの平らな屋根では、タスペーサーは不要です。
陸屋根の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
平らな屋根は、なぜタスペーサーが不要なの？
平らな屋根では、なぜタスペーサーは不要なのか？について解説します。
スレート屋根は2.5寸～以上の傾斜屋根で使用される屋根材です。
そのため、陸屋根でスレートは使用されておらず、タスペーサーも使用されることはありません。
仮に、陸屋根でスレートが使用されていた場合では、タスペーサーの使用は不可です。
スレートの重なりの隙間を開くことになり、雨水が入り込みやすくなるのでやめておきましょう。
【まとめ】タスペーサーが不要かどうかは屋根材と状況次第！
スレート屋根の塗装工程で、塗装後に行われる「手作業で行う縁切り」の代わりに使用されるスペーサーです。
屋根材の種類・屋根の状況次第で、タスペーサーを使用した方がいいのか・手作業の縁切りなのか・ステンレス製のリーヴスペーサーを使用した方がいいのか、検討が必要です。
屋根塗装でタスペーサーを使用してもらった方がいいか迷った際は、専門業者へお問い合わせください。
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