目次
片流れ屋根とは?
片流れ屋根とは、一枚の屋根面が一方向に傾斜している屋根形状のことで、片屋根ともいいます。
物置などの小さめの建物に採用されることが多かった形状ですが、シンプルでスタイリッシュなデザインが人気で、近年は増加傾向で人気のある屋根形状となっています。
片流れ屋根のメリット
片流れ屋根のメリットは以下の5つがあります。
- スタイリッシュでおしゃれな外観
- 施工が容易
- シンプルな作りで初期費用が抑えられる
- 屋根裏スペースが作れる
- 太陽光パネルが設置しやすく効率が良い
南面向きの片流れ屋根は、切妻屋根に比べて2倍太陽光パネルを設置することができます。
南面は、他の方角(東・西)よりも発電効率が約18%良くなります。(北面に比べるとなんと約60%)
太陽光発電をメインに考えると、片流れ屋根のメリットは大きいですね。
片流れ屋根のデメリット
片流れ屋根のデメリットは以下の5つがあります。
- 雨漏りのリスクが高い
- 風に弱い
- 将来のメンテナンス費用が割高となる
- 雨樋の容量に注意する必要がある
- 屋根のかからない方角は劣化の影響を受けやすい
新築の瑕疵担保責任保険での雨漏り事故としては、片流れ屋根が圧倒的に多いです。
雨漏りリスクが高いので10年経過する頃には、雨漏りを予防するために屋根と外壁の取り合い部をシーリングするメンテナンスが必要となり、メンテナンス費用がかかるデメリットも大きいですね。
また、片流れ屋根の雨樋は容量に注意する必要があります。
単純に切妻屋根の倍の雨が雨樋に流れ込み、流れ込む速度も速いので、オーバーフローに注意が必要です。
雨樋が詰まると滝のようにオーバーフローするので、掃除や落ち葉対策も必須となります。
雨樋の詰まり、掃除、落ち葉対策に関して、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
屋根屋が教える!雨樋詰まりの正しい掃除方法と必要な道具。対策方法も伝授します!
片流れ屋根は平屋と相性が良い?
平屋の屋根を片流れ屋根にすると、平屋ならではのメリットがあります。
軒先のない壁面に高さが出るため、高い位置に窓を設置できます。
高い位置に窓があると、光が入りやすく、室内を明るく快適にすることにつながります。
ただ、高い位置の窓は台風時の飛来物にも耐える仕様が必須です。
ガラスが割れて、強風が入り込むと屋根毎飛散してしまった現場もありますので、ご注意ください。
片流れ屋根以外の屋根のオススメは?
片流れ屋根は魅力的な屋根であるが、片流れ屋根以外にも魅力的な屋根があります。
- 雨漏りリスクが少ない切妻屋根
- 耐風性に優れた寄棟屋根
- 和風建築に相性抜群の入母屋屋根
- 寺院などが似合う方形屋根
- 屋上が有効に使える陸屋根
次の章からそれぞれ解説していきますね。
【屋根の選び方①】雨漏りリスクが少ない切妻屋根
切妻屋根のメリットとデメリットを簡単に紹介します。
切妻屋根のメリット
切妻屋根のメリットは、以下の4つとなります。
- 雨漏りリスクが低い。
- 太陽光発電パネルが載せやすい。
- どんな屋根材でも対応可能である。
- 屋根の施工費が安価である。
切妻屋根のデメリット
切妻屋根のデメリットは、以下の2つとなります。
- 昔からある屋根形状でデザイン性が低い。
- 壁面が妻壁の分だけ増える。
切妻屋根で軒の出がしっかりあると、雨漏りなどの劣化リスクは大幅に軽減します。
外壁のメンテナンス費用を抑えたい方には、オススメします。
【屋根の選び方②】耐風性に優れた寄棟屋根
寄棟屋根のメリット・デメリットを簡単に紹介します。
寄棟屋根のメリット
寄棟屋根のメリットは以下の4つです。
- 屋根面が4つあるので耐風性に優れている。
- 4方向に屋根の軒があるので、風向きに問わず小屋裏の換気ができる。
- 妻壁がない分、塗装面積が減る。
- 和風・洋風のデザインにも合う。
寄棟屋根のデメリット
寄棟屋根のデメリットは3つです。
- 屋根の施工コストは高い。
- 太陽光パネルを設置するには効率が悪い。
- 雨漏りリスクは切妻屋根より高い。
寄棟屋根は化粧スレート屋根材には適していますので、化粧スレート屋根材を採用したい方にはオススメです。(化粧スレートは切妻屋根のケラバ部から雨漏りしやすい。)
【屋根の選び方③】和風建築に相性抜群の入母屋屋根
和風のイメージを強く出したい場合は、入母屋屋根が適しています。
農村部などの地域の特性によっては、デザインとして好まれる屋根です。
しかし、費用面などは上がりますので、強いこだわりがなければオススメしません。
【屋根の選び方④】寺院などが似合う方形屋根
方形屋根は寺院などには、よく採用されています。
屋根の頂点に飾り物を取り付けることで、寺院などは全体のイメージが高級になります。
方形屋根は敷地の面で必要に迫られればありです。
一般的には雨漏りリスクがあるため、オススメしません。
【屋根の選び方⑤】屋上が有効に使える陸屋根
陸屋根は屋上利用を考えている場合には有効です。
しかし、陸屋根は屋上防水で雨漏りを防いでいます。
防水は10~15年ではメンテナンスをしないと雨漏りに直結します。
将来のメンテナンス費を抑えたい人にはオススメしません。
メンテナンス少なくしたい方は傾斜のある屋根を選びましょう。
【まとめ】片流れ屋根は近年最も人気があります!
片流れ屋根のメリットは以下の5つがあります。
- スタイリッシュでおしゃれな外観
- 施工が容易
- シンプルな作りで初期費用が抑えられる
- 屋根裏スペースが作れる
- 太陽光パネルが設置しやすく効率が良い
片流れ屋根のデメリットは以下の5つがあります。
- 雨漏りのリスクが高い
- 風に弱い
- 将来のメンテナンス費用が割高となる
- 雨樋の容量に注意する必要がある
- 屋根のかからない方角は劣化の影響を受けやすい
新築の瑕疵担保責任保険での雨漏り事故としては、片流れ屋根が圧倒的に多いです。
片流れ屋根は近年最も人気がありますが、雨漏りリスクを軽減する対策とともに採用しましょう。
軒の出を出すことでリスクは軽減します。
片流れ屋根以外にも魅力的な屋根があります。
- 雨漏りリスクが少ない切妻屋根
- 耐風性に優れた寄棟屋根
もっともオススメなのは切妻屋根です。
雨漏りや耐久性、メンテナンス費に重きをおいて検討される方はオススメです。
屋根・雨漏りに関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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