屋根の張替え時期っていつ?必要な費用や注意すべき症状も紹介

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 屋根の張替え時期について知りたい
  • 屋根の張替え時期に見られる症状について知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「屋根の張替え時期について知りたい」「屋根の張替え時期に見られる症状について知りたい」という方に向けて書かれています。

屋根の張替えはタイミングを逃してしまうと、雨漏りを引き起こし家の価値が下がってしまう原因にもなります。

でも、屋根の張替え時期っていつのなのかって少しわかりにくいですよね。

そこで本記事では、屋根の張替え時期について解説していきます。
屋根の張替え時期に見られる症状も詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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屋根の張替え時期っていつ?

屋根の張替え時期の目安は屋根材によって大きくことなりますが、築25~年程度とお考えください。

各屋根材の張替え時期の目安を以下にまとめます。

屋根材の種類屋根張替えの目安
50年以上
セメント製・モニエル30年
スレート30年
アスファルトシングル15~30年
ガルバリウム鋼板25~30年
石付金属屋根30年
樹脂繊維セメント30年

瓦屋根はダントツで耐久性が高いです。

瓦本体の材料が強い上に、部分補修が可能となっているためです。

屋根葺材の更新までの期間は、一般仕様については60年程度、高耐久仕様については80年程度とする。

(引用先:日本建築学会の建築工事標準仕様書・同解説12/屋根工事の第3版)

 

屋根の張替え時期と防水シートの関係

屋根の張替え時期は、防水シート(ルーフィング)との関係を考慮して検討する必要があります。

住宅用のどの屋根材も防水シートなしには施工できず、防水シートとセットで雨漏りを防いでいるからです。

屋根材の寿命がきていなくても、防水シートの寿命で張替えが必要となります。

※瓦の場合は部分補修で防水シートも交換可能です。

 

ルーフィングについてYouTubeで詳しく解説しています。

 

屋根の張替え時期に見られる注意すべき症状

屋根の張替え時期に見られる注意すべき症状に紹介します。

  1. 広い範囲のヒビ割れや欠け
  2. 広い範囲の傷みや色あせ
  3. カビやコケ・藻が発生している
  4. 雨漏り

それぞれについて簡単に解説します。

①広い範囲のヒビ割れや欠け

スレート・セメント製屋根材などは屋根材の劣化により、広範囲にヒビ割れや欠け、はがれ等が発生します。

広範囲に発生している場合は屋根材の寿命とお考えください。

②広い範囲の傷みや色あせ

ガルバリウム鋼板などの金属屋根材は広範囲で錆びや色あせが発生します。

広範囲に赤錆びが発生したら、屋根材の寿命とお考えください。

③カビやコケ・藻が発生している

スレート・セメント製などの水分を吸いやすい屋根材はコケ・藻などが発生しやすいです。

広範囲でコケ・藻などが発生している場合、年数が経過しているため、防水シートが寿命のサインです。

④雨漏り

雨漏りは屋根が劣化しているサインです。

雨漏りを放置はできないため、屋根材によっては張替えのサインとなります。

 

屋根の張替えに必要な費用

屋根の張替えに必要な費用についてまとめました。

屋根の張替えは既存・新規の屋根材が何か、屋根形状、屋根勾配等によって金額を大きく異なりますので、目安とお考えください。

既存の屋根材施工内容総額費用目安
瓦⇒瓦160~240万円
瓦⇒スレート120~160万円
瓦⇒ガルバリウム鋼板160~200万円
スレートスレート⇒スレート100~140万円
 (カラーベスト・コロニアル)スレート⇒ガルバリウム鋼板140~180万円
セメント瓦セメント瓦⇒瓦140~220万円
 (モニエル瓦・厚形スレート)セメント瓦⇒ガルバリウム鋼板140~180万円
トタン(カラー鋼板)トタン⇒ガルバリウム鋼板100~140万円

 

屋根葺き替え工事について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根葺き替え工事の費用相場は?屋根材ごとに違う金額を完全解説

 

屋根の張替えに必要な費用の内訳

屋根の張替え工事に必要な費用の内訳を紹介します。

既存屋根の撤去費・処分費、新規屋根の施工費、下地補修費、防水シート、足場費用等が主な内訳です。

内容費用相場(㎡単価)
既存屋根材の撤去費1,500~3,000円/㎡
既存屋根材の処分費1,500~3,000円/㎡
新規屋根材の材料・施工費【日本瓦・平板瓦】 8,000~12,000円/㎡
【スレート/カラーベスト・コロニアル】 5,000~8,000円/㎡
【ガルバリウム鋼板/横葺き・縦葺き】 6,500~9,000円/㎡
下地材料・補修費2,500~3,500円/㎡
防水シート材料・施工費500~1,500円/㎡
足場費用900~1,500円/㎡

既存屋根の状態によって、下地補修費は大きく異なります。

上記内訳以外として、福利厚生費・諸経費・残材処分費等が必要です。

 

屋根の張替えとカバー工法はどっちがいい?

屋根の張替え時には、カバー工法と比較・検討することが一般的です。

屋根の張替えとカバー工法の違いについて解説します。

屋根の張替えのメリット

・古い屋根材を撤去して、木材の屋根下地(野地板)を確認することができます。

・屋根下地が劣化している場合は健全な状態に交換できるので、屋根はよみがえります。

カバー工法のメリット

・古い屋根材を撤去しないため、その撤去費・処分費が必要なく、今回の工事費が屋根の張替えと比較して少し安価となります。

屋根の張替えのデメリット

・カバー工法に比べて、費用がかかります。

カバー工法のデメリット

・カバー工法は、次回の屋根修理費用(解体・葺き替え)が2倍以上の高額になってしまう可能性があります。

・とくに、アスベストが含まれる屋根材は将来へ負の遺産を先送りすることになり、費用がかさむ可能性があります。

 

カバー工法について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理でカバー工法を行うメリットやデメリットは?注意点も解説!

 

屋根の寿命はメンテナンスで決まる

屋根の張替えの時期を遅らせるには、屋根のメンテナンスが重要です。

屋根を長く持たせる点検頻度としては台風ごとに行うことをオススメします。

地面からの目視点検で十分です。(何か違和感を感じたら、屋根業者に点検を依頼しましょう。)

屋根に上がっての業者点検は10年毎となります。

スレート・セメント製・ガルバリウム鋼板などの塗装製品は約10年ごとに塗装することで屋根材自体の寿命は延命できます。

ただし、防水シートをメンテナンスすることはできないため、大幅な延長は期待できません。

 

瓦屋根のメンテナンスは不具合が発生したときに部分修理することで延命できます。

主な屋根の部分修理の種類と費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。

修理内容約100㎡の建物の費用相場
破損した瓦の差し替え2.5~万円
※例5枚の場合、5万円程度です。
棟板金の取替え5~15万円
※棟板金の形状や長さによって異なります。
雪止設置10~30万円
※隣の家や車に被害が出る場所に増設します。
しっくいの塗り替え6~20万円


瓦棟部の葺き替え25~50万円
雨漏り修理10~50万円
※雨漏りしている場所の部分のみの補修です。

 

屋根の工事別の料金について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理費用の目安を知る重要性!工事別の料金を徹底解説

 

すぐに屋根の張替えを勧める業者は気をつけよう

業者の中には、すぐに屋根張替え工事を勧めてくる業者もあり、そのような業者には注意しましょう。

とくに、瓦屋根・セメント製屋根材の場合、その手の業者はあの手・この手で(軽量化・耐震化などを理由に)ガルバリウム鋼板屋根へ張替えを提案します。

瓦屋根の雨漏りは部分補修で直るので、費用は張替えに比べて大幅に安価です。

築年数が40~50年とか、建物全体の大規模修繕を行うとか、他の要因がなければ張替えしなくても大丈夫です。

悪徳訪問業者は瓦屋根であれば、不具合の有無にかかわらずピンポンして、張替えをすすめるので、だまされないようにしましょう。

瓦屋根であれば、瓦屋根工事業者に点検・確認してもらうことをオススメします。

 

悪徳業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理の悪徳業者の5つの特徴や断り方を屋根屋が徹底解説

 

屋根の張替え時期が近づいたら優良業者を探そう

屋根の張替え時期が近づいたら優良業者探しをはじめましょう。

屋根の張替え工事は建物のリフォームの中でも費用面からすると大規模工事の範囲に入ってきます。

築10年を過ぎた建物でハウスメーカーや工務店、リフォーム業者に依頼をした場合、マージン(仲介費用)分の費用を上乗せして、実際の作業は屋根修理業者が修理を行うこととなります。

屋根修理業者は屋根に関する専門的な知識や技術を持っているため、屋根の修理だけを行うなら、屋根修理業者だけでも完結するので、直接依頼することで費用を安価にすることができます。

屋根修理業者へ相見積もりをすることで、提案される必要な工事や費用面の比較をすることができ、業者選びに役立ちます。

もっとも安価な業者を選ぶよりも、もっとも信頼できる業者を選ぶことをオススメします。

また、屋根の張替え工事は近所への配慮が必須となりますので、しっかりと対応してくれる業者を選びましょう。

 

【まとめ】屋根の張替え時期は条件によって変わる

屋根の張替え時期の目安は屋根材によって大きくことなりますが、築25~年程度とお考えください。

屋根の張替え時期は、防水シート(ルーフィング)の寿命を考慮して検討する必要があります。

ただし、瓦の場合は防水シートも部分修理できるので、50年以上と長持ちします。

屋根の張替えの時期を遅らせるには、屋根のメンテナンスが重要です。

屋根点検していても、定期的にメンテナンスしている屋根はしっかりしています。

屋根修理業者は屋根に関する専門的な知識や技術を持っているため、屋根の修理だけを行うなら、屋根修理業者だけでも完結するので、直接依頼することで費用を安価にすることができます。

屋根の張替え時期が近づいたら優良な屋根修理業者探しをはじめましょう。

 

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