目次
- 屋根の老朽化とのサインは?
- 屋根の老朽化を放置するとどうなる?
- 老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント①タイミング
- 老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その1.葺き替え)
- 老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その2.スレート屋根のカバー工法)
- 老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その3.トタン屋根のカバー工法)
- 老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント③耐用年数
- 老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事のメリット
- 老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事のデメリット
- 老朽化した屋根を変えたい!カバー工法のメリット
- 老朽化した屋根を変えたい!カバー工法のデメリット
- 老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事とカバー工法、どっちを選ぶ?
- 【まとめ】老朽化した屋根はカバー工法よりも葺き替えがおすすめ
屋根の老朽化とのサインは?
屋根の老朽化した状態について紹介します。
- 屋根材の割れ
- 屋根材の変色
- 隙間があく
上記状態の屋根の症状は老朽化したサインですので、このような状態を見つけたらどうしたらいいのかお伝えしていきます。
屋根の老朽化を放置するとどうなる?
屋根の老朽化を放置するとどうなるのか紹介します。
老朽化した屋根を放置すると、以下のようなトラブルが起こるリスクが高まります。
- 雨漏り
- 屋根がめくれる
- 瓦が落ちる
屋根は普段気にしていない方がほとんどなので、屋根の老朽化を最初に感じる症状としては、雨漏りとなります。
屋根の老朽化を放置したままですと、屋根下の天井から雨漏りしてきます。
また、台風などの強風で屋根材がめくれる被害が発生します。
屋根材はくぎ・ビスなどで屋根下地の野地板に留め付けられていますが、雨水浸入や結露などで野地板が劣化していくので、留め付け強度が低下します。
巨大台風などでは屋根材が飛散するトラブルにつながります。
瓦屋根は昔の仕様のままでも長持ちするのですが、外観からではわからない老朽化が進むので、巨大地震などで瓦が落ちる被害が発生します。
老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント①タイミング
老朽化した屋根を変えるリフォーム前に考えるべきポイント①として、タイミングについて紹介します。
屋根のリフォームを検討するべきタイミングは以下のような状態です。
- 屋根が破損している
- 屋根材の耐用年数が切れそう
- 屋根の補修が必要な箇所が多い
- 屋根から複数箇所で雨漏りが発生している
屋根を地面から見て、屋根が破損しているとわかったら、屋根の老朽化は進んでいるので、屋根を変えるリフォームのタイミングです。
また、屋根材の耐用年数は、瓦が60年、それ以外の屋根材は30年ですので、その耐用年数近くの屋根はリフォームのタイミングです。
そのため、スレートやトタン屋根で25~30年経過している場合は、塗装メンテナンスではなく、屋根大規模改修工事がオススメとなります。
老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その1.葺き替え)
老朽化した屋根を変えるリフォーム前に考えるべきポイント②予算として、その1.葺き替えについて紹介します。
屋根の葺き替えとは、既存の屋根材を取り外し、新しい屋根材・防水シートを設置する工事のことです。
屋根の葺き替え工事の一般的な費用相場の目安をについてまとめます。
既存の屋根材 | 施工内容 | 総額費用 |
---|---|---|
瓦 | 瓦⇒瓦 | 160~240万円 |
瓦⇒スレート | 120~160万円 | |
瓦⇒ガルバリウム鋼板 | 160~200万円 | |
スレート | スレート⇒スレート | 100~140万円 |
(カラーベスト・コロニアル) | スレート⇒ガルバリウム鋼板 | 140~180万円 |
セメント瓦 | セメント瓦⇒瓦 | 140~220万円 |
(モニエル瓦・厚形スレート) | セメント瓦⇒ガルバリウム鋼板 | 140~180万円 |
トタン(カラー鋼板) | トタン⇒ガルバリウム鋼板 | 100~140万円 |
約100㎡の建物であった場合、屋根葺き替え工事費用は100~240万円程度とお考えください。
ただし、既存・新規の屋根材が何か、屋根形状、屋根勾配等によって、金額が異なります。
屋根の葺き替え工事について詳しくはこちらの記事で解説しています。
老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その2.スレート屋根のカバー工法)
老朽化した屋根を変えるリフォーム前に考えるべきポイント②予算として、その2.スレート屋根のカバー工法について紹介します。
カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい防水シートと屋根材をかぶせる工法のことです。
カバー工法工事の一般的な費用相場の目安をについてまとめます。
カバー工法を行うときの屋根修理費用は約80~万円となります。
作業項目 | 1㎡あたり費用目安 | 1棟あたり費用目安 |
---|---|---|
カバー工法での屋根材設置 | 6,000~12,000円(屋根材の種類により異なる) | 60~120万円 |
粘着層付防水シート設置 | 1,500~2,000円(防水シートの種類により異なる) | 15~20万円 |
屋根下地設置(野地合板増し張り) | 2,500~3,000円 | 25~30万円 |
雪止・軒・けらば・棟などの板金設置(必要に応じて) | 2,000~5,000円 | 20~50万円 |
諸経費・廃材処分費等 | 1,000~2,000円(全体の8~10%) | 10~20万円 |
※屋根下地設置は既存屋根材の状態で必要となる場合があります。
※その他に足場費用が必要となります。
スレート屋根・アスファルトシングル屋根などの平滑な屋根で採用される工法です。
一方で、瓦屋根、セメント瓦屋根などの厚み・凹凸のある屋根では対応していません。
老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント②予算(その3.トタン屋根のカバー工法)
老朽化した屋根を変えるリフォーム前に考えるべきポイント②予算として、その3.トタン屋根のカバー工法について紹介します。
トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根のカバー工法でリフォームする費用の目安は、30坪くらいの一戸建ての屋根の場合だと100~140万円程度です。
トタン屋根の上に野地合板を設置する場合は、30~40万円程度追加となります。
既存トタン屋根の状態や新規ガルバリウム鋼板屋根の種類によって、費用は変わってきます。
老朽化した屋根を変えたい!リフォーム前に考えるべきポイント③耐用年数
老朽化した屋根を変えるリフォーム前に考えるべきポイント③として、耐用年数について紹介します。
今後の建物の使用期間を念頭に置いて、新規屋根材の耐用年数も考慮して屋根材選びを行いましょう。
主な屋根材の耐用年数を下記表にまとめましたので、ご参考にしてください。
屋根材の種類 | 屋根張替えの目安 |
---|---|
瓦 | 60年以上 |
セメント製・モニエル | 30年 |
スレート | 30年 |
アスファルトシングル | 15~30年 |
ガルバリウム鋼板 | 25~30年 |
石付金属屋根 | 30年 |
樹脂繊維セメント | 30年 |
さらに、屋根材によっては塗装メンテナンスが必要ないものがありますので、塗装メンテナンスの必要性も確認しておきましょう。
老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事のメリット
老朽化した屋根を葺き替え工事するメリットを紹介します。
屋根のメンテナンスとしては、王道であり、葺き替えすることで屋根はリセットされます。
屋根葺き替え工事には、以下のメリットがあります。
- 建物の耐久性が向上する
- 屋根下地材の点検や補修が可能になる
- 自然災害への耐性が高まる
- 雨漏りのリスクが解消される
屋根は建物の中でもっとも過酷な部位であり、降雨、風、雪、日射、放射冷却などの厳しい自然環境から建物を守っています。
屋根葺き替え工事を行うことで、屋根下地の野地板を健全な状態とすることができ、最新の屋根材・防水シート・施工方法の屋根となるため、近年の自然災害にも耐えることができます。
そのため、いい屋根材で葺き替えすることで、今後25~30年間は屋根の心配がほとんど不要となります。
老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事のデメリット
老朽化した屋根を葺き替え工事するデメリットを紹介します。
- カバー工法などと比べて費用が高くなりやすい
- 工事の範囲が広がるため、施工期間が長くなる
- 工事中は雨漏りが発生する可能性がある
カバー工法と比べると既存屋根材の撤去・処分費が必要となるため、今回の工事費用は高くなります。(※カバー工法は将来、2重屋根を解体することになるのでトータルの処分費用は高くなります)
また、既存屋根材を撤去しているときに、急な降雨があると雨漏りする可能性はあります。
老朽化した屋根を変えたい!カバー工法のメリット
老朽化した屋根をカバー工法で工事するメリットを紹介します。
- 屋根葺き替え工事よりも費用を抑えられる
- 騒音やホコリ、廃材の発生が少ない
- 短期間で工事が完了し、雨漏りのリスクが低い
屋根のカバー工法を選択するメリットは葺き替え工事と比べて工事費用が安価となることです。
工期が短いこともお客様の負担が軽減されます。
老朽化した屋根を変えたい!カバー工法のデメリット
老朽化した屋根をカバー工法で工事するデメリットを紹介します。
- 屋根下地の点検や補修ができない
- 雨漏りや結露のリスクが残る可能性がある
- 次回の改修までの耐用年数が短い
- 次回の解体時に撤去・処分費用が2倍以上になる
カバー工法のデメリットは、既存の屋根下地に不安を抱えながら、新しい屋根材を上から施工することです。
次回までのメンテナンス期間が短く、また、次回メンテナンス時には、2つの屋根材を分別解体・処分する余分な手間・コストがかかります。
次回のメンテナンスまでのトータル費用を考えると、屋根葺き替え工事よりも割高となってしまいます。
老朽化した屋根を変えたい!葺き替え工事とカバー工法、どっちを選ぶ?
老朽化した屋根をリフォームするには、葺き替え工事とカバー工法のどちらが良いのかについて紹介します。
既存の屋根材によって選択の条件が異なります。
アスベスト含有スレートの場合は、葺き替え工事をオススメしています。
理由としては、将来発生するコストまで考慮すると葺き替え工事の方がお得になるからです。
- カバー工法で先送りするより、アスベスト含有スレートを早めに撤去する方が安全
- 次回のメンテナンス費用(撤去・処分)を含めると、葺き替え工事の方が割安になる
一方で、今回のリフォーム費用の安価さを重視して、カバー工法を選択したい方は以下のリスクは把握しておきましょう。
- アスベスト廃棄の規制が厳しく、処分費用が高騰している(10年前の5倍以上)
- 次回のメンテナンス時には、葺き替え工事や解体工事が必要になる(カバー工法はできない)
- カバー工法で使用するビスがスレートに穴を開け、将来的にアスベスト飛散リスクが高まる
葺き替え工事とカバー工法の選択について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】老朽化した屋根はカバー工法よりも葺き替えがおすすめ
屋根の老朽化を放置すると雨漏りや自然災害による被害を受けやすいです。
老朽化した屋根のリフォームを行うには、あらかじめ、リフォームのタイミング・費用・新規屋根材の耐用年数などを検討しておきましょう。
スレート・金属・アスファルトシングルなどの屋根材はカバー工法と葺き替えの2つの選択肢がありますが、スレートでは葺き替えがオススメです。
老朽化した屋根の適切なリフォーム方法については、プロの屋根業者に相談しましょう。
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