自分で屋根のリフォームをする際に無視できない3つのリスクを解説

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の屋根・雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 自分で屋根のリフォームをする際のリスクを知りたい
  • 自分で屋根のリフォームができるのかが知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「自分で屋根のリフォームをする際のリスクを知りたい」「自分で屋根のリフォームができるのかが知りたい」という方に向けて書かれています。

屋根の大規模なリフォームは、多額の費用が必要です。
できるだけリフォーム費用を抑えたい人は、自分で屋根のリフォームができないかと考えますよね。

本記事では、自分で屋根のリフォームをする際に無視できないリスクについて解説していきます。
これから自分で屋根のリフォームをやろうと考える方に役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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自分で屋根のリフォームをする際に無視できない3つのリスク

自分で屋根のリフォームをする場合、無視できない3つのリスクがあります。

  1. ケガをするリスク
  2. リフォームしても直らないリスク
  3. 火災保険が使えなくなってしまうリスク

それぞれについて詳しく解説していきます。

 

①自分で屋根のリフォームをするとケガをするリスクがある

屋根の上で作業を行うことは、高所作業となるため大変危険ですのでケガするリスクがあります。

屋根から地面までは1階屋根だと4~5m、2階屋根だと6~7mあります。

屋根から転落した場合は入院するような大ケガとなりますし、最悪の場合は命の危険まであります。

厚生労働省の調べでは、平成26~30年の5年間で、680人が墜落・転落で死亡しています。(作業中の事故)

経験豊富な屋根職人でも転落して死亡する危険な作業です。

屋根にほとんど上がったことない人が屋根の上で作業することは、大げさではなく命掛けとなりますのでオススメできません。

 

②自分で屋根のリフォームをやっても直らないリスクがある

瓦・スレートなどの屋根材には屋根材同士に適切な隙間が必要な構造となっています。

その隙間から雨水が排出される仕組みとなっているので、むやみにコーキングしてふさいでしまうとかえって、雨漏りが悪化することが多いです。

 

雨漏りで屋根のリフォームを行う場合、専門的な知識や技術がない人は、そもそも修理しなければならない場所を見極めることが難しいです。

さらに、DIYが可能なのかの見極めることは不可能です。

特に瓦の割れ、瓦のずれ、漆喰(しっくい)の剥がれやスレート屋根のヒビ割れなどをDIYで補修することは難しいので、オススメできません。

間違ったリフォームや誤ったリフォームをしてしまうと、さらに状況を悪くしてしまったり、業者に支払う費用が余分に必要になってしまったりすることがあるのでご注意ください。

 

③自分で屋根のリフォームをすると火災保険が使えないリスクがある

自然災害(台風、大雪、雹)により屋根が壊れてしまった場合は、風災に対応している火災保険にご加入の場合、保険を利用することで屋根の修理費用の全額または一部の費用が補償されます。(保険を使うための費用はかかりません。)

台風などで屋根に被害が発生して、火災保険を利用して修理ができる場合であっても、申請前に自分でDIYによる修理を行ってしまうと火災保険の適用が難しくなってしまうことがあります。

DIYする前の被害写真が必要なのですが、撮り忘れてしまうことが多いようです。

また、被害を直す業者からの見積書も必要となるため、DIYは応急処置程度までとしておきましょう。

屋根修理で火災保険を使う場合について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理で火災保険は使えるの?申請方法から注意点まで徹底解説!

 

屋根のリフォームを業者に依頼したときの費用相場

屋根全体の屋根のリフォームを業者に依頼したときの費用相場の目安を紹介します。

屋根全体のリフォームとは、葺き替え、葺き直し、カバー工法、塗り替えとなります。

葺き替えとは、既存の屋根材をめくり、新しい屋根材に交換するリフォームのことで、葺き直しとは瓦屋根限定のことで、既存の瓦を順番にめくりながら、その瓦を再利用して新たに屋根に留め付けるリフォームのことです。

4つの屋根リフォームの費用相場の目安をまとめました。

修理内容約100㎡の建物の費用相場
葺き替え
※古い屋根材を撤去して、新しい屋根材を施工
100~240万円
瓦の葺き直し
※瓦を部分的に外しながら、ビス留めする
70~150万円
カバー工法
※金属屋根、アスファルトシングルで重ね葺き
80~150万円
塗り替え
※既存のスレート・金属屋根の再塗装
40~80万円

※上記には足場費用は含まれていません。

 

屋根修理費用の目安について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理費用の目安を知る重要性!工事別の料金を徹底解説

 

自分で屋根のリフォームをやるより工事代金の節約をしよう

大規模なリフォームはどうしても大きな金額が必要となってしまいますが、それを自分でリフォームするとなるとかなり大きなリスクを背負うことになります。

材料代も高額となりますし、DIYが成功するとは限りません。

DIYで失敗した場合はプラスで業者に工事費用を支払うはめになってしまいます。

そのリスクを考えるとはじめから業者に依頼して、発生する工事代金をできるだけ安くすることに重きをおく方が現実的だと思います。

工事代金を安くする方法としては、以下のことがあります。

  • 相見積もりをする
  • 下請け業者に仕事を依頼する工務店ではなく、専門業者に依頼する
  • 工事範囲を絞り込む
  • 材料の仕様を自分のイメージに合うものにする

 

屋根修理を安い費用でするために必要なことについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理を安い費用でするために必要なことは?屋根屋が徹底解説

 

屋根の補修程度なら自分でやってみる価値はある

基本的には屋根のリフォームや屋根の補修はオススメできませんが、応急処置程度の補修であれば、どうしてもやってみたいという方やDIYに自信がある方ならやってみる価値があります。

応急処置程度の補修は以下のものがあります。

  1. 屋根に防水テープを貼る
  2. 屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する
  3. 部分的な瓦の交換

それぞれについて簡単に解説します。

①屋根に防水テープを貼る

屋根の劣化を簡易的にリフォームするなら、防水テープを貼り付けるだけの応急処置が有効です。

屋根材に穴が開いてしまったときは、防水テープを貼ることは簡単で、短期的に雨漏りを防ぐことも可能です。

瓦屋根・トタン屋根・スレート屋根に対応可能です。

防水テープを貼る部分をきれいに掃除しておくことが肝心となります。

②屋根材のヒビ割れをコーキング材で補修する

屋根材のヒビ割れを簡易的にリフォームするなら、市販のコーキング材を塗る応急処置が有効です。

スレート屋根のヒビ割れはコーキング材を塗ることで、それ以上ヒビ割れが拡大しないようにすることができます。

ただし、雨漏りしている場合は、屋根材のヒビ割れをコーキングしただけでは止まらないことが多いです。

③部分的な瓦の交換

瓦が数枚割れた場合に簡易的にリフォームするなら、部分的に瓦の交換をすることができます。

DIYでの瓦の交換は、築20年以上経過した日本瓦です。

最近の瓦は防災瓦で留め付けがしっかりしているため、DIYで交換することはほぼ不可能です。

割れた瓦を取り除き、新しい瓦を差し込む作業となります。

新しい瓦は新築時に補修用で残してもらっている瓦を使用しましょう。

補修用の瓦がない場合は、DIYはあきらめて業者に修理依頼することをオススメします。

 

屋根の補修を自分でやったときと業者がやったときの費用

屋根を自分で応急処置したときの費用と業者の修理費用の目安を紹介します。

修理の内容自分でやる費用の目安業者に依頼する費用の目安
屋根の防水テープ貼り2,000~円3~万円
コーキング材による屋根材の補修5,000~円5~万円
部分的な瓦の交換3,000~円3~万円

※足場費用は含まれていません。

自分で行う応急処理は業者による修理の約1/10となります。

ただし、自分で行う応急処置は一時的なもので、長期間は持ちません。

将来的には屋根修理業者による修理が必要にはなります。

 

屋根の補修を自分でやるなら足場だけでも設置してもらおう

屋根修理を自分でやる最大のリスクが、転落してケガすることです。

そのリスク解消のために、足場だけでも業者に依頼して設置してもらうことをオススメします。

足場を設置することで、作業中の転落リスクを大きく下げることができます。

足場に綱を張ってもらっておくと、そこに安全帯を引掛けることができるので、屋根から滑り落ちるリスクも減らすことができます。

足場設置費用の目安は全周すると20~万円となります。

費用はかかりますが、命には代えられないと割り切りましょう。

屋根の修理に足場が必要な理由について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理に足場が必要な3つの理由とは?費用相場や注意点も紹介

 

【まとめ】自分で屋根のリフォームをするのはやめておこう

自分で屋根のリフォームをする場合、無視できない3つのリスクを紹介しました。

  1. ケガをするリスク
  2. リフォームしても直らないリスク
  3. 火災保険が使えなくなってしまうリスク

屋根にほとんど上がったことない人が屋根の上で作業することは、大げさではなく命掛けとなるので、オススメできません。

大規模なリフォームはどうしても大きな金額が必要となってしまいますが、業者に依頼して、発生する工事代金をできるだけ安くすることに重きをおく方が現実的だと思います。

工事代金を安くする方法としては、以下のことがあります。

  • 相見積もりをする
  • 下請け業者に仕事を依頼する工務店ではなく、専門業者に依頼する
  • 工事範囲を絞り込む
  • 材料の仕様を自分のイメージに合うものにする

費用を抑えるには、大規模リフォームではなく不具合だけをしぼって直す部分修理を行うことがもっとも有効ですので、部分修理を行う業者を探しましょう。

 

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