目次
屋根修理のDIYに足場は必要?
応急処置を除いて屋根の修理を足場なしで行うケースはほとんどありません。
屋根修理のDIYであっても基本的には屋根の修理に足場は必要なものとなります。
労働安全衛生規則
(作業床の設置等)
第 5 1 8 条 事 業 者 は 、 高 さ が 2 メ ー ト ル 以 上 の 箇 所 ( 作 業 床 の 端 、 開 口 部
等 を 除 く 。 ) で 作 業 を 行 う 場 合 に お い て 墜 落 に よ り 労 働 者 に 危 険 を 及 ぼ
す お そ れ の あ る と き は 、 足 場 を 組 み 立 て る 等 の 方 法 に よ り 作 業 床 を 設 け
な け れ ば な ら な い 。
2 事 業 者 は 、 前 項 の 規 定 に よ り 作 業 床 を 設 け る こ と が 困 難 な と き は 、 防
網 を 張 り 、 労 働 者 に 安 全 帯 を 使 用 さ せ る 等 墜 落 に よ る 労 働 者 の 危 険 を 防
止 す る た め の 措 置 を 講 じ な け れ ば な ら な い 。
上記は厚生労働省が作成した労働安全衛生規則の引用ですが、高さ2メートル以上では足場の設置などの危険防止措置の必要性について記載されています。
1階屋根でも高さ2メートル以上となっています。
屋根修理のDIYに足場が必要な理由
屋根修理のDIYに足場が必要な3つの理由を紹介します。
- 安全確保のため
- 作業の質の向上のため
- ご近所への配慮のため
それぞれについて簡単に解説します。
①安全確保のため
なんと言っても屋根は傾斜があるので、滑落しやすい場所です。
足場があれば、滑落しても最悪足場で止まることが多く、死亡事故までは発生しずらいです。
とくに、屋根修理の場所が軒先(屋根の先端)付近は危大変険ですので、安全確保対策を取りましょう。
②作業の質の向上のため
滑落する危険を感じながら屋根修理をしようとしても、しっかりと修理を行うことはできません。
修理をしたのか、屋根を汚したのかわからないことになりがちです。
足場を設置しておけば、作業に集中できるのでDIY修理もしっかり行うことができます。
③ご近所への配慮のため
屋根修理中には、道具やゴミ等を屋根から落としてしまうことがあります。
足場の養生ネットがあれば、そこで引っかかって隣地に落下することはありません。
また、ホコリ等が飛散しても、軽減してくれます。
屋根修理で隣家に迷惑を掛けないためにも、足場を設置しましょう。
屋根修理で足場が必要な理由について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理に足場が必要な3つの理由とは?費用相場や注意点も紹介
足場の設置が必要な屋根修理工事の例
足場が必要な屋根修理工事を紹介します。
- 屋根の葺き替え
- 屋根のカバー工法
- 屋根塗装
- 棟板金工事
- 雨樋工事
- 漆喰補修
- 防水工事
- 軒天の張り替え
- その他の高所作業
足場がなくても屋根修理のDIYができるケース
自己責任とはなりますが、足場がなくても屋根修理のDIYができるケースを紹介します。
- 高さが2m未満の屋根修理工事
- 陸屋根(屋上)の屋根修理工事
- 梯子や脚立を使って作業ができる屋根修理工事
高さ2m未満の屋根修理とは、ひさしの修理や高低差のある立地などがあります。
平坦な屋上などの修理は足場がなくてもDIYが可能です。
屋根修理のDIYは梯子や脚立を使うのもあり
自己責任とはなりますが、屋根修理のDIYで梯子や脚立・踏板を使って作業が可能な場合は、足場の設置はなしで行えます。
- 必ず2人以上で作業する
- 不安定な場所で梯子や脚立を使わない
- 脚立と脚立の間に踏板を入れて作業する
- 屋根に上がらない
- 命綱を使うようにする
また、可搬式作業台やコンステップなどをホームセンターなどで購入して使用すると梯子よりは作業しやすくなります。
可搬式作業台
コンステップ
単管パイプで足場をDIYで組むのは可能か?
単管パイプを用いて、自分で足場を組んでDIYを検討することはオススメできません。
労力と費用がかかり過ぎるからです。
また、一人で単管パイプを高く組んでいくのは安全面でも心配です。
組んでいる途中で倒れて、壁などを破損してしまうとかえって費用がかかってしまいます。
基本的には足場は業者に依頼することをオススメします。
足場の設置に必要な費用の相場
足場設置に必要な費用の相場は、
「足場設置に必要な費用 = 足場架面積 × ㎡単価」 で求められます。
足場の種類ごとの㎡単価の一覧表を紹介します。
足場の種類 | 費用目安 |
---|---|
クサビ(ピケ)足場 | 1,000~1,200円/㎡ |
パイプ(単管)足場 | 600~800円/㎡ |
単管ブラケット足場 | 800~1,000円/㎡ |
屋根足場 | 800~1,000円/㎡ |
具体的な例を用いて計算の方法を解説します。
では、足場架面積が180㎡の一戸建てにクサビ(ビケ)足場を設置する場合を計算してみます。
180㎡ × 1,000円/㎡ = 180,000円
一戸建て全周に足場を設置する場合は、家の大きさや立地にもよりますが、20~40万円を目安とお考えください。
ただ、屋根修理のDIYの場合、部分的な足場設置で済む可能性がありますので、業者さんに相談してみましょう。
屋根修理で足場を設置するときの注意点
足場を設置するときの注意点を3つ紹介します。
- 建物の近くに駐車している車は移動しておく
- 庭の植物の植え替えが必要かどうかを確認しておく
- 隣家の敷地を借りる可能性を考慮しておく
①建物の近くに駐車している車は移動しておく
足場を設置するときには、長いパイプを取り回しするスペースが必要となります。
建物近くで移動できるものは移動しておきましょう。
車などの高価なものも移動しておくと安心です。
②庭の植物の植え替えが必要かどうかを確認しておく
建物から約60㎝程度の部分に足場が設置されます。
庭の植物が植わっている部分に足場が来るか確認しておきましょう。
植物の植替えもしくは、足場の組み方を工夫する必要がありますので、事前に打ち合わせしておきましょう。
③隣家の敷地を借りる可能性を考慮しておく
敷地の立地によっては隣家の敷地を借りて足場を設置することもあります。
一般的には、お互い様となることが多いので、借りることができます。
だだし、隣家との関係が悪い方は借りれない可能性もありますので、事前に承諾を得ておきましょう。
屋根修理も足場設置も依頼した方が安い場合もある
屋根の修理はなかなかDIYで行うのが難しいケースが多いです。
また、雨漏りなどはDIYで修理したとしても、止まらないことも多々あります。
そのため、屋根の不具合によっては、屋根の修理も足場の設置も業者に依頼した方が結果的に安くなる場合があります。
屋根修理をDIYして、失敗してしまった事例をときどき見かけます。
瓦屋根の排水経路部分をDIYコーキングしてしまったために、雨漏りが悪化した事例です。
雨が降る度に野地板へ雨漏りするようになり、白い腐朽菌が発生している状況です。
白⇒の部分は、のし瓦積み棟の排水経路となっており、そこをコーキングしたために雨漏りが悪化した事例です。
屋根材は風雨で雨水が浸入するため、屋根材同士の重なりで雨漏りを防いでいます。
屋根材に隙間がある場合、雨水の入口にもなりますが出口にもなっています。
出口をふさいでしまうと雨漏りが悪化しますので、屋根材の隙間をコーキングすることは絶対にやめておきましょう。
応急処置だけをDIYで行い、屋根修理は業者に依頼することをオススメします。
屋根修理のDIYについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
専門業者への依頼も検討している方は屋根修理業者の探し方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理業者の探し方3選を紹介!注意点やポイントも解説します!
【まとめ】屋根修理のDIYであっても足場は必要です
屋根修理のDIYであっても基本的には屋根の修理に足場は必要なものとなります。
足場が必要な屋根修理工事を紹介しました。
- 屋根の葺き替え
- 屋根のカバー工法
- 屋根塗装
- 棟板金工事
- 雨樋工事
- 漆喰補修
- 防水工事
- 軒天の張り替え
- その他の高所作業
ほとんど全部の工事で必要となります。
自己責任とはなりますが、足場がなくても屋根修理のDIYができるケースを紹介しました。
- 高さが2m未満の屋根修理工事
- 陸屋根(屋上)の屋根修理工事
- 梯子や脚立を使って作業ができる屋根修理工事
また、雨漏りなどはDIYで修理したとしても、止まらないことも多々あります。
そのため、屋根の不具合によっては、屋根の修理も足場の設置も業者に依頼した方が結果的に安くなる場合があります。
屋根修理のDIYを検討している方は、併せて業者依頼も検討されることをオススメします。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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