目次
屋根修理を自分でやる方法!これなら自分でできる?
屋根修理を自分でやるのは高所作業になるため、あまりオススメできません。
それでも、やってみたいと思われるならこの程度なら自分でやるのもありかもと思えるものを紹介します。
- 屋根に防水テープを貼る
- 屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する
- 部分的な瓦の交換
①屋根に防水テープを貼る
屋根の劣化を簡易的に修理するなら、防水テープを貼り付けるだけで応急処置になります。
屋根材に穴が開いてしまったときは、防水テープでの応急処置が簡単です。
下の写真はトタン屋根(瓦棒葺き)の赤丸で囲った部分が錆びて穴が開いていました。
立上り部分全体を防水テープで覆うように応急処置しました。
防水テープはホームセンターなどで購入できるので、DIYには適しています。
ただし、長期間持つものではないので、応急処置とお考えください。
②屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する
屋根材のヒビ割れを応急的に補修する程度なら、市販のコーキング材を用いることで自分でできる可能性があります。
上の写真のように、スレート屋根のヒビ割れをコーキング材で応急処置することができます。
ただし、むやみに屋根材の隙間をコーキングで埋めてしまうと、本当は排水口となっている部分をコーキング材で埋めてしまった現場を見かけます。
この場合は、雨水が排出されなくなり、雨漏りが悪化して野地板が腐ってしまうことがあるので絶対にやめておきましょう。
③部分的な瓦の交換
瓦が1枚割れたなどの部分的な瓦の交換も可能な場合があります。
対象となるのは、築20年以上経過した日本瓦です。
この時代の日本瓦は全部を釘・ビス留めしていないので、DIYでの交換が可能です。
準備しておくものは、軍手・金づち・サンダー・土のう袋・交換用の瓦です。
割れた瓦を取り除き、新しい瓦を入れ込む作業となります。
日本瓦の交換する手順について詳しくはこちらの記事で解説しています。
瓦のDIYで交換する手順を紹介!不安な方は、瓦屋へ修理依頼を!
屋根修理を自分でやるときの注意点
屋根修理を自分でやるときの注意点を紹介します。
- 高所作業のため、落下して大きなケガをしないようにする
- 道具などを屋根から落として、下の人や物に危害を与えないようにする
- 万が一に備えて、一人作業は絶対にやめておく
- 修理が必要なところ以外を傷めないようにする
- 屋根の上を歩くときに、屋根材を踏み割れしないようにする
- 雨漏りしている場合、雨漏りが悪化しないように配慮する
- 火災保険が適用できなくなる可能性を理解しておく
屋根修理のDIYは難易度が高いので、事前にしっかりと情報を得るようにしましょう。
屋根修理を自分でやるなら足場だけでも業者に依頼しよう
屋根修理を自分でやる最大のリスクが、高所作業でケガのリスクがあることです。
そのリスク解消のために、足場だけでも業者に依頼するという選択肢もあります。
足場を設置することで、作業中の転落リスクを大きく下げることができます。
足場に綱を張ってもらっておくと、そこに安全帯を引掛けることができるので、屋根から滑り落ちるリスクも減らすことができます。
ただし、足場設置費用は全周すると20~万円となります。
屋根修理に足場が必要な理由について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理に足場が必要な3つの理由とは?費用相場や注意点も紹介
屋根修理を自分でやるのに必要な道具や材料
屋根修理を自分でやるのに必要な道具を紹介します。
- 屋根材(部分補修や交換の場合)
- 安全帯
- 高圧洗浄機またはホース
- 防水テープ
- コーキングに必要な道具一式
①屋根材
屋根材の部分交換や補修を行う場合は、自分の家の屋根材を入手しておくことが必要です。
スレート屋根、瓦などは、同じように見えても製造メーカーや品種が異なる場合があります。
図面でわからない場合は、あらかじめ写真を撮影して、屋根材メーカーに問い合わせするなどして、屋根材の商品を特定して入手しておきましょう。
作業中に別の場所の屋根材を割ってしまうこともありますので、数枚余分に手配しておきましょう。
②安全帯
足場に綱を張ってもらい、その綱に安全帯を引掛けることで、転落リスクを大幅部下げることができます。
ただし、使い慣れていないと安全帯に引っかかってコケてしまう可能性もあるので、地面の上で練習しておきましょう。
③高圧洗浄機またはホース
屋根を塗装する場合は、その前に屋根の汚れをしっかりと落とす必要があるため、高圧洗浄機やホースが必要です。
高圧洗浄する際には、隣家に飛び散らないような配慮が必要です。
足場を設置して養生シートを張っておくことで、飛散を軽減することができます。
④防水テープ
ホームセンターで屋外用の防水テープを購入しておきましょう。
防水テープも種類がありますので、屋根材に合ったものを購入しましょう。
粘着性能が強力なものは、はがしたときに痕が残ってしまうものもあるので、応急処置の期間によっても選ぶものを変更しましょう。
⑤コーキングに必要な道具一式
コーキングに必要な道具は以下となります。
コーキング材・コーキングガン・プライマー・ハケ・マスキングテープ・ヘラ・手袋・土のう袋(ゴミ袋)が必要です。
これらはホームセンターですべて用意することができます。
注意点としては、将来塗装する部分をコーキングする場合は、変成シリコン系のコーキング材を選びましょう。
安価なのはシリコン系コーキングですが、塗装をはじいてしまうので、やめておきましょう。
DIYでコーキング処理する方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【雨漏りの応急処置】コーキング剤で素人が直す方法【プロが解説】
屋根修理を自分でやったときの費用と業者の修理費用
屋根修理を自分で応急処置したときの費用と業者の修理費用の目安を紹介します。
修理の内容 | 自分でやる費用の目安 | 業者に依頼する費用の目安 |
---|---|---|
屋根の防水テープ貼り | 2,000~円 | 3~万円 |
コーキング材による屋根材の補修 | 5,000~円 | 5~万円 |
部分的な瓦の交換 | 3,000~円 | 3~万円 |
(※足場設置費用は除く)
DIYで行う応急処理は約1/10となります。
ただし、あくまでも応急処置となるので、将来的には屋根修理業者による修理が必要になるとお考えください。
あらゆる屋根修理工事の費用の相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根工事費用の相場は?あらゆる金額を創業150年の屋根屋が紹介
屋根修理を自分でやるメリット
屋根修理を自分でやるメリットを紹介します。
- 費用を抑えられる
- 悪徳業者にダマされるリスクがない
- 業者の都合に左右されずにすぐ修理できる
屋根修理を自分でやるメリットとしては、費用を抑えることができます。
応急処置とはなりますが、一旦は安価にしのぐことが可能です。
次に業者選びの時間や業者の日程による待ちの時間がなくなり、自分の都合ですぐに修理できます。
また、「悪徳業者にダマされる」などの心配をすることがなくります。
屋根修理を自分でやるデメリット
屋根修理を自分でやるデメリットを紹介します。
- 転落によるケガや熱中症のリスクがある
- 始めから業者に頼む方が安くなることがある
- 直る保証がなく修理前より状況が悪化するリスクがある
- 騒音や塗料の飛散対策ができず近隣トラブルになる可能性がある
屋根修理を自分でやるデメリットは何と言っても落下するリスクがあることです。
また、DIYは応急処置となるため、結局、始めから業者に修理してもらった方が安くなることもあります。
雨漏りなどは直る保証がなく、かえって、雨漏りが悪化することも想定しましょう。
雨漏りの屋根修理はDIYではなく、雨漏り修理業者にはじめから依頼することをオススメします。
屋根修理を自分でやって失敗した事例を紹介
屋根修理をDIYして、失敗してしまった事例を紹介します。
瓦屋根の排水経路部分をDIYコーキングしてしまったために、雨漏りが悪化した事例です。
雨が降る度に野地板へ雨漏りするようになり、白い腐朽菌が発生している状況です。
白⇒の部分は、のし瓦積み棟の排水経路となっており、そこをコーキングしたために雨漏りが悪化した事例です。
屋根材は風雨で雨水が浸入するため、屋根材同士の重なりで雨漏りを防いでいます。
屋根材に隙間がある場合、雨水の入口にもなりますが出口にもなっています。
出口をふさいでしまうと雨漏りが悪化しますので、屋根材の隙間をコーキングすることは絶対にやめておきましょう。
優良な屋根修理業者の見つけ方と選び方
知り合いに屋根修理業者がいる方はほとんどいらっしゃいません。
そこで、優良な屋根修理業者の見つけ方・選び方をご紹介します。
見つけ方は以下の2つです。
- 地元の雑誌・業界の雑誌
- インターネットのサイト
地元の雑誌や建築業界の雑誌に取り上げられている屋根業者を探すことです。
地元のタウンフリーペーパーや地元の新聞で紹介されたり、広告を出している屋根修理業者は、地元中心に活動している業者なので変なことはできません。
また、同様に建築業界の雑誌に取り上げられている業者も同様です。
インターネットのサイトから屋根業者を探すことです。
屋根の不具合と地域名を入れて、検索すると屋根修理業者が上位にきます。
ただし、業者以外にも全国規模のweb集客会社も上位にきます。
集客会社は、加盟している業者に紹介する仕組みですので、どの業者が来るかわからないのでオススメできません。
上位に来た屋根修理業者なら情報も多いので、比較して選ぶことができます。
屋根修理業者の探し方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理業者の探し方3選を紹介!注意点やポイントも解説します!
優良な屋根修理業者を選ぶ参考として、5つの特徴を紹介します。
- 丁寧な説明
- しっかりした見積書
- 相場内の修理費用
- 近所への配慮
- 充実したアフターフォロー
とくに、屋根の用語は一般の方では全くわからないと思います。
一方的に説明されても理解ができないことがほとんどです。
写真や資料などを交えて、丁寧で、わかりやすい説明をしてくれる業者を選びましょう。
優良な屋根修理業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな屋根修理業者に頼めば良いの?優良業者の5つの特徴を解説!
【まとめ】屋根修理は基本的に応急処置だけにしよう
屋根修理を自分でやるのは高所作業になるため、あまりオススメできません。
それでも、やってみたいと思われるなら以下のような応急処置だけにしておきましょう。
- 屋根に防水テープを貼る
- 屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する
- 部分的な瓦の交換
その中でも、屋根に防水テープを貼る応急処置がオススメです。
コーキング材の補修や瓦の交換は意外と難しいので、屋根修理業者に依頼することもご検討ください。
また、雨漏りなどの屋根修理は防水テープなどを貼る応急処置だけとし、本格的な雨漏り修理は屋根修理業者に依頼しましょう。
雨漏り修理でコーキング材をDIY施工するとかえって、雨漏りが悪化する可能性がありますのでやめておきましょう。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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