地震被害・屋根養生するとき、絶対やってはダメなこと!
福島県沖の地震による屋根養生で、落下して負傷しないように気をつけてください。
一昨年の千葉の台風による屋根養生では、死亡事故も発生しています。
他にも何十件と落下により病院へ運ばれているそうです。
そこで、屋根屋が若い職人へ口が酸っぱくなるほど、何回も教えることをご紹介します!
大波スレート屋根に登ることは絶対やってはいけません!
もっとも、落下事故が多い屋根は、スレート屋根(大波スレート)です。
工場や倉庫などによく使われていて、30年以上経過した建物が多いです。
スレート自体にひび割れが発生していて、落とし穴のように踏み抜けする危険性があります。
そのため、屋根屋でも、用心して登る屋根です。
スレート屋根(大波スレート)からの落下は、即、命に落とすことになりますので、絶対に登らないでください!
少しでも瓦が濡れていたら、フリット釉の瓦に登ることは絶対やってはいけません!
今回、地震では日本瓦被害が多いと思います。
日本瓦は、大きく2種類に分けることができます。
いぶし瓦と釉薬瓦です。
いぶし瓦
いぶし瓦は社寺仏閣でよく見かける表面に釉薬がない瓦のことです。
上の写真のように、経年による色ムラもあり、表面には、炭素被膜が付いています。
こちらの瓦は気をつけていれば滑りやすくはありません。
釉薬瓦
釉薬瓦とは、瓦の表面に釉薬を施すことで、いろいろな意匠性を高めた瓦のことです。
日本瓦の釉薬瓦は、約30~40年前に多く採用されていました。
色種としては、10種類ちょっとです。
実は、「雨が降って、少しでも表面が濡れたら、すぐに屋根から降りろ!」と言われている瓦がこの中にあります。
それは、釉薬の種類により分けられます。
フリット釉の釉薬瓦は濡れていたら、滑るのでNGです!
上の×がついている色の瓦はフリット釉と呼ばれる釉薬で色付けされています。
フリット釉は簡単にいうと、ガラス質の表面になっているものです。
瓦の表面がガラス質で、つるつるとなっているので、少しの雨でも足が滑ります。
屋根屋のすべりにくい靴・地下足袋でも滑るので、普通のスニーカーなら尚更です。
これらの色の瓦の屋根にブルーシートをかける場合、雨が降ってきたら、すぐに中止して、屋根から降りてください!
青色の瓦は雨が降ったら、すぐに屋根から下りてください!
青色の瓦は、雨で滑ります!
雨が降ったら、すぐに下りてください!
ねずみ色の瓦は雨が降ったら、すぐに屋根から下りてください!
ハイシルバー色は、いぶし瓦と同じようにグレー色でも、表面にガラス特有の光沢があります。
表面がつるつるなら、雨が降ったら、すぐに下りてください!
緑色の瓦は、雨が降ったら、すぐに屋根から下りてください!
緑色の瓦も同様です。
その他にも、黄色、黒色、ピンク色、茶色などがあります。
この釉薬瓦で、雨が降ったら、すぐに屋根から下りることは、プロの瓦屋さんが必ず行っていることです。
一般の方でブルーシートをかける場合、ぜひ、このルールを注意してください。
ポイントまとめ
●雨が降ったらすぐに滑る瓦の色は以下のものです!
・ねずみ色(光沢あり)・青色 ・緑色(光沢あり)
・オレンジ色・黄色 ・ピンク色 ・茶色(光沢あり)
・黒色(光沢あり)
●瓦屋でもすぐに下りるので、ボランティアの方は危険です!
その他のルール
・屋根の軒先で下を向かない!
・ドロなどで汚れた靴で屋根に上がらない!
・はしごは必ず、平らな所で使用する!
・はしごは必ず、屋根の平らな所にかける!
・屋根からものを落としても、追わない!
・風が強いときは、屋根に上がらない!
・雨が降っていたら、屋根に上がらない!
2mの高さから落ちても、死亡することがあります。
屋根は危険な作業場ですので、少しでも不安を感じる方は登ることをやめておきましょう!
ボランティアの方も十分に注意を払ってください!
(屋根屋でも、落下事故が毎年あります。)
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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